2016年08月31日

「オイコノミア ぼくらの希望の経済学」

「オイコノミアぼくらの希望の経済学」NHK Eテレ「オイコノミア」制作班 又吉直樹

Eテレの番組「オイコノミア」の本があったので、図書館で借りてみました。

2012年4月~2013年2月の放送内容をまとめたものらしいです。
当時は25分放送で1テーマ二回に分けていたようですね。

番組と同じく、MCの又吉さんが、経済学の先生と会話をしている形式です。
この本で扱っているテーマは12あり、
講師の先生は回毎に交代で4人。
現在番組に出ておられる大竹先生と安藤先生のほか、安田先生と川口先生です。
(他にも過去には講師の方が色々おられたようですが…
 今はなぜ2人体制かは不明。準備とか色々大変なのかな。)
先生それぞれのカラーもちょっとずつ違うのが見えて、また面白かったです。

まあそれはさておき、
大竹先生によると
「経済学は、お金儲けのための学問ではない。
 人間の意思決定のありかたを研究して、
 世の中のしくみを考える学問」
なのだそうです。

たしかに経済学って、昔は
ガチガチ数字、冷たい、難しい、お堅い、こじつけ的…
というイメージがありましたけど(私だけ?)
最近は行動科学とか心理学の要素もあり、
人間臭くて面白いなぁと思います。
お金という、人間の欲と直接絡むものなだけあって、
世の中や人間心理がダイレクトに現れるものなのかもしれない。

さて12の話題を挙げておきます。カッコ内は講師の先生の名前です。
「幸福」(大竹先生)
「就活」(安藤先生)
「スポーツ」(大竹先生)
「携帯電話(規格競争)」(安田先生)
「貯金」(大竹先生)
「恋愛」(安田先生)
「結婚」(大竹先生)
「給料」(安藤先生)
「格差」(川口先生)
「保険」(大竹先生)
「少子化」(川口先生)
「人生設計」(大竹先生)

内容について、印象に残ったところだけを私なりの解釈で書いてみます。
一番考えたのは「貯金」「人生設計」のあたりですかね…
(「時間割引率」という考え方が分かりにくかったので…)

●貯金、人生設計の話(大竹先生)
 ・「夏休みの宿題を先にやってしまう人だったか、後回しにする人だったか」で貯蓄行動が決まる
  先にやる人はお金が貯まりやすく、後回しにする人は貯まりにくい
  つまり将来の利益を考えるか、今の楽しみを優先するか。
 
  人生設計の回では、有名な「マシュマロテスト」の話も出ていました。
  (4歳の子に、マシュマロを1個我慢したら後でもう1個あげる、と告げて、
   部屋にマシュマロとその子だけ残し、行動を観察した実験。
   我慢できた子は、その後の人生も、収入や人間関係で成功する確率が高かった。
   ちなみに又吉さんだったら、食べてしまって後で駄々コネしてもう1個せしめるらしい(笑))

 ・お金が貯まりにくい人
  「時間割引率」が高い人はお金が貯まりにくい
  「時間割引率」…将来のお金の価値を現在の価値から割り引くこと。

   これは「今、1万円もらえるとする
    いくらプラスしてくれたら1年待てるか」という質問でわかる
 
   例えば、5千円だという人は、
   1年後の1万円の価値は、今の1万円より5千円分低い、ということになるらしい。
   この値段が高いほど、時間割引率が高い人。

   しかし私は、最初これを聞いたとき、
   「いくらでも、多いに越したことはない」
   と思って分かりにくかったです…
 
   この質問の聞きたいのは
    「いくらまでだったら、「そんだけしかプラスしてくれないんだったら今もらう方がマシ」
     と思うか」
   ということみたいです。
   1円でも待つ方を選ぶ、と言える人ならお金がたまりやすいんでしょう。

 ・お金を貯めるためにどうすればいいか
  ちなみに上の質問には又吉さんは「5万」だそうで、お金が貯まりにくいと言われていました。
  「先生冷たい…」とか言っていましたけど(笑)
  お金を貯める方法として提案されていたのは
  ・天引き貯金にする
   今使うか将来使うかによりお金の価値が変わるので、先に強制的に貯金する
  ・コミットメント(制限)を作る
   ローンを組んで先に投資する、
   「お金を貯める」と宣言するなど

 ・他、「貯金」の回では、
  日本人は貯蓄過多の傾向にある、という話もありました。
  特に高齢者は貯蓄が多く、若者は貯蓄している人が少ないとか…
  貯蓄と消費のバランスがいいのが理想だそうで、
  貯めるばかりでなく、消費や寄付もしてお金を回し、
  「みんなが豊かになれる世の中を考えることが大事」とのこと。
  「みんなが豊かになる」っていいことばですね~
  
  お金持ちの生き方にも、
  「お金持ちはお金をためず、循環させる」とありました。
  これは経済学的にも言えるのね。

 ・また、「人生は有限、目的のある貯金を」とも。
  つまりあてのない貯金なら人生を豊かにするために使う方がいい、という考え方もあるとのこと。

もう一つ異色だったのは「恋愛」。これも興味深かったです。
●恋愛(安田先生)
 ・異性10人から告白されるとして、何人目で付き合えばベストパートナーになれる可能性が高いか
  これを確率論で計算している方がいるそうです。
  正解は3人目。人数が増えてもだいたい37%のあたりで付き合うのがベストなのだそうだ。
  (ただし現実的には、人生で何人出会えるかは分からないので使えませんが…
   カップリングパーティーとかには使えるのかしら)

 ・合コンを成功させる戦略
  「おとり戦略」
   自分と方向性は似ているけど、
   自分よりちょっとイケてないかなという人を連れていくと、
   自分を良く見せることができる

   例えばAさんが高収入、Bさんがめちゃんこイケメンだとしても
   長所が違うので比較できない
   ここへ、Bさんと同じ感じでちょっとイケメンのCさんを連れていくと
   Bさんが良く見える、みたいな現象らしい
   (ただしイケメンか、とかの判断は女性側にあるので、
    実は自分の方がおとりにされてたりするのかもしれませんが…)
 
  「マッチング戦略」
   カップリングパーティーなどで、各人にそれぞれの異性に順位をつけてもらう
   (女性AさんBさんCさん、男性DさんFさんGさんがいるとして、
    Aさんの好みは1位Dさん、2位Fさん、3位Gさん…など)
   結果を出して、それぞれ順位が高い方から順にカップルにしていけば一番不満が出ない

   これはもともと、就職活動で企業と働く人のマッチングで出てきた理論だそうです。
   恋愛のばあい、1番好きなのに気を引くためにあえて3番と書いてみる、など、
   駆け引きも入ってくるので複雑になるみたいですけど…
  
  ・その他、浮気防止戦略の話もありました。。
   「自分が浮気したら相手もしてもいい」というルールを決めると「トリガー効果」があるらしい。
   しかし、世界の終わりが分かっていると、散財も浮気もしてしまえと思うのが人間らしい。
   …まあ個人的に現実的でない気がするので割愛。

他、豆知識的な話もあったのでメモ程度に書いておきます。(思い出せる順)
●幸福(大竹先生)
 ・年収と幸福度の関係を見ると、年収700から900万、1700から1900万で幸福度がいったん下がる
  年収があがるとそれなりに仕事も大変になるから、とのこと。
 ・「相対所得仮説」 
  人は、収入や生活など、他人と比べて幸福を測るという説
  いくら収入があっても、近所がもっとお金持ちなら幸せになれない
 ・「順応仮説」
  人は収入があがってもすぐ慣れる
  同じお金なら、物を買うより旅行した方がいい(モノは古くなるが、思い出は色あせない)

●就職活動(安藤先生)
 ・就活のスタートが早いのは「囚人のジレンマ」による
  他社に先んじて優秀な人材を取ろうと思うと、結局お互い早まってしまう
 ・就活が新卒に絞られるのは、企業が同じスタートラインの人材を比較しやすいという面があるから
 ・就活
   「チープトーク」口で簡単にいえることは誰も信用しない
   「シグナリング」本気や能力を示すために、あえて難しいことを相手のためにする
    エントリーシートをしっかり書く、大学受験に合格する、しっかり勉強するなど
   「スクリーニング」考え方を見るために、いろんな条件を示して反応を見る
    エントリーシートや面接での質問はこのため
  つまり、エントリーシートの書き方や面接時の服装がいろいろうるさいのも、
  それなりに理由があるということですね。
 ・企業は、いろんなタイプの人を採用するので、誰にでも働けるチャンスがある
  「比較優位」
   いろんな人の中で、全部できる人に全部任せるよりも、
   それぞれが得意分野を担当し、みんなで分業すれば結局効率がいい 
  逆に言えば、自分の得意分野をたくさん作っておくことで、就職のチャンスが増える

●給料(安藤先生)
 ・給料は労働者が一方的に決められているイメージがあるが、雇う側も制約を抱えている
  「参加制約」いい給料、条件でないと労働者が集まらない
  「インセンティブ制約」ボーナス、歩合制など動機付けがないと働いてもらえない
  つまり、労働者も対等に交渉する余地がある、ということです。

 ・年功序列は、生涯を通じて企業への貢献度と給料が釣り合うようになっている仕組み
   新人時代と、ある程度の年齢以上は、会社への貢献度よりもらう給料の方が多い
   (新人は教えてもらうことの方が多い、高齢になるとバリバリ働けないし頭も固くなる、など)
   中堅くらいだと、貢献度よりもらう給料の方が安い
  なので、「働いてないのに高い給料をもらっているように見える定年前のおじさん」も、
  昔は「バリバリ働いていたのに安月給でこき使われていた」時代があったということらしい。
  
  しかし、最近は企業の倒産もあり、年功序列があてにならない企業の方が多いようだ。
  これからは、どこにいっても通用するような
  「自分だけの仕事力」を持つことが重要ではないか、とのこと

●結婚(大竹先生)
 ・結婚は経済学的には「価値の交換」
  同じ価値の人同士でないと結婚は難しい
  「自信過剰バイアス」
   自分の価値を実際より高く評価していること。うぬぼれ
   ありすぎても困るが、なさすぎても高嶺の花にアタックできない
 ・結婚の市場価値
  安定性、収入、趣味、家族、年齢などで決まる
  今は男性の売り手市場なのだそうです(女性にはきびしい)
 ・結婚のメリット
  「比較優位」パートナーと家事など分業することでお互いの自由時間が増える
   新たな家事能力が開化することも
   家具、光熱費など共同で使えるのでコスト削減になる
 ・結婚式の費用が高いのは離婚への歯止め、という考え方もある
  婚約のときの結納金とかも、言ってみれば契約の前払い金みたいなものなのかな?
   しかしながら、
   「これだけお金をかけたのだから離婚できない」
    という考え方は、経済学的には合理的ではないらしいです。
    「サンクコスト」
     過去に払って回収できない費用
     例えば1000円払って買った本が面白くないとき、
     もったいないと最後まで読むより、読まない方がまし

     これは、どっちみち、払った1000円は回収できない。
     つまらないと思いながら読む時間の方がもったいない。
     という考え方だそうだ。

   実際は、最初つまらんと思っている本も、
   読んでいるうちに1000円の価値が出てくる場合もなくはない。
   結婚もだんだんうまくいく場合もあるので、一概には言えませんが…
   要は自分が後悔しないかどうか、でしょうね。

●保険(大竹先生)
 ・保険の仕組み
  保険会社は、加入者から月々保険料を取る代わりに、
  病気などもしものときに加入者に大金を支払わねばならない
  「大数の法則」
   保険会社にとってみれば、支払いがあれば損するし、保険料を受け取るだけなら儲けになる
   加入者数が多ければ、両方の場合の確率が平均化されるので倒産の危険が減る
  保険会社が勧誘に熱心なのは、人数を増やすためなのですね…

 ・保険会社もリスクを背負っている
  「モラルハザード」
   加入者が、保険に入ることで行動が変わる場合がある
   これを防ぐために、医療保険は医療費を一部自己負担にしたり、
   自動車保険や死亡保険金などで、支払い条件を定めている
  「逆選択」
   リスクの高い人(支払いの可能性が高い人)が保険に入り、リスクの低い人が入ってくれない
   このため、医療保険などは加入前審査がある
  保険に加入するとき、分厚い小さい字の約款を読まされたり、審査がうるさかったりするのは
  保険会社の倒産の危険を減らすためなのですね…
 
 ・保険料は高い買い物
  分割払いだと総額をとらえにくい、生涯で計算するとどれだけ払うかが分かる

 ・適切な保険を見つけるためには
  ・自分にどんなリスクがあるかを知り、その保険となる商品を探すべき
  ・リスク感覚を知ることも大切
   一般的に、リスクの少ない人ほど、ちょっとリスクがあがるとそれが大きく感じてしまう
   リスクの大きい人ほど、リスクが多少上がっても気にしない傾向にある
   (つまり、普段健康な人は、ちょっとした病気を気にして保険に入るが、
    普段から不摂生している人は、多少のことがあっても大丈夫と保険に入らない、ということかな)
・人間はリスクに対し合理的に判断するとは限らない
   「損失回避」
   人間は利益より、損失の額を大きく感じる
   なので、保険料を惜しんで保険に入らない、などの判断が働く場合がある

  保険の回では、保険自体分かりにくい制度ですが、
  実験や質問を使っていて説明が面白かったです(長いので省略しますが…)

●格差(川口先生)
 ・日本の格差は世界的に見れば真ん中よりやや高いくらい
 ・日本では、格差は20代では少なく、30代くらいから広がる傾向だったが、
  今は若年層から格差が始まっている
 ・格差があっても頑張れる社会を作るには
  「不況になっても、国の富は75%人間が持っているから大丈夫」
  (株の大暴落のとき、ゲーリー・ベッカーさんという経済学者が言った言葉)
   75%の富というのは、人間が教育や仕事を通じて身につけた技能や才能のことだそうです。
   つまり教育や訓練を充実させれば、どんな不況にも格差にも立ち向かえる、ということらしい。
   なんだか希望が持てる言葉ですね。
 
   ほか、頑張ればどん底からでも這い上がれるような仕組み
  (頑張っている若者を支援する制度、など)を作れば将来に希望が持てるのでは、とのこと

●スポーツ(大竹先生)
 ・一流選手が高給取りな理由
  「スーパースター現象」
   みんなが一流選手の試合を見たがる現象。テレビの普及により強まった
   このため、一流選手は大きな利益を生み出すので給料も高い
  ただし経済学的には、スポーツ選手は成功確率が低く、わりに合わない職業なのだそうだ。

 ・一流でなくても生き残るには
  「代替可能性」の低い人になること
  つまり差別化をはかり、代わりがきかない人になればいい
  仕事でも同じ

 ・オリンピックのメダル数はその国の人口数よりGDPで決まる
  (GDP1%上がるとメダルが0.01増えるという説)
  つまり、スポーツ人口の量より、マネー効果の方がでかい
  ただ、国のスポーツへの投資額が増えれば変わるかも、とのこと。
 
  実際計算上では、ロンドンからリオでは日本のメダル数は1つ増えるか増えないかでしたが、
  スポーツ強化策の成果か?38から41に増えています。

 ・銀、銅メダルがあるのはなぜか
  2位や3位にもご褒美があり、諦めず頑張れるため、結果的に1位の記録も上がる
  「インセンティブ」(人の意欲を上げるための動機付けや刺激)

●携帯電話(安田先生)
 ・みんなが携帯電話を持つと便利になる理由
   ネットワークができるため
   「直接的なネットワーク外部性」 たくさんの利用者とつながれるため便利になる
   「間接的なネットワーク外部性」 ソフトやコンテンツが共有できるので便利になる
   会員が多いほど便利になる。これはクレジットカードや、デパートのテナントも同じ原理だそうです。

 ・携帯電話の料金プランがいっぱいありすぎる理由
  「価格差別」 
  消費者により価格を変える戦略
  これにより、消費者も価格を選べるし、企業も儲けが最大になる
   例えば同じサービスでも、
   必要な人は1000円払ってもいいと思うが、
   あまり使わない人は1円しか払わないと思う場合、
   一律1000円にしたら買ってくれない人がいるし、
   一律1円にしたら企業の儲けが少なくなる
  
  「完全価格差別」消費者によって完全に区別する。
          ただし、誰がいくらで買ってくれるかが分かってないとできない
  「グループ別価格差別」グループ分けして区別する。子供料金と大人料金、など
  「自己選択型価格差別」クーポン券を配るなど、消費者が選択できるようにする

 ・携帯の機種変更がしにくい理由
  「スイッチングコスト」変えることによるコスト
   契約の義務が果たせなくなる、
   ポイントなどの優待が使えなくなる、
   新しい機種探しが面倒、
   充電器など付属品を買わないといけない、
   コンテンツのデータベースを一から作り直さないといけない
   使い方を一から覚えないといけない  …など

感想など。
生活のなかで疑問(というか不満?)を感じることも、
経済学的にはそれなりに意味があるのだなと思いました。

例えば
就活の時「何でこんないっぱいエントリーシート書かなきゃいけないの?」
→シグナリング効果(本気度を示す)のためなのね。

働き始めたとき「あのおじさん、絶対私より働いてないのになんであんな給料高いの?」
→きっと若い頃は安月給で働かされていたんだろう

携帯買うとき「何でこんないっぱいプランがあってややこしいの?」
→こっちが払ってもいい、という値段を選べるのだ

保険に入るとき「何でこんな審査がうるさいの?何でこんなめんどくさい説明読まなきゃいけないの?」
→保険会社もつぶれないために必死なのね

などなど。

更には、今まで受け身的、被害者的に考えていたことも、
自分に有利なように変えていけばいいのだと気付かされました。
「希望の経済学」とはそういう意味なのかなと。

例えば
「給料は雇用主に一方的に決められている」
→そうではなく、雇用主も優秀な人材を引き留めるため必死。
 「代わりのきかない人間になる」(自分にしかない能力を磨く)
 「比較優位を保てる仕事を増やす」(どんな仕事もある程度得意になっておく)
 など自分の価値を高めれば、いい条件の給料を引き出せる。

「就活では、採用側が一方的に評価している」
→評価というより、相手は自分のとを知りたがっている。
 自分は企業にとってどれだけ価値あるのかアピールするのが大事

「携帯の契約、保険では、セールスに騙されているかもしれない」
→選ぶのはこちらの自由。
 自分がほしいサービスを定めて、自分が払っていいと思う価格のものにすればいい

「格差は乗り越えられない」
→知識、能力を身につければ可能性が広がる

こう考えていくと元気が出てきますね~

まあ取りあえずは、必要なお金は天引きなど強制貯金で貯めて、
それ以外の使ってもいいお金は、経験や知識アップなど、
財産となるところに使っていこう。

ところで経済学って、高校のころ習ったときは、
需要供給曲線と国の景気対策(今は無いけど公定歩合がどうとかこうとか)とか、
どうもピンとこないというか、あんまり面白さが分からない印象がありました。

でもこれだけ生活に関わっているんであれば、
必須授業にしてもいいくらいではないかしら。
若者の貯金が少ないとか格差がどーとかいう前に、
若者にももうちょっと興味のわくような教え方をした方がいいのでは、と思います。
(そういう意味では、この番組はなかなか良いと個人的には思います)

というわけで、長くなりましたけど、今回はこの辺で。


posted by Amago at 06:31| Comment(0) | 本(お金) | 更新情報をチェックする

2016年08月24日

NHK BSプレミアム「幻解!超常ファイルSP アメリカUFO神話2 政府は異星人を隠しているのか?」

NHK BSプレミアム「幻解!超常ファイルSP アメリカUFO神話2 政府は異星人を隠しているのか?」

なぜか上の子が録画していたので見てみた番組。
(子供ってアニメとかの影響で、UFOとかお化けとか好きですね…)
この番組自体は昔からあるようで、
8月に色々な回を再放送していたようです。私は今回初めて見ました。

今回はアメリカの都市伝説とも言える「UFO陰謀説」を検証しています。
UFOや異星人は実在しているが、政府はそれを重要機密として隠している…とかいう説ですね。

主に取り上げているのは
・UFOの存在を大学や政府が科学的に調べた「コンドン委員会」
・UFOが墜落し、その残骸が回収されたという「ロズウェル事件」と
 秘密組織「マジェスティック12」の真相
・アメリカの軍事施設の中にあり、ひそかにUFO研究をしているという「エリア51」

ロズウェル事件、マジェスティック12、エリア51はかなり有名な話らしく、
映画などにも登場しているそうです。
私は名前だけは聞いたことあるけど、どんなものかは初めて知りました。

一応内容をかいつまんで書いてみます。

○大統領とUFOの関係
 冒頭で、歴代大統領とUFOとの関係を取り上げています。
 ・レーガンが国連の演説で、異星人の存在について言及
  レーガンは議員時代に、飛行機からUFOらしきものを目撃しているらしい
 ・カーターが議員時代に、大勢の人とUFOらしきものを目撃した
 ・アイゼンハワーが休暇中に歯医者にいくと言いながら、宇宙人と密会していた、という説
 ・ケネディの暗殺は、UFOの存在を明らかにしようとしたため、という説
 UFOと大統領の接触は、異星人からの何らかのサインではないか…とのこと。

○UFOの存在を大学や政府が科学的に調べた「コンドン委員会」
 ●「コンドン委員会」立ち上げの経緯
  そもそも、UFO騒ぎは
  1947年ワシントン州で、青年実業家が不思議な飛行物体を目撃し、
  それを新聞が「空飛ぶ円盤(flying saucer)」
  と名付けて報道したのが始まりだったらしい。
  すると不思議なことに、その後同じような空飛ぶ円盤を見たという目撃情報が急増したのだそう。
  (多いときには年間1500件以上)

  冷戦という時代背景のため、最初はソ連の仕業と思われていたが、
  「地球外の高度な文明の存在」の可能性を指摘した本などの影響により、
  次第にUFO→異星人の仕業→軍との関わり…と、話が大きくなっていったらしい。

  軍は否定したが、否定するがゆえにますます国民の疑念が増した。
  そして、議員からも「国民には真実を知る権利がある」との声が出るようになった。

  そこで、政府が大学に委託して、UFOを科学的に証明することを決定。

  「UFOなんて学術的ではない」として協力を拒否する大学が多かったが、
  コロラド大学(航空工学に強いらしい)の物理学者コンドン氏は
  「社会的な不安を科学的に調査するのは、(科学者の)国民への義務である」
  として引き受けたのだそうです。

 ●「コンドン委員会」の調査
  コンドン氏を中心とした「コンドン委員会」は、政府から資金援助を受けながら、
  それまで報告されたたくさんのUFO目撃情報を検証していったそうです。

  しかし結果として、どの情報も怪しいものだった。
  例えば、UFOの破片として回収された金属片が
  「ある政府機関の分析によると、
   地球の文明が成しえるよりはるかに高い純度のマグネシウムでできていた」という話だったのに、
  実際大学で調べたら、マグネシウム純度は低かった、とか…

  この結果にはコンドンさんも焦ったのだそうです。
  科学的に調べれば、客観的な物的証拠が出てくるだろう、と思ったのに出てこない。

  しかし、「無い」ことを証明するのは難しい。
  「無い」とも断定できず、どうしても歯切れの悪い結論になる。
  これでは宇宙人の存在を疑う人は納得しない。

  一方、宇宙人の存在を信じる人たちも
  「いない、という結果ありきの調査だったのではないか」
  「本当は証拠があるのに何か隠しているのでは」
  などの疑念を抱き、
  委員会内でも亀裂を招いたのだそうです。

 ●スタジオでの解説
  科学ジャーナリストがスタジオで解説していましたが、これは
  「労力だけかかって誰も得しない、悪魔の証明」なのだそうだ。
  
  ここには、二つの問題が関わっているようです。
  一つは、科学の性質の問題です。
  科学とは、データや証拠をもとに証明する、という方法を取る。
  しかし、データも物証もないのでは何もできない。
  なので、科学では「無い」の証明は難しいのだそうだ。
  (「今のところは証明されない」「存在する可能性は非常に低い
   みたいな回りくどい言い方になりますね…)

  もう一つは、人間の心理に関わる問題です。
  バイアスとか経験則とかいうもので、私なりに整理すると
  1人間は「新しいもの」「感情に訴えるもの」「ビジュアルに訴えるもの」を信じやすい
   異星人の存在、地球への脅威の可能性、円盤の写真などは、この条件を兼ね備えています。
  2人はいったん何かを信じてしまうと、そのバイアスがかかった状態で物事を判断してしまう
   異星人がいるといったん信じると、証拠がないと言われても、
   「じゃあ隠しているんじゃないか」と言う方向に解釈してしまう

  つまり、異星人話は実際の真偽とは別に信じ込まれやすい上、
  信じちゃった人には何を言っても納得してもらえない、という厄介な性質があるということです。

  3科学への信頼、期待が大きいだけに、何もないと言われたときの失望が大きい
   番組では「STAP細胞」騒動を例えに出していましたが、
   科学は何かを出すはずだ、という期待が大きいので
   それがうまくいかないと批判されやすいのだそうだ。

  ただ、コンドンさんは科学者として、
  社会不安を払拭するために、その不毛な問題に敢えて取り組んだ。
  その姿勢は評価できるとされています。
 
 ●コンドン・レポートの結論
  結局、1969年のコンドン・レポート(最終報告書)は
  「UFO目撃情報と、宇宙人の関わりを証明する客観的な証拠はない、
   これ以上調査しても新たな科学的知識は全く得られない」
  と結論づけています。
 
  このレポートでは、
  UFO目撃情報の事例とその分析のほか、
  歴史的背景、
  人間の知覚や心理学からの分析、
  間違えられやすい自然現象(蜃気楼、プラズマなど)
  などについても言及されているそうです。

 ●UFO目撃情報の検証
  見間違いの可能性がある自然現象として、
  ・火球(かきゅう)…明るい恒星、隕石など
  ・金星などの惑星
 
  認知心理学的には、
  ・実際の大きさよりも地平線にある方が星は大きく見える
  ・たくさんの人が「UFOを見た」というと、
   その情報に引きずられて、
   それっぽいものはみんなUFOに見えてしまう
  偉い人だろうが子供だろうが、人間であれば誰しも何らかのバイアスを持って物を見ているのだそうだ。

  冒頭の大統領とUFOとの関係の実際
  ・レーガンの国連演説は、前後の文脈を見ると分かる
   「我々の中に異星人がいるのでは」という言葉が問題にされていたが、
   これは平和を願う話の中で、好戦的な人の隠喩として「異星人」を使っているだけに過ぎない
  ・レーガン、カーターの目撃も、火球か何かと思われる

次に、UFOが墜落し、その残骸を回収したとされる「ロズウェル事件」についての話です。
○ロズウェル事件とマジェスティック12文書
 ●ロズウェル事件
  1947年に、アメリカのニューメキシコ州ロズウェルで起きた事件
  UFOらしき飛行物体が目撃され、
  その翌日金属片が落ちているのが発見され、軍が回収した。
  新聞では「UFOの破片を軍が回収した」と報道され、大騒ぎになったが、
  軍は翌日「気象観測用の気球の破片」としてUFO説を否定した。

  しかしこの32年後、金属片の回収作業を行った軍人が
  「あの金属片は地球上のものとは思えないものだった」
  などと証言し、UFO説が再燃した。

  さらにその5年後、あるテレビプロデューサーあてに差出人不明のフィルムが郵送され、
  そこには機密文書と思われる文書のコピーが収められていた。
  プロデューサーはUFO研究家と物理学者とでその文書(MJ12文書)を調べ、
  共同で記者会見を開いています。

 ●MJ12文書の内容
  トルーマン大統領のサインが入った文書だそうで、内容は主に二つだそうです。
  一つは、1947年のロズウェル事件はUFOがらみのものだとし、
  その処理を次期大統領のアイゼンハワーに依頼する内容。
  当時軍の回収した金属片はUFOの破片であり、
  同時に4体の異星人の遺体も回収したのだとか。
  最重要国家機密として秘密を守ることを依頼しています。
  
  もう一つは、「マジェスティック12(MJ)オペレーション」についての話。
  MJ12とは、12人の軍人、科学者からなる秘密組織で、
  UFO機密を守るため、国家を操るほど絶大な権力を持っていたのだそうだ。
  12人の名前が書かれており、いずれも実在した人物だとか。
 
  その発表後、他にもMJ12に関する機密文書や、
  MJ12の存在を調査する人々が続々と現れた。

  中でも元軍人のミルトン・クーパー氏は際立っていたのだそうだ。
  番組冒頭の
 「アイゼンハワーが宇宙人と密会」説(宇宙人に基地を貸すかわりに技術提供を受ける約束をしていた)
 「ケネディがMJ12に暗殺された」説は、彼の「独自調査」から来た話だったらしいです。

 …とまあ話がどんどん膨らんでいったのですけど、
  そもそも最初のMJ12文書の真偽はどうなのよ?
  と文書鑑定のプロが調べたそうです。
  
  その結果、どうもUFO研究家のねつ造らしいことが後で判明したそうです。
  (大統領サインは、どこかの公開文書に載っているサインをコピペしたもの、
   あと日付の書式などが正式文書と微妙に違う、など…)
  ということは、そのあとゾロゾロ出てきた他の文書も怪しい。。
  ミルトン・クーパー氏の話もことごとく否定されているらしいです。

 ●ねつ造情報が出てきた背景
  超怪奇現象ウォッチャー(っていう職業があるのね)の解説によると、
  UFOを信じたい人たちは、
  「証拠が出てこないなら作ってしまえ」という発想らしい。
  そうしたらそれが呼び水となって本物が出てくるかも、と思うのだそうだ。

  彼らは証拠がないけど欲しい。
  ロズウェル事件が偽だと分かってもいまだに言われるのは、
  この事件が
  「UFOの物的証拠を提供してくれる(かもしれない)希望の星」だからなのだそうです。

  特にネットなどでは、
  怪しい情報でも、出してしまえば真偽が確認されることもないまま拡散していく。
  若い世代だったら、ロズウェル事件が偽だったと知らない人もいる。
  こうして「都市伝説は自己増殖する」のだそうです。

 ●宇宙人??という写真や映像の検証
  というわけで、ネットやスピ系雑誌などに出てくる
  「これが宇宙人だ」みたいな写真などをいくつか検証していました。

  写真の出所はエイプリルフールの記事だったり、
  博覧会の展示の蝋人形だったり…
  ふざけて使われているうちに、だんだん「これは本物だ」とされてしまうのだとか。
  …ここまでくると、なんか見てて笑えてきた。
  「そこまでして宇宙人の存在を熱望するか?」と突っ込みたくなります(笑)

○アメリカの軍事施設の中にあり、ひそかにUFO研究をしているという「エリア51」
 ●「エリア51」とは
 「エリア51」自体は、ネバダ州ネリスの飛行試験訓練基地の中に実在している。
  ただここは飛行禁止区域内で立ち入りが禁止され、何をしているのか謎のエリア。
  更にこの周辺で空飛ぶ円盤が多数目撃されていることから、
  「何かあるんじゃ…」と疑われていたようです。
 
 ●自称「エリア51で働いていた科学者」の証言
  1989年「自分はエリア51で働いていた科学者」と称する人物が現れた。
  彼(ロバート・ラザー)によると、マサチューセッツ工科大学、カリフォルニア工科大学卒業後
  優秀さのために「エリアS4」というところで働いていた、とのこと。
   天井が低いUFOがあった、色んな種類のUFOが9つあった、
   大きな頭、灰色、小柄な異星人が白衣の男性に囲まれていた、
  などの具体的な話もしているそうです。

 ●エリア51の実際
  番組では「実際にエリア51に行ってみた」そうです。
  岩だらけのところに看板があり、立ち入り禁止の看板があり
  「立ち入ったら半年の禁固刑や罰金」
  などと書かれています。

  しかし、この緯度と経度をネットで検索したら、空からの衛星画像が見えるのだそうだ。
  というわけで「空からエリア51を見てみよう」だそうです(笑)(…テレ東の番組じゃなかったっけ?)

  ミリタリーフォトグラファー(という職業もあるのね)の解説によると
  他の基地にはあまり見られない特徴として
  ・宿泊私設が多い
  ・色んな大きさの格納庫が何種類もある
  ・地下に通じる滑走路がある
  やはり何かあるのか??
 
 ●元軍人の証言
  最近は、ここで働いていた軍人の証言も出てきたのだそうだ。
  それによると、ここは最新鋭の飛行機をテストしていたそうです。
  「常識を覆すような飛行機を色々試していたようだ」
  「今まで見たことが無いような宇宙船のような美しさを持つ飛行機もあった」

  実際、25000mを超す高度を飛ぶ偵察機とか、
  敵のレーダーに見つからないステルス機などが開発されているらしい。

  UFOとの関連については、
  「とても速い飛行機もあったので、それを見た人が空飛ぶ円盤と間違えたのだろう」だそうですが、
  「宇宙から来た空飛ぶ円盤のようなものは見たことがない」とのことです。

 ●エリア51の真相
  ロバート・ラザーはこれら元軍人の証言に反論しているそうですが、
  怪奇現象を扱う雑誌の編集長は「彼は疑わしい」と述べています。
  まず、学歴詐称の疑いがあるらしい。
  また、証言にはいろんな矛盾があるとのこと。

  実際は、エリア51は冷戦時代、核実験施設として使われていたようです。
  核実験は軍事機密扱いのことなのですが、
  その機密期間が長期にわたっていたため、国民が何かあるのではと疑う事態になった。

  最近は政府も疑いを払拭するためか、
  文書などの公開も始めているようです。

○アメリカの国家権力への意識
 最後に、アメリカがなぜUFOと国家や軍の機密と結び付けやすいのか、という話をしていました。
 アメリカには諜報機関は17もあり、
 それに投じられる予算は合わせて7兆円、一つの国家予算の規模。
 それだけ機関が多いと、どこかで何かあるのでは、と考えたくもなるらしい。
 実際、アメリカ国民の55%が「政府とUFOは何らかの関わりがある」と信じているらしい。

 また、アメリカは何かあったら自分で銃を持って立ち向かわねばならない、
 という意識があるのだそうです。
 国家や軍などは、時には個人に対立する確固たる組織、という認識らしい。
 (確かに映画を見ていると、国家に狙われる個人…みたいな設定がけっこうある)

 なのでこの確固たる組織も、UFO都市伝説の一つとして組み込まれてしまう。
 そしてそれがUFO都市伝説にリアリティを持たせている、という構図があるようです。

感想など。
・正直、最初見たときは、結局全部ニセかよ、と言う感じで見ていて疲れました…
 しかしよくよく考えると、
 先日読んだ「リスクにあなたは騙される」という本の内容が現実化しているように思えて、
 なるほど恐怖はこうやって作られるのか~と感心してしまいました。

 この本に載っていた心理学が色々分かります。
 「代表性ヒューリスティック」
  (嘘でも具体例や細かいシナリオがあるほど、信じられやすい)
  MJ12文書にしろ、ミルトンクーパーにしろロバートラザーにしろ、
  いちいち話が具体的過ぎる。
  しかし、これが信ぴょう性を持たせているのですね~

 他にも
 「利用可能性ヒューリスティック」
  (思い出しやすいことを信じてしまう)
  UFOの話が繰り返し報道されると本物だと思ってしまう
  衝撃的な事実、UFOからの脅威、などは信じ込まれやすい

 「集団の力」
  (みんなが信じるとそれに引きずられる)
  UFO目撃情報が報道された後に、目撃情報が急増した、
  MJ12文書が出た後に似たような文書がゾロゾロ出てきた、
  などの現象はこれによるものだろう。
 (だいたい、急に増えるという時点で怪しいと思うのだが)

 「確証バイアス」
  (いったん何かを信じると、それを肯定する事実だけを受け入れてしまう)
  UFO信者の物証をどうしても探そうとするかたくななまでの態度はこれに相当すると思われる
  
 心理学的に見ると興味深いですね。
 こういう性質上、これからもUFOの都市伝説は存在するのでしょうね。

・しかし、こんな不毛な問題に敢えて取り組んだコンドンさんの男気?には感心しました。
 科学者としてとても誠実な方だと思います。
 (単純に本人も興味があっただけなのかもしれないが…)

・宇宙人云々の話だと、
 他に「バシャール」とか「ウィングメーカー」などの話も読んだことがあります。
 若かりし頃、スピ系にはまっているときに読んでいました。
 (今はあんまりスピ系には興味がない…
  というか、そういう目に見えない世界もあるんかもしれんけど、
  この三次元地球に生きている以上、そちらを第一に考えるべきなんじゃないかと思っています)

 「バシャール」は本人によるとエササニ星に住んでいる宇宙人で、
  チャネリングにより地球にメッセージを送っている。
 「ワクワク生きましょう」みたいな話が多いです。

 「ウイングメーカー」は話が複雑すぎてうろ覚えですけど、
 古代遺跡から高度な地球外文明が発掘されたとかいう話だったっけ?
 こちらはアメリカの秘密組織の存在とかも出てきて、
 昔のUFO話と類似している点で真偽は怪しいかもですね…
 ただフィクションとして読むと単純に面白かったです。
 ヒエラルキーに頼らない個人の意識の変化で世界を変えていく、みたいな話だったような…
 絵とか音楽もあって、絵は見ているだけでも楽しかったです。

 どちらも「地球の意識的な進化を助けに来ている」という点で、
 従来の「地球を侵略しようとする宇宙人」とはちょっと違うかなとは思います。

 まあ真偽論争はどちらもあるみたいで、
 深入りするとめんどくさそうなので、あんまりディープには読んでないんですけど、
 話している内容は興味深いなあと思います。 
 実際私は若いころ、バシャールの本を読んで、気楽になれました。
 ウィングメーカーの本も、インスパイアされている方もいるみたいです。
 なので、真偽がどうとかいう前に、
 宇宙人にしろ何にしろ、
 生き方にいい影響を与えてくれるものなら取り入れればそれでいいんじゃないの~などと思ったりします。
 
・個人的には、宇宙人(地球外生物)は存在かもしれないとは思う。
 確率論的に言えば、地球上だけ生物が存在するというのは逆に考えにくいし。
 
 ただ、宇宙人が地球人には見えない次元の存在かもしれない。
 宇宙人に出会ったとしても、文明のレベルが合ってないと会話ができないかも…
 と思うと、出会う確率はそんなに高くないのかも。

・実際、政府とかが宇宙人に出会ったら国民にそのことを隠したりするんでしょうかね?
 混乱をきたすとかいうけど、公表しちゃう人もいるんじゃないのかな?
 何で(特にアメリカ人は)「政府は隠したがる」と思うのか、そこが疑問に思いました。
 逆にそれだけアメリカ人は「国は情報を隠すのが上手だ」と思っているのかな。
 
…話自体は「ニセかよ~」という感じでしたが、
 いろんな視点で見ると面白い番組でした。

というわけで、まとまりないですけど、今回はこの辺で。



 
posted by Amago at 06:39| Comment(0) | テレビ(科学) | 更新情報をチェックする

2016年08月21日

新幹線の話

子供が自由研究に、電車のことを調べたいと言い出しました。
電車と言っても切り口はいくらでもあるのですけど、
どうやら新幹線のことにするらしい。
というわけで、今回は新幹線について。

(最初に断っておきますが、
 私のざっくりした理解での話ですので、
 間違いがありましたらすみません…)

子供の持っている本はE5系の「はやぶさ」
(時速320km/hを実現、当時としては世界最高レベルの速度)
のことについて書いてあったのですが、
モーターのことを知りたいという。
モーターのことなんか書いてない…
ネットを調べても出てこない。

というわけで雑誌を図書館で借りてみた。
検索したら、鉄道ジャーナル2013年8月号にE5、E6のことが書いてあるらしい。
というわけでかいつまんで書いてみます。
(技術的なことは詳しくないので、ざっくりした理解で書いてます。
 間違っていたらすみません…)

●E5、E6系の技術的な特徴(鉄道ジャーナル2013年8月号より)
 ・先端形状をロングノーズにしている
  トンネル時のトンネル微気圧波
  (トンネルに出入りするとき、ピストンのように空気を押してボン、という騒音が出る)
  を防ぐため。空気抵抗も減る

 ・パンタグラフを騒音や抵抗が少ない仕様にしている
   振動や騒音の少ないシングルアーム型(くの字の形のもの)
   パンタグラフ自体2つと少ないが、
   走行時、後方の1つだけ立てて、もう1つは折りたたんでいる
   (1つだけだと外れてしまう恐れもあるが、架線との接触部分(すり板)を分割しているらしい)

 ・連結部分に全周ほろを付けている
   抵抗や騒音を減らしている
   曲線のときにも曲がれるような構造
 ・台車カバー、床板に吸音材
   ガタガタを減らして乗り心地をよくしている
 ・フルアクティブサスペンション(揺れ防止装置)を全車両に付けている
 ・車体傾斜制御装置
   カーブの時、空気バネで外側の車体が1.5度傾くようになっている

 さて問題のモーターの話です。
 結論から言うと、モーター自体はE2、E3と同じ規格だけど、
 高速仕様にして高速でも走れるようにしている、ということらしい。
 電源のところを見ると、
  一般的に電気は
  架線→パンタグラフ→主変圧器→主変換装置(インバーター、コンバーター)
  の順で送られ、主電源機(モーター)や電力回生制御(電力ブレーキ)の力になっているとのこと。

  変圧器は、架線から来る電気が高圧過ぎるのでそれを変換するための装置。
  変換装置は、架線からくる電気が単層交流、モーターが使う電気は三相交流と種類が違うので、
  それを変換する装置。
   詳しく言うと装置の中のコンバーターが単層交流から直流電気に変換し、
   インバーターが直流から三相交流に変換する、という二段階方式らしい。

  技術的な細かい話になるのですけど、
  ・E5系ではコンバーターを小型化、省エネ化をしたり、
  ・コンバーターやインバーターを3段階で制御できるようにしたり、
  ・これらの回路の半導体素子を変えて、電磁騒音(ウィーンという機械音)、
   トルクリプル(モーターの力を回転の力に変えるときの動きムラで起きる脈動)を減らしている、
  ということらしい。
  モーター自体がどうとかではなく、
  その周辺の機器を高速仕様にしているということかなと思いました。
  え
  他は、320km/hの高速になっても、
  ブレーキが今までと同じ距離で効くような仕様になっているらしいです。
  (中央締結式ブレーキディスク、等圧式ライニング、空圧式キャリパ装置…
   あと、地震などの緊急時にはセンサーが働き、緊急ブレーキが速くかかるようになっていたり、
     セラミック粉末が吹きかけられるなど)

 一生懸命読んだ割には、子供には新たな情報にはならなかったわ…
 まぁ、この号は欧米の高速列車のことがメインなんですけどね。
 日本の高速列車との比較もあって面白かったです。

結局、子供は自分の手持ちの本の範囲で内容をまとめていたのですけど、
私自身が新幹線の根本的な技術のことも知りたくなり、
「決定版 新幹線パーフェクトバイブル (学研ムック) 」
という本も借りてみました。
これは2011年出版なので情報は新しくはないのですけど、
当時最新式だったE5E6、九州新幹線のことをはじめ、
新幹線の技術的なことや歴史なども書いてあり、かなり読み応えがありました。
主に
・日本の新幹線の変遷と技術
・新幹線を作った人たちと歴史
の話でした。

鉄道マニアの方々には常識の範囲内のことかもしれないのだが、
私なりにまとめてみます。

●日本の新幹線の変遷と技術の進化
 新幹線の変遷を地域ごとで分けると、
 ○東海道、山陽
  0系→100系→300系(→500系)→700系→N700系
  (500系はJR西日本開発のものらしいのでちょっと異質)

 ○東北、北陸
  ・200系→E2系
  ・二階建てのE1、E4系
  ・ミニ新幹線の400系とE3

 ○九州
  ・800系
  ・N700系みずほ、さくら

 ○その他の新しい新幹線
  ・E5はやぶさ(東北)
  ・E6スーパーこまち(秋田)
  この本には無いけど
  ・E7、W7かがやき、あさま(北陸)
  ・E5、H5はやぶさ、はやて(北海道)

それぞれの技術について書いてみます。
 ○0系?N700系
  <0系(1964~)>
  ・最初の新幹線、だんご鼻が特徴
  ・一時期はシネマカー、こどもサロンなどもあったとか。

  <100系(1985~)>
  0系からのイメチェン、という意味合いが強かったようです。
  ・先端形状をシャープなイメージ
  ・二階建て車両も出てくる
  ・座席の前後幅が6センチ広がる
  ・三人席の向きを変えられる
  ・食堂車、グリーン席
  ・電光掲示板表示

  <300系(1992~)>
  100系からのフルモデルチェンジ、
  時速220キロから270キロへの大幅なスピードアップ、乗り心地が向上
  これは、飛行機に対抗する必要があったという事情によるらしいです。
  ここでの技術が現在の新幹線の基礎となっているそうです。
  ・車両の軽量化
    アルミニウム製、シングルスキン構造(外板と骨材を一体化して切り出す)
  ・ボルスタ(揺れ板)をなくす
   「ボルスタ」とは…
    単純にいうと、電車は
    下から、車輪、台車(板)、車体(箱)の順に乗っている構造。
    しかしこれでは車輪が動くたび車体が揺れてガタガタする

    そこで、台車と車体の間に
    ・空気バネ(模式図的には風船みたいなの)と
    ・揺れ板(ボルスタ、板)
    を挟んで揺れを抑えていた。

    空気バネの性能を上げて、左右前後上下の揺れを調整できるようにした結果、
    ボルスタなしが実現できたのだそうだ。

  ・モーターなどの機器の軽量化
   「三相かご型誘導電動機」というモーターにしたらしい
    現在主流のモーターで、電流を三相交流にしたモーター、だそうです。
    (電気回路が苦手なので詳しいことはよくわからんけど)
     誘導電磁体が要らない、
     構造が単純でメンテナンスが楽、
     安価、
     比較的丈夫、などの利点があるらしい。

  これらの努力により、車体は3割軽くなったとのこと

  ほか、空気抵抗やトンネル微気圧波も減らす工夫もしています。
  ・先端形状をシャープにする
  ・パンタグラフを2本に減らす(0系までは8本)
   これは「き電方式」を変えたことによるらしい
  「き電方式」
   新幹線の電気は交流電流なので、
   使っているときに電気がレールや架線から漏れてしまうらしい。
   そうすると一般の電話やテレビの線に電磁被害を起こすので、
   別の電線をつないで余計な電気を回収しないといけないらしい。
   このやり方が「き電」
   (電気を与える、という意味。
    レールと架線とで流れる電流が逆向きなので、
    架線に電気を与えてレールから吸い取る、ということか)

   回路の詳しいことは分かりませんが、
   昔は「BTき電方式」といって、
   架線に4キロ毎に位相が変わる部分(セクション)を作らないといけない方式だったらしい。
   このセクションをパンタグラフが通ると火花が起きていたらしい。
 
   新しい「ATき電方式」は架線にセクションを作らなくてもいいような方式なので、
   位相が変わる所がなく、
   パンタグラフ同士を高圧線で結べる。
   これでパンタグラフの数を減らせるようになったのだそうだ。

  ・パンタグラフカバーをつける
   騒音が減る
  ・天井の空調を床下に移動し、天井を低くする
   重心が下がり、抵抗が減る
  ・線路にカント(カーブの傾斜)をつける

 <500系>
  JR西日本のプロジェクトで作られた車両。
  山陽新幹線区間は利便性の高い飛行場があるので、
  飛行機との競争に苦戦しており、
  スピードアップ(300km/h)と時間短縮をはかったそうです。
  ・シャープな先端形状
   トンネル微気圧波を防ぐ
  ・T字パンタグラフ
   風切り音をなくす
   フクロウの羽を参考にしたそうです。
  ・車体間ヨーダンパー
   台車と車体をつなげる棒みたいなので、
   これがあると加速が大きいときの車体の横揺れが防げるのだそう。
  ・一部の車両にセミアクティブサスペンションを搭載
  ・ブレーキのとき車輪にセラミックを吹き付け、ききを良くする
  ・車体をアルミニウム合金、ハニカム構造(蜂の巣のような芯材を挟んで強度を増す)
   軽量でも強度を保っている

  東海道にも一時期乗り入れるが、ドアが片開き、客室が狭いなどの問題で撤退したらしい

  <700系(1999~)>
  JR西、JR東海の共同開発。
  のぞみだけでなく、こだまやひかりも含めた全体的なスピードアップを図るため、
  大量生産できるようコストダウンも行ったらしい。
  最高時速は285km/h
  ・車体を300系並みに広くする
  ・すべての車体間にヨーダンパー
  ・一部車両にセミアクティブサスペンション
  ・先端がエアロストリーム(カモノハシ)
   鼻の長さは500系より短いが、トンネル微気圧波は少ない
   客室の広さを確保しながら抵抗を減らすための構造らしい

  <N700系(2007~)>
  先端技術を集めたもの
  最高時速300キロ、騒音減、快適、省エネを実現
  ・先端がエアロダブルウィング型
  ・全車両にセミアクティブサスペンション
  ・全車両に車体間ヨーダンパー
  ・連結部分に全周ほろ(騒音防止と省エネの役割)
  ・車体傾斜装置
   空気バネでカーブのとき、片方が1度傾くようになっている
  ・スタートダッシュが速い
  ・無線LAN、コンセント、全席禁煙化(喫煙ルーム)

 ○東北、北陸など
  <200系>
  100系に比べ、寒冷地仕様にしてある
  ・スノープラウ(雪かき)
  ・雪切り室
   外気を機器の冷却に使うため取り込む際、雪を取り除くための部屋
  ・ボディーマウント
   床下の機器も車体で包み、防寒する
  ・線路にスプリンクラーをつけて雪を溶かす
  ・100系のように食堂車ではなくビュッフェ(乗車時間が少ないので)
  ・グリーン個室、カフェテリアなどが付いている車両も

  <E2系>やまびこ、はやて、あさま
  ・先端形状は、運転席が前に出ている
  ・雪切り室が無い代わりに、連結部分から冷却用の空気を取り込むようにした
  ・パンタグラフはX型と、くの字のシングルアームのものがある
   シングルアームでは、パンタグラフカバーがなくても騒音が出にくい構造
  ・200系より軽量化、騒音、振動を減らしている
  ・長野新幹線区間では周波数が変わるので、対応する編成もある

  <400系つばさ、E3系こまち、つばさ>
  ・軌道の狭い在来線区間も走れるミニ新幹線
  ・新幹線区間では駅と車体との隙間があるのでドア下からステップが出る

  <E1、E4Maxとき、やまびこ>
  ・二階建て
   首都圏に郊外から通う人のため、大量に人を乗せる必要に迫られた
   今は上越新幹線区間
  ・E1は12両、E4は8両編成
  ・E4はつなげて16両にすると1600人強乗せられる、これはジャンボジェット機の5倍の定員
  ・先端はストランドノーズ(断面が広く、トンネル微気圧波が出やすいため)
   E4では運転室の窓が突き出た形になっている
  ・二階建てのため、床下の機器を両端の車内にまとめて収納している

 ○九州
  <800系>
  遊び心があるデザイン、九州の地域性があるのが特徴
  ・ベースは700系だが、先端はシャープ
  ・インテリア、エクステリアは水戸岡鋭治さんがデザイン
(ななつ星のデザインもされていますね)
   西陣織、木製のブラインド、熊本のサクラなど沿線のものをデザインのモチーフにしている
  ・急勾配に対応するためすべての車両をモーターつき電動車

  N700系のみずほ、さくらも急こう配仕様になっているらしい。
  東海道に乗り入れないので、車体傾斜装置は付いていないとのこと。

 ほかの技術的なこともまとめてみます。
 世界の高速鉄道と比べた日本の新幹線の特徴として、以下のことが挙げられていました。
 ・動力分散方式
 ・高架橋の線路で、踏み切りがない

 ・動力分散式
  電車のように、各客車の下にモーターなどの機器をつけている方式
  ちなみに、欧米の高速列車は動力集中式
  機関車みたいに機動車が客車を引っ張る方式。客車はただの箱で、自分では動けない

  <動力集中方式のメリット>
  ・機器が集中しているのでメンテナンスが楽
  ・客車の下に動力がないので乗り心地がいい
  ・ひとつの動輪で大きな駆動力を得られる

  <電車方式のメリット>
  ・折り返し運転のとき機動車を付け替えなくていい
  ・ひとつの車輪にかかる重さが少なく、
   地盤が弱いところで沈まない、
   レールに負担がかかりにくい
  ・発電ブレーキが使える
   モーターで発電させ、電気を消費するときブレーキが働くしくみ

  過密ダイヤ、地盤の弱いところもある日本には電車方式が向いている、
  発電ブレーキにより省エネを実現できる、
  ということで電車方式を採用しているらしい。

 ・高架橋で踏み切りがない
  日本は車の交通量が多く、
  土地も狭いので、
  安全のため高架橋にしている

  外国は交通量が少ないところに既存の線路があり、
  そこに高速列車が乗り入れていることが多く、
  踏み切りもあるらしい。

●その他の新幹線の技術
 ・機密構造
  トンネルでは気圧差ができるために耳がつーんとなる
  機密構造にして車内の気圧を一定にし、これを防いでいる

 ・電気回生ブレーキ
  発電ブレーキの進化形。
  モーターで発電した電気を架線に戻し、電気は他の電車に送って消費してもらい、
  モーターの回転が戻るときの抵抗を利用してブレーキ力を得る、という仕組み。
  全体の省エネにもなる

  以前は交流区間では、時間の変化により電圧が変わる(位相差がある)ので出来なかったが、
  電車自体に位相の変換装置(インバーター)をつけることで可能になった
  300系から採用されているらしいです。

 ・ブレーキ制御システム(デジタルATC)
  従来のATCでは、段階的にブレーキをかけたりゆるめたりして減速していたが、
  デジタルATCにより、距離や状況からコンピューターが計算して減速
  これによりなめらかで速い減速ができるようになった

 ・運行制御システム
  CTC→COMTRAC→COSMOSと進化してきたらしい。
  CTC 指令所で信号機や分岐器を集中管理する。しかし個々の作業は手動だった
  COMTRAC 信号機や分岐器をコンピューターで管理できるようにした
  COSMOS 中央で管理するのではなく、
      各駅の指令所が、中央などと連携しつつ自律的に管理できるようにした

というわけでまとめると、
新幹線が速く、かつ乗り心地よく、省エネを実現しながら走るために行われてきたのは
・車体の軽量化(アルミ製、シングルスキン構造、ハニカム構造、ボルスタレスなど)
・機器の小型化、軽量化、パワーアップ
・車体の先端の形状の変化
・天井を低くする
・揺れを減らす(ヨーダンパー、セミアクティブサスペンション)
・カーブのときの車体傾斜装置、線路のカント(傾斜)
・パンタグラフの工夫(数を減らす、形を変える、カバーを付けるなど)
・連結部分を全周ほろ付にする
…などがあるようです。
リニアもあるし、まだまだ改善されていくのだろうなあ。

●新幹線の歴史
 この本には新幹線の歴史のことも書かれていました。
 技術というより人間ドラマの話になるのですけど…
 おそらく有名な話ではあるのだろうが、私は知らなかったので見入ってしまいました。

 印象に残ったところだけ書いてみます。
 ・軌道論争
  今の電車は新幹線より軌道が狭いけど、
  元々国際標準軌は新幹線の広さで、
  狭い軌道は植民地仕様だったのだそうです。

  これはイギリスが
   日本は狭い、輸送需要が見込めない、安上がり、
  といって狭い軌道を勧めたのをそのまま採用したらしい。

  その後広いのにしようとか狭いままでいいだろうとかいう論争があったらしいが、
  政変などに振り回され、新幹線は国際標準、電車は狭いままになり、今に至るのだそうな。

 ・弾丸列車計画
  昭和の始めには、幹線(東海道、山陽)を強化しようという意見はあったらしい。
  これは戦争に勝ち始めて軍事輸送が急増して、需要が増したこともあるみたいです。
  (下関から海底トンネルを通し、朝鮮半島、北京まで伸ばすという壮大な計画もあったとか…)
  
  調査委員会ができ、議会でも建設が決定、着工まで行ったらしいのですけど、
  第二次世界大戦に敗戦し、予算が無くなって中止になったのだそうです。

 ・新幹線完成への立役者2名
  何といっても、新幹線建設の立役者である、
  国鉄総裁十河(そごう)信二氏、技術者の島秀雄氏の2人の話は印象的でした。

  十河氏は70を超える高齢ながら総裁に就任。
  そのころ斜陽産業と言われ、事故などもあって現場の士気も下がっていた国鉄に
  「新幹線を作る」という大きな夢を持たせた。
  更には、自ら政治家を説得して回り、
  国会にはったりをかまして(3000億円を超える見積もりを2000億円弱にねじこんだ)予算を付けてもらう政治力もあったようです。

  予算も人材も新幹線につぎ込むなりふり構わぬやり方は批判もあり、
  電車の事故、予算不足などで最後は辞任に追い込まれ、
  新幹線の出発式にも出席しなかったようですが、
  彼の情熱と行動力がなければ新幹線はできなかったのではと思われます。

  一方島氏は、機関車方式が主流だった時代に、
  動力分散方式で高速電車を作る、
  という発想を持っていたそうです。
  そして、早くから「高速台車振動研究会」を発足して官民から参加者を募り、
  理論的な研究を進めていたのだそうです。  
  そしてその研究が
  ビジネス特急「こだま」(低予算でつばめ(機関車方式)より東京?大阪間を40分短縮させた)、
  さらにはIS試作台車へと繋がり、
  0系の完成となっていったようです。

  島氏は新幹線だけではなく、
  車両、信号、運転管理、橋、駅、軌道など、システムも含めて一から作り上げた功績がある、
  と書かれていました。
  また、義理人情には固く、十河氏が辞任すると、後を追って自らも辞任したのだそうです。

  立役者である両者が、新幹線の出発式には出席していない、
  というのは何とも皮肉な話ですね…

新幹線マニアもかなりの数だと思いますが、
新幹線ができるまでのドラマ、
使われている数々の技術を知ると、
人を引き付けるものがあるのも何か納得できる気がしました。
私自身はマニアになる気はないのだけど、
同じ日本人の話として知っていても損はないと思う。

上の子にはまだちょっと難しい内容だとは思うが、
もう少ししたらこういう話もあるよ、と教えてあげようかな。

プロジェクトXではないですが、
技術屋さんの話などを拾ってみるのも興味深いものがありますね~

というわけで、なんかまとまりないですけど、今回はこの辺で。



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