2016年12月31日

NHK 「私たちのこれから♯長時間労働」

NHK 「私たちのこれから♯長時間労働」

クリスマスイブにやっていたNHKの討論番組。
録画したのだがなかなか見られず…
電通やファミマの過労死問題がいまだに続いていることもあり、今更ながら見てみました。

内容としては
・残業を減らす企業の取り組みの紹介
・著名人、一般からの参加者との討論
(著名人は壇蜜さん、リクルートワークスの石原直子さん、サントリーホールディングス社長の新浪剛史さん、作家の鴻上尚史さんなど)
・討論をモニターで見ながらネットからリアルタイムの意見募集
 (進行は三宅アナ、桑子アナと、カンニング竹山さん、コンサル会社のワーク・ライフバランス社長の小室淑恵さん)
が交互に切り替わる構成になっていました。

個人的にはリクルートワークスの石原さんが切れ味鋭くて良かったですねぇ…。

●日本の長時間労働の実態
 導入として、データの紹介がありました。
 ○日本の長時間労働
  週48時間以上の長時間労働は、
  ・日本では22~23%
  ・アメリカでは15%くらい
  ・ヨーロッパでは12~13%くらい

  更に、日本の長時間労働のうち
  80~100時間、100時間以上の残業はそれぞれ11~12%

 ○長時間労働の少子化への影響
  第一子目の夫の育児時間が
  ・2~4時間のときは、第2子が生まれる割合は8割
  ・0~2時間のときは5~6割
  ・0時間のときは3~4割
  つまり夫の育児時間が長いほど、二人目を産む夫婦が増える

 小室さんによると
 「長時間労働は社会へのコストも増やす、
  例えば延長保育、24時間介護などが必要になる
  だから社会全体の問題として、
  全員一斉にヨーイドンで改革していかねばならない」

 ●企業の取り組み
  紹介されていたのは
  ・残業を減らした部署にボーナスを支給し、残業を減らした企業
  ・業務の見直しで仕事を減らした企業
  ・顧客の要望を断ることで仕事を減らした企業
  ・朝まで出勤したら午後まで休める仕組み(インターバル)
  …など。
  紹介のあと、討論もありました。

 ○残業を減らした部署にボーナスを支給し、残業を減らした企業
  この企業(大手IT企業)は昔は残業が多かった
  30代社員の過労死も出たことで
  残業を見直す取り組みをした

  最初は
  ・ノー残業デー
  ・上司から早く帰るよう呼び掛け
  などしたが、
  なかなか改善しなかった

  元社長によると
  「時間内に仕事を終わらせなくてもいいという社員の意識に問題があった」

  時間内に終わらせないといけない、という意識が薄く、
  残業代で稼ぐ人もいた(年収の1/4を占める人もいた)

  そこで
  ・全ての部署の残業代10億円を集め社員に還元
  その際、
  ・有給取得が多い、
  ・残業が少ない
  など労働時間短縮に努力した部署により多く配分

これにより大幅に残業が減った

  社員によると
  「昔は残業がかっこいいイメージがあった、
   今は時間内に仕上げる人が格好いいという意識になった」

 ・スタジオでの討論
  中小企業の社員
  「羨ましい、
   大手企業なら顧客も一流、ムリな要求がないだろうからできる」
  夫が週100時間労働の主婦は
  「中小では働かざるを得ない企業もある、
   格好いいとかいう問題ではない」

  リクルートワークスの石原直子さん
  「中堅社員の中では、長時間労働したら会社も自分も成長する、
   みたいな「成長神話」がいまだに染み付いているところがある」
  サントリーホールディングス社長新浪剛史さん
  「これからはいかに効率的にやっていくかという時代」
  作家の鴻上尚史さん
  「日本の企業で、一人だけお先に、と帰れないのは
   一緒の時間を過ごすのが同じチーム、という文化があるから」

  強烈だったのはシニア男性の意見
  「残業があってもいい企業はある、
   だから残業は問題ではないんです」
  これには石原さんが
  「そういう考え方がいまだにあるのが問題」
  男性は
  「でも現実としてそういう企業が多いでしょ」と反論していましたが、
  「残業「しても」いい、というのは昔の考え方で、
   これからは、前提として残業する企業はまず良くない、という考えに変えていかないと」と一蹴。

 次は、残業せざるを得ない、という実態があるなかで、
 どう仕事を効率化していくかという視点です。
 ○業務の見直しで仕事を減らした企業
  先ほどのIT企業で、大手企業のシステム開発を請け負う部署

  残業が多かったため、
  幹部が集まって作業行程を見直したところ
  「手戻り」が多いことが判明
  「手戻り」
   …一人のシステムエンジニアが全ての行程を担当、
   最後の仕上がりの段階でクライアントからOKが出ないとそこでやり直しすること
  無駄が多い

  そこで、作業を細かい段階に分け、各段階でチェックするようにした
  すると、残業が減っただけでなく、
  無駄な発注なども減り、利益もアップ

  この会社の人事部長も討論に参加していました。
  「意識が変わった、
   それまでは納得するまで時間がかかってもとことんやっていたが、
   今は時間が有限だという自覚があり、
   そのなかでいかに結果を出すか」

 討論では人事部長への質問から始まりました
 「対カスタマー業ではどうしているのか」
 「営業も基本的には同じだと思います。
  お客さんと接する時間が長いほどいいという考え方ではなく、
  いかに効率的に接するか、
  いいタイミングでいい提案をすることです」
  壇蜜さん
  「何か問題はないのか」
  「若手をどう育成していくか」
   上の世代は長時間働いてきたのでそこで鍛えられた、
   そういう経験のない若者とどう接するかが悩みだそう。
   新浪さんもそれには同意していました。

  厚労審議官の岡崎淳一さん
  「日本の企業は製造業では労働生産性を上げてきたが、
   ホワイトカラーでは意外と進んでいない、そこを改善していかないと」
  「労働生産性」とは、
   時間当たりに産み出すものやサービス
  ・日本では38%
  ・フランス、ドイツ、アメリカはその倍(68%)
  一方、労働時間と労働能率との関係を見ると
  13時間を超えると急激に効率が落ちる
  新浪さん
  「雇う側からしたら困る、
   きちんと休んでリフレッシュして仕事をしてほしい」
  石原さん
  「無駄をとるやり方を、ホワイトカラーでされていないのが問題、
  企画や本社のスタッフがそこを考えないといけない」

 次に、政府の白書で挙げられていた長時間労働の原因として
 「顧客の過剰な要望」がある
 これを減らすという視点からの話です。
 ○顧客の要望を断ることで仕事を減らした企業
  福岡の建築資材をレンタルする会社
  この企業は残業が生じるような顧客の頼みを断ることにした
  時間変更の要望にも「難しいですね」とヤンワリ断る

  なぜこのようなことが可能か?
  この企業は小口取引をたくさんの顧客としている
  大口取引先があると、そこからの頼みを断れないが、
  たくさんの顧客がいれば他の仕事もあるので断りやすい

  残業ゼロを確保した結果、人材も集まった
  人材が殺到し、就職の倍率は100倍に

  討論では
  男性会社員
  「企業側も顧客をランク付けして、断る技術を学んでいかないと」   
  女性会社員
  「うちは仕事を断った経験があります。
   あまりに要求がひどいので社長が頭を下げて断った、
   それから、私たちの仕事に断れる力があるんだ、
   自分達の仕事に誇りが持てるようになった」

  しかし反論も…
  中小企業経営
  「仕事には納期というのがあり、そういうときはどうしても残業しないと
   でないと仕事がこない」
  中小企業役員
  「納期に間に合わせると、仕事がないとき融通してもらえるんですよね」

  しかし石原さんは
  「無理のある仕事をしないとやっていけない企業の強みって何ですか?
   社員に無理をさせることはやはり無理がある」と厳しい。
  同志社大学教授の土田道夫氏
  「お客様は神様、という神話がありすぎる。
   顧客も大事だが社員も大事なはず、
   しわ寄せを社員にさせて無制限のサービス競争が有りすぎる社会」
  「過剰サービス競争の社会」とは
  ・注文した荷物が即日配達
  ・365日、24時間営業のお店
  …など、便利なのはありがたいが、これが長時間労働につながる

  トラック運転手
  「ジャストインタイムって、遅いのはダメなんですけも早すぎてもダメなんですよね」
  鴻上さん
  「それが我々はどれたけスゴいことか分からずに享受していて
   更に要求が増えている」
  土田氏
  「今までは過剰サービス過剰品質で良かったが、
   これからはいかにユニークなものを、値段をつけて売るか、
   消費者もこれからは、生産者がどういう思いで作ったかを考えて買わないと」
  その他、
  「みんなが早い配送を望む訳ではない」
  「長時間労働で死ぬ人もいることを考えたら、便利から離れることも大事」という意見も。

  石原さん
  「フランスでは、夜遅く空いている企業は物の値段が上がるんてすね。
   これは、わざわざ店を開けるのだから、
   そこに来る人はお金を払うべきという考え方なんです。
   やっぱりね、そこは経営者が交渉しないといけないと思います。
   顧客がサービスを望むなら、それなりにお金を取らなきゃいけない」

  国では、法律で残業時間の上限を設ける議論もされている
  (現在は、労働基準法では一応残業は禁止されている。
  しかし、労使協定を結べば残業しても構わないことになっている
  特別条項があれば上限もない)
  そこで
  「残業に上限を設けることに賛成か?」
  という質問。
  参加者からは賛成の人が多かった
  新浪さん
  「こういうことはバサッとやる方がいい
   長時間労働はまずい、と社会がとらえる方がいい」
  一方で反対の人も
  壇蜜さん
  「仕事が無くて悩んでいた時期もあったので」
  「上限を設けても働く人は働く、
   徐々にやるならいいけど、日本の文化になじまない」

  岡崎さん
  「国でも、企業活動を制限するつもりはない、
   その上で話し合い、働き方改革会議で結論を出す予定」
  だそうです。

 次は残業時間が長いと健康リスクが増える、という話。
 1日当たり2.5時間以上残業すると心筋梗塞のリスクが1.4倍、
 1日当たり3時間以上残業すると脳卒中のリスクが1.3倍にという結果も

 そこで「勤務時間のインターバル制」が提唱されている
  労働終了から次の労働開始まで強制的に時間を空けて休ませる制度
  欧米では当たり前に導入されている
 ○インターバル制度を導入した会社
  この会社は海外との取引もあり、
  時差の関係で朝まで仕事することもあった

  そこでインターバル制度を導入、
  朝まで働いたら次の日は午後出勤になった
  会社員は「楽になった」

  石原さん
  「長時間労働すると、やる気が出るとか充実感で忘れられてしまうんですけど、
  長時間労働はまず健康には良くないということ
  働いて充実感を感じる人もいるが、
  過労自殺している人もいる」
  長時間労働の女性会社員
  「自分には3歳と6歳の子供がいるが、
   子供には長時間労働させたくないです」
  鴻上さん
  「日本の社会の軋みが出ているんだと思う、
   働く意味を考えていかないと」
  新浪さん
  「これからは65歳以上も働かないといけない社会、
   生産性をいかにあげるか。
   健康などベーシックなものを考えていかないと」
  岡崎さん
  「国としては法規制は作るので、それは守っていただきたい」
  まとめとして、
  壇蜜さん
  「張り合いと折り合い、ですね
   譲れない部分の張り合い、
   命を守るための折り合い」
  討論自体はこれでしめくくられていました。

○視聴者の意見など
 討論を見ながら、
 小室さん、カンニング竹山さんもいくつかコメントしていました。

 ボーナス増で残業を減らしたIT企業については
 小室さん
「仕事が楽ではない企業でも、
 ここまで変わることが出来たのは大きいですね。
 この企業のように、残業を減らす努力をしている部署を評価する仕組みを作ることが大事」
 「一つの部署、一つの企業の取り組みでは限界がある
  いくら一つの企業が頑張っても
  他の企業が、長時間労働していたら俺たちも、となってしまう
  なので社会全体で変えることが大事」
 カンニング竹山さん
 「受験勉強とかでも、他のやつがやってないときに頑張るのが美徳、みたいなところがありましたよね」

 サービス過剰の社会について小室さん
 「今は、企業が改革をしやすくなってはいる。
  24時間サービスを本当に求められているのかも含めて
  アイデアを使っていくことが大事
  労働者も、子育てや介護と仕事を両立できないからといって諦めてしまうのではなく、
  自分で変えていくんだと思うことですね。
  そして、一つの会社では改革は難しいので
  みんなで社会の問題として考えていくことです」

 ちなみに途中での視聴者へのアンケートでは
 「長時間労働は無くせるか」
について、
 変えられる3割、変えられない7割、とまだ悲観的な人が多い。
 しかし、働ける人口が減っているなか、
 このままサービスだけを求める社会では、
 一部の人たちにしわ寄せが行ってしまう。
 社会の問題としてみんなが真剣に考え、変えていくことが大事なようです。

感想など
・シニア男性の
 「長時間労働は問題じゃないんです」
 と力強く断言する姿には目が点になってしまいました。
 こーいう人が上にいるから残業が無くならないんだよー、と思ってしまった。

 時間をかければたしかにそれなりの仕事はできますが、
 というか仕事した気分にはなれますけど、
 厳しい言い方をすれば、それなら誰でもできる。
 いかに限られた時間で成果を出すかが真の実力だと思います。時は金なりです。
 欧米での評価法でもそうだろうけど、
 これからは時間対効果とという面からも評価していかねばならない気がします。

・これからは、労働者を評価したり、仕事のシステムを考えたりする、幹部クラスの人間の力が試される時代なのかもしれないな、と思いました。
 今までの残業時間だけの評価はもちろん効率が悪い。
 かといって、成果主義とかいって、時間対成果だけで単純に評価するのも難しいと思われる。
 例えば懸命に会社に貢献したのに、時の運で失敗した人を低く評価することになってしまう。さじ加減が難しそうです。

 また、社員が頑張っても仕事が終わらないのは、
 もしかしてシステムや手段、機械や道具が良くないのかもしれない。
 そこは上がシステム改善せねばならないでしょう
 (経済学的考え方にも、出来ないのは人が悪いのではく、システムが悪いんだ…というのがあったような)

 また、話にも出ていたように、顧客の要望が不当に過剰なのかもしれない。
 そのときは顧客にお金を要求する交渉も必要になるでしょう。
 新浪さんとか石原さんみたいな考え方をする経営者がもっと増えるといいのですけど…

・でも現実は効率が悪いシステムのまま、
 社員の働きが悪いから成果が出ないんだとかいって、
 社員をこきつかう経営者もまだまだいるんだろうなぁ…

 そこは国が管理するか、
 (外国には、夜10時以降の飲食店が禁止されている国もあったような…これは治安上の問題だったけど)
 労働者も会社を選べるようになるといいなと思います。雇用市場を流動的にするというか。
 今は雇用が硬直的というか、
 新卒で入った企業を辞めちゃうともう正社員になれない、みたいな所がある。
 労働者が変えられないと諦めたり、泣き寝入りしてしまうのはそのせいなのでは…とも思う。

せめて自分の子供たちが働く頃には、
長時間労働させるような会社は淘汰されて欲しいと思いますね…
そういう会社を淘汰させるシステムを考えていくのが、我々大人世代の仕事なのかもしれません…

色々考えさせられました。
というわけで今回はこの辺で。


posted by Amago at 16:07| Comment(0) | テレビ | 更新情報をチェックする

2016年12月30日

Eテレ オイコノミア「オイコノミア流 2016年のニュース はこう読め!「下半期編」」

Eテレ オイコノミア「オイコノミア流 2016年のニュース はこう読め!「下半期編」」

(私事ですが、
年末は一家インフルにやられ、
(自分もかかってたかも…(笑))
年賀状やら掃除やらなんやらかんやら後回しになり、
結構ばたばたしてしまいました…
というわけで間が空いてしまいました)

 今回は今年のニュース後半部分。
 場所は成蹊大学の図書館でした。
 著名な建築家、坂茂さんの設計だそうです。
 会議もできるようになっているらしく、
 なかなかすごい造りになっていました。
 (ちなみに坂茂さんは、
  建築界のノーベル賞、プリツカー賞を受賞されているそうです。
  http://m.huffpost.com/jp/entry/5024975
  これは、彼が2008年の中国の四川大地震、
   2011年のニュージーランド地震、東日本大震災で、
  紙などすぐ使える材料を使って
  被災者のために仮設施設を作った、
  という実績があったからだそう)

 講師は大竹先生。
 ゲストはお笑い芸人の千原ジュニアさんと、
 元テニスプレイヤーの杉山愛さんです。
 今回も森田アナの進行ですが、
 今回は公開講座みたいになっていました。
 パネルを見ながら先生がニュースを解説し、
 大学の聴講生の21人も参加する形式です。

○今年の後半のニュース
 最初に今年の後半のニュースがボードに一覧になっていました。
 「ピースの綾部さんがニューヨークへ」ってのもあるんだけど、これってニュースか?
 (と思っていたら後からちゃんと話に挙がってました)

 「杉山さんの印象に残ったニュースは?」
 「オリンピックですね」
 オリンピックは、普通のテニスの試合とはやはり雰囲気が違うそうです。
 テニスの試合はテニスファンが多いが、
 オリンピックはテニスを知らない人もいるので違うのだそうだ。

 ジュニアさんは?
 「ポケモンgoってまだしてる人いるんすか?」
 先生がすかさず手を上げてました(笑)
 ジュニアさんは、個人的には人生初めて甲子園に行ったそうで、
 そこでもポケモンgoしている人が多かったとか…

 「又吉さんは?」
 「相方がニューヨークに行くのは、個人的なんですけど大きいですね」
 先生
 「この綾部さんのニューヨーク行きも、経済学的な見方ができるんですよ」

○オリンピックのメダル数予測
 さて最初の話はオリンピックから。

 先生によるとオリンピックのメダル数は、経済学から予測できるらしい。
 メダル数を決めるのは
 ・その国の人口
  人口が多いほど才能がある人が多いため

 ・その国のGDP
  豊かなほど選手育成にお金をかけられる
  ジュニアさん
  「あと、お金があるほど出会えるチャンスも高くなりますよね。
   テニスなんてお金がないと見ることもないでしょうし」

 ・前回のオリンピックメダル数
  選手の育成効果はしばらく続くため。
  今回のリオオリンピックでも、メダル獲得者のうち前回出場者は半数以上いた

 ・開催国かどうか
  開催国の方が、予算をかけられたり選手がコンディション調整が楽だったりするので有利。
  杉山さん
  「テニスも、ツアーで世界中を回りますから、
   たしかに海外だと時差もありますし、
   日本の方が調整もしやすいですね」
  又吉さん
  「お笑いも日本の方がいいかもしれないですね。
   海外だと大変…」
  ジュニアさん
  「それをあなたの相方はこれからやろうとしているんですよ(笑)」

 オリンピックのメダル数の予測をアメリカの経済学者がされたそうです。
 なんと、どの国もほぼ予測通りの傾向。

 ジュニアさん
 「経済学者からしたら、日本頑張りすぎちゃいますか」(笑)
 金メダルの数は予想8を越えて12個。
 先生
 「実は予想を上回ったのは今回が初めてなんです。
  いつもは日本はGDPからしたら、もっと取ってもいいと言われていました」
 杉山さん
 「スポーツって筋書きのないドラマ、と言われるんですけど、経済学から予想できるんですね」

 ジュニアさん
 「カヌーとか、どこで出会うんやろ、
  テニスとかならテレビ見て憧れてってありますけど、
  カヌーは無さそうですよね。
  いかに純粋な気持ちでやってるかですよね」
 彼の理論によれば、
 お笑い芸人も男はモテるけど、
 女性のお笑い芸人はテレビに出るほどモテなくなるので、
 女性のお笑い芸人の方が純粋にお笑いを愛している?のだそうだ(笑)

○オリンピックのドーピング問題
 今回のオリンピックではロシアの組織的ドーピングが問題になっていました。

 ここでは、ドーピングがなぜよくないかを経済学的に考えています。

 先生はまず
 「スポーツ観戦に行く人はなぜわざわざ見に行くのか」
 と聴講生に尋ねています。

 「その場の雰囲気を感じる」
 「選手の素晴らしいプレーを見ると感動する」
 先生の解説によると
 スポーツは真剣勝負、お互いの戦力が拮抗していると面白い
 野球もプロの方が上手いのに、
 高校野球を見に行くのはなぜかと言えば、
 どちらが勝つかわからない面白さがあるから。
 スポーツの魅力は強いかだけではないらしい。

 「ジュニアさんは甲子園観に行かれたそうですが、どうでしたか」
 「4試合あったんですけど全部見てしまいました。
  グランド整備も、見せる整備なんですね、
  意図してるんか分からんけど、全部ホースで虹出しよる(笑)」

 オリンピックの試合も同じ実力の人が戦うのが面白い

 さて先生から質問。
 オリンピックの試合で、相手がドーピングしているとする
 自分もドーピングしないと勝てない
 (ドーピング禁止ではないという前提)
 あなたはドーピングするか?
 ジュニアさん「しますね」(笑)
 会場でも、するという人がほとんど

 では相手がドーピングしないとき。
 ドーピングしたら勝てる、
 ドーピングしなければ勝てるかわからない、
 あなたはドーピングするか?
 ジュニアさん「やっぱりしますね」(笑)

 整理すると
 ・両方ともドーピングする(しない)ときはどちらが勝つかわからない
 ・片方だけドーピングして、もう片方はドーピングしないときは、
  ドーピングした方が勝つ

 一方、観客としては
 どちらかが勝つとわかっていたら面白くない
 なので観客が得するのは両方ともドーピングするかしないか

 しかし、選手に自由に選ばせてしまうと
 自分が勝ちたいのでドーピングを必ず選んでしまう
 (囚人のジレンマ)

 これらを総合し、
 更にドーピングは健康には良くないことを考えれば
 ドーピングを禁止してどちらもしないのが誰にとっても一番得、
 ということになるのだそう。

○選挙権年齢の引き下げ
 今回は選挙権年齢が18歳に変わりました。
 聴講生のうち、選挙に初めていった人の感想では
 「意思表示する経験は今まで無かったので新鮮だった」
 「選べるのは貴重な経験、ワクワクしました」

 2013年の参議院選挙に比べると少しだけ投票率がアップしたそうです。
 (全体投票率は2013年の52%から55%にアップ、
 20代は33%から35%にアップ)

 先生によると
 経済学の研究では、
 親の投票行動が子供に影響するという結果がある
 では父親、母親どちらの影響が大きいか?

 杉山さんは「母親」
 「母親とのコミュニケーションの方が多いから」
 又吉さんも「母親」
 「父親やと言うてることが幻想的というか、でかいというか…」(笑)
 母親の方が現実的なので、影響は大きいのではとのこと。

 正解は父母どちらも影響する。
 どちらかと言えば母親の方が大きいとのこと
 数値を見ると
 両親とも投票していた人の子供は7割が投票にいく
 母親だけいった人の子供は5割
 父親だけは3割
 どちらもいかない人の子供は2割に満たない
 「母親なら投票所につれていくというのもありますしね」

 又吉さん
 「そう言えばジュニアさん、この前「選挙に行かへん方が平和」みたいなおもろいこと言うてましたね」
 ジュニアさん「NHKでそれは…」(笑)

 ジュニアさんによると
 選挙にいかない方が、みんな満足しているということだからいいことだ、と。
 「自分が政治家なら選挙に行かなくていい世の中を作るっていいますよ」
 お笑いも、世の中が不幸だから求められる、
 みんな幸せなら芸人は要らない、とのこと。

 ジュニアさんの持論はさておき、
 経済学者のダン・アリエリーによると
 選挙に行かせるための方法は
 ・選挙区を町内など小さく区切る
 ・行った人にシールをあげる
 ・子供に親がどの候補者に入れたか当てさせる
 (先生によると投票に行ったかを言わせるだけでもOK、
 子供に聞かれたら、行ってないとは言いづらいのだそうだ)

 ジュニアさん
 「僕なら投票に行かせるためには不幸な世界を作ることですね」(笑)
 又吉さん
 「たしかに(笑)絶対行きますね。変えたいから」

 先生
 「どうしたらより良い社会を作るか考えるのが経済学なんです、
  どうですか?お金もうけのための学問だと思ってませんでしたか?」
 ジュニアさん
 「…思ってました」(笑)

○イグノーベル賞
  駆け足ですが、次はイグノーベル賞日本人受賞の話。
 今回は日本人研究者の「またのぞき」
 またのぞきして見ると、
 実際のものが小さく見えることを証明した。

 ジュニアさん
 「天橋立で考えたんでしょうかね」
 先生
 「んー、これは気がつくかでしょうね」

 日本は、イグノーベル賞10年連続受賞しているそうです。
 先生によると、
 イグノーベル賞はお金のかからない研究が多い。
 これはお金のない研究者が
 苦肉の策でユニークなネタを考えた結果でもある。
 ここからお金をたくさん得て研究して、
 本当のノーベル賞につながるといい、
 というお話でした。

○青山学院大学の全日本駅伝優勝
 私は駅伝はあんまり詳しくないのですが、青学は最近、駅伝に強いそうです。

 その秘訣を又吉さんが原監督にインタビューしに行っています。

 「監督は選手を顔で選んだとか…」
 「ちょっと違うんですけどね(笑)
  表情が豊かな人というか。
  受け答えがしっかりしている人は
  同じタイムならそちらを選びます」
 「選手にモチベーションを持たせるには?」
 「手に届く目標を作ること、
  その一方で僕は妄想を語る」
  つまり、監督自身が大きな(優勝などの)目標を語り、選手に夢を持たせる一方で
 半歩先すぐできることを達成させて、うまみを持たせてあげるのだそう。

 具体的には、選手は小さな目標を書いた目標管理シートを作り、自己評価している
 このシートは誰でも目につくよう廊下に張っている

 この考え方は経済学的には
 「時間割引」
  目先の目標を大きくとらえ、
  積み重ねることで、
  結果的に優勝という大きな目標が達成できる

 又吉さん「なるほど、達成できる小さな目標を重ねていくと、やればできる、という向上心につながる。
  そしてさらに大きなビジョンを持たせられるんですね」
 「この監督ならワクワクできる、大きなことができるという妄想を抱かせるんです」
 具体的には箱根完走、一年でシードに残る、五年で優勝という目標を計画してきた、
 それは実現しているそうです。

 インタビューを見て
 杉山さん
 「テニスでもビッグピクチャー、大きな目標を立てて、
  それを細かくブレークダウンして少しずつ達成していくんです、
  同じ考え方だなと思いました」

 又吉さん
 「面白いインタビューでした、
  なんか監督は言葉に説得力がありますね。
  僕も帰ったら走ろうかなみたいな…、ほんとにそれくらい」(笑)

 (「時間割引」
  は分かりにくいので調べましたが、
  将来の価値を現在の価値より低く見積もる
  (=価値を時間で割り引いている)
  ということらしい。

  例えば将来もらえる11000円より、
  今もらえる10000円をとる場合、
  現時点で、将来の10000円の価値を、
  今の10000円より低く見積もっていることになるのだそうだ。

  スポーツの練習の場合、大きな夢を持つのも大事だが、
  それでは価値が分かりにくい(あんまり利益を感じない)ので、
  分かりやすい目先の小さな利益に分けて、
  割り引かれる価値をなるべく少なくするということかな?)

○綾部さんのニューヨーク行き
 「他に又吉さんの気になったニュースは?」
 「アメリカ大統領選ですね」

 又吉さんの相方の綾部さんが 4月からニューヨークに行くので、よく話していたのだとか。

 ちなみに綾部さんのニューヨーク行きは、
 又吉さんにとっては報道のされ方がびっくりしたのだそう。

 お互い話し合って、
 こうしたらええんちゃう?とかアドバイスもした上での発表だったのに、
 「発表してみたら事実上の解散みたいになっていて、
 こんな風に取られるのかと…」
 又吉さんによれば、
 例えたら単身赴任みたいな感覚だったのに
 離婚、と言われた気分だったのだとか。

 先生によると、綾部さんのニューヨーク行きの発表は
 「コミットメント戦略」らしい
  コミットメントとは、ある目標を達成するため、
  自分が将来とるべき行動を確約すること

 先生
 「綾部さんはアメリカで仕事をしたいという夢があったわけですよね、
  でも英語を勉強しようと思ってもなかなかできなかったのでは」
 勉強よりも目先のデートを優先するとか、
 目先の誘惑を優先していたのでは…とのこと。
 (あくまでも憶測です(笑))
 「現在バイアス」
  将来のことは我慢強い計画ができていても、
  現在のことになると現在の利益を優先してしまう

 (現在バイアス(現在志向バイアスともいう)を難しく言うと、
 未来に実現することは、
 現在実現するよりも大きく価値を割り引いてしまう、
 つまり、将来の利益が今の利益より低く見えるという意味では、
 先ほどの「時間割引」と似たような考え方のようです。

 「時間割引」や「現在バイアス」については以下のページがありました。
 https://www.teamspirit.co.jp/catalyst/column/timebias.html

 それによると、時間割引も現在バイアスも本能的には合理的な行動らしい。
 つまり、狩猟していた頃、今ある食べ物はすぐ食べないと、
 そのうち誰かに取られたり腐ったりしてしまう。
 将来得られるか分からない獲物より、今得られる獲物を重視するのは当然らしい。

 更に脳科学的にも興味深いことに、
 現在の小さな利益を選ぶときには感情に関わる部位が活性化し、
 将来の利益を選ぶときには冷静な認知に関わる部位が活発になっているのだそうです。
 目先の誘惑に勝てないのは、理性より感情が勝った結果なのですね)

 これを防ぐのがコミットメント戦略
 「アメリカ行きを先に発表しちゃうと先のばしできないですからね、
  他の人にも綾部さんアメリカいくんじゃなかったの?って言われると遊んでいられない」

 更に先生は
 「又吉さんは、この番組でこういう戦略を色々勉強されてきてますよね、
  綾部さんにも教えたんじゃないですか?」
 又吉さん
 「いや、あいつは僕とか先生が思う以上に前向きなやつですよ。
  もうすでに行ってもないニューヨークのいいところを語り出したりとか(笑)
  あいつなら行ったら行ったですぐしゃべれるんちゃうかと思います」

 先生
 「コミットメントっていうと義務感みたいな暗いイメージがありますけど、
  綾部さんの場合明るいコミットメントですね」

○雑談など
 杉山さん
 「今まではスポーツっていうと感動とかいう視点しかなかったですけど、
  経済学でメダルの数も分かるなんてすごいと思いました」

 ジュニアさん
 「綾部のコミットメントは分かる。
  俺も車買ってから教習所行ったもん」
  ダイエット中の女性も、2サイズくらい下の高い服を買えば…とのこと。

 先生によると
 「ジュニアさんは経済学的には賢い人」らしい。
 普通の人は、計画を立ててもできないのが分かっているのでコミットメントをする。
 しかし、根が単純な人は、
 できないと思わず、やればできると思うので、コミットメントを意識しなくてもいいらしい。
 (誉めているのか何なのかよくわかりませんが(笑))

 又吉さん
 「僕も2年後に経済学の本を出そうと言えばめっちゃ真剣に勉強しますよね」
 先生(又吉さんをジーっと見て)
 「…しませんか?」(笑)
 そのあと、なんやかや言ってジュニアさんの笑いで締め括っていました。

感想など。
・ジュニアさんの経済学フル無視?のトークが面白かったです。
 でも綾部さんも含め、結果的には一番経済学的に合理的な行動をしているのが興味深い。
 お笑い芸人さんなど、一芸秀でている方って、一般人とは違う思考回路をしているような気がしますね。 
 学者さん的にも興味深いのかも?と思ったりしました。

・駅伝監督のやり方は行動科学的なやり方を思い出しました。
 行動科学の本によると(私の記憶によれば)
 勉強とかトレーニング、ダイエットなど続けたい習慣があるときは
 ・習慣を妨げる要因を取り除く(勉強なら気が散るものを撤去)
 ・やる気になる要因を作る(小さいご褒美とか)
 ・細かい目標を段階的に作り、達成感を持てるようにする
 ・周りに目標を宣言して評価も公表する(コミットメント)
 …などがありました。
 確かにこれなら、理性が弱くてもなんとかなりそうな感じですね。私も新年に何か始めようかしら(笑)

・いつぞやの回で言っていた又吉さんの「50メートル6秒代」コミットメントはどうなったんか気になりました(笑)
 たしか「達成できなかったら上下金色スーツ着る」じゃなかったっけ…

・イグノーベル賞は毎年私も見てしまいます。選ぶ人もすごい。
 日本人の研究の裾野は広いですね。

・綾部さんの前向きさは、なんか見習いたいと思わされてしまった(笑)
 行ってもないニューヨークの妄想を語るところがいいですね。
 引き寄せの法則とかいうけど、うまくいく人って、案外こういう楽天的な?人かもしれないと思ってしまった。

というわけで、
私も綾部さんを見習って(?)来年もまた精進したいと思います。
では皆様もよいお年を…


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2016年12月24日

北海道乳業「チアシードヨーグルト アサイー&クランベリー」

北海道乳業「チアシードヨーグルト アサイー&クランベリー」

いかにも体に良さそうなヨーグルト。
北乳さんが出しているということで、味にも期待して買ってみた。

開けてみるとほんのり紫色、黒っぽい粒々が中に見えます。
さていただきます。

思ったより柔らかくてどろどろ。
チアシードの粒々がプチッ、ヌルッとします。
ヨーグルト自体の味がいい。
こくがあるのに後味スッキリです。
何だろう、生クリームっぽいこくがあるのに牛乳の臭みやくどさが無くて食べやすいというか。

あと、クランベリー風味らしいのですが、
ベリー系の風味付けにありがちな、人工香料的な香りが弱い気がします。
どちらかいうと洋酒っぽいような。
甘酸っぱいのだけど、ほんのりほろ苦のような?熟れて芳醇な感じの?風味もします。
そんなに甘ったるくないのもいいね。
そもそもクランベリーって単独で食べた記憶がないけどこんな感じだったっけ?

チアシードはもう少しあってもいいかなと思ったけど
予想よりは美味しかったです。

ただの健康ブーム的な商品かと思っていたが、
普通のブルーベリー風味ヨーグルトよりも上品な仕上がりになっている印象でした。

ところでチアシードとアサイーって何が体に良かったんだっけ?
ってことでおさらい。

このヨーグルトには
「チアシードに含まれるうれしい栄養素!」として
「ω3脂肪酸160mg」とある。
基本、種なので油が豊富なんですね。

色んなページを見てみると
ω3系の脂肪酸のほか、
・ω6系、ω9系の脂肪酸
・数種類のアミノ酸
・食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄分
…などのミネラル
が含まれており、
また水を吸うと膨らむのでお腹持ちがいい、
という特徴があるそうです。

ちなみに、ω3系の脂肪酸とは何か?
手っ取り早いのでウィキりましたが、
それによると

生物学的に言えば不飽和脂肪酸の1つで、
αリノレン酸から作られるものがω3系だそうです。
有名なのは青身魚に含まれるDHA、EPA。

αリノール酸から作られるものがω6系。
ω3系も6系も、
どちらも微生物や植物は体内で作ることができるが、
動物は作れないので
食べ物から摂らないといけない。

脳とか細胞の膜などの原料になるなので、無くてはならないらしい。
他にもDHAの摂取は
・心臓病予防(血中の中性脂肪を減少させるため)
・アルツハイマー型痴呆予防
・うつ病予防
・いくつかのがんリスクを減らす
という結果があるらしい。

なるほど。
ゴマとかの種と同じく栄養豊富、
と考えておけば良さそうだ。
ちなみにチアシードはメキシコからグアテマラの辺りが原産なんだそう。

それから、アサイーについて。
こちらはブラジル、アマゾンが原産だそうです。
紫色っぽい色からしてブルーベリーの仲間か?と思っていたが
木は椰子の木とかシュロの木に似ているようです。
実は食べるところがほとんどなく、種が多いらしい。

栄養としては
ポリフェノール、
アミノ酸、
食物繊維、ビタミンA・ビタミンB1・ビタ ミンB2・ビタミンE、葉酸、リン、鉄分、 カルシウム、亜鉛、銅などのミネラル
があるそうです。

これ自体はあんまり味がないらしい。
ブラジルではあんまりフルーツとは食べないとか。
どろどろにして食事として食べることが多いみたいですね…

基本、色からして、ポリフェノールたっぷり系ということかな?

いずれにしろ、インフルでやられている体には元気になれる製品でした。

というわけで今回も美味しくいただきました。
ごちそうさまでした、ありがとう~
posted by Amago at 20:13| Comment(0) | | 更新情報をチェックする