2018年02月23日

Eテレオイコノミア「お世話になっています!宅配の経済学」

Eテレオイコノミア「お世話になっています!宅配の経済学」

今回は宅配業界の経済学、でした。
講師は浅田義久先生でした。
この番組で拝見するのは初めてのお方ですが、
雰囲気的には慶應大学の中島先生に似てるんかな?
ざっくばらんな感じの先生だな~と思いました(経済学者ってそうなんですかね?)

〇宅配の利用が増えている
 冒頭は又吉紙芝居。
 スマホで宅配ピザかなんかを注文したら大量に来て…という話なんですが、オチがよくわからない(笑)
 ゲストのオアシズのお二人には「やり直し」とかぼろくそ言われてました(笑)

 又吉さんによると
 「最近スマホを変えたんですけど、
  それで注文するとクリックしたとかしないの関係で
  届いたり届かなかったりするんですよね…」
 つまりスマホ注文の宅配は難しいと言いたいらしい。

 大久保さんは呆れていましたが、
 光浦さんは
 「私も苦手。パスワードが違います、とか
  私は注文したいのに買わせてくれないんですよ~」(笑)

 大久保さんは逆に通販好きだそうで、
 「私3日あったら、毎日頼んで届いているときもありますよ」

 先生は
 「最近は宅配も増えているんですけど、それに伴う社会問題も増えています」
 今回のテーマがそれですね。

 ではどれだけ宅配が増えているかというと
 買い物に占めるネット注文の割合は、
 書籍42%、ファッション38%、動画や音楽68%、旅行や宿泊64%、化粧品45%…など

 光浦さんは
 「服は試着しないと」と言ってましたが
 又吉さんは
 「書籍はたしかに、絶版になって本屋では見つからないとき、ネットで探すとあったりします」
 大久保さんも
 「新刊も、店頭になくてもネットだとあったりしますよね」
 先生によると
 「探すコストがどんどん高くなってるんですよね。
  時給も高くなっているからその時間仕事しよう、ってなっちゃう。
  これを機会費用というんですけど、
  そうなるとみんなお店に行かなくなる」
 機会費用とは、その時間仕事をすれば稼げたはずのお金のこと。
 宅配は、サーチコスト、機会費用を省いてくれるともいえるようです

〇個別配達のコスト
 しかし又吉さんは
 「(不在で)宅配ボックスに入れたから取りに来てください、ってなっても取りに行くのが大変」
 と話していました
 先生は
 「(マンションの)下まで取りに行くだけでしょ?」
 又吉さん
 「カード(キー)なんで…」
 大久保さん
 「財布に入れとけば?」
 又吉さん
 「スペースがない」
 大久保さん
 「財布変えなよ」
 …みんなから色々言われていました。

 でも又吉さんは
 「いや、これほんまの話なんですけど、
  下の宅配ボックスまで取りに行って、
  そのあと段ボール開けて…とかいう手間を考えると、
  それやったら仕事の合間に買いに行った方が楽なんですよ」

 そんな話をしているうちに、
 ピンポーンのチャイムが。(今回はマンションの部屋風のセットでした)
 「オイコ運送でーす」
 しかしそのあとも、オイコ運送さんから3回も別々の荷物が。
 「別々に注文されたので、別々にお持ちしました」

 大久保さんは「イヤミだね」と言っていましたが(笑)
 先生は
 「こういうのまとめて来てほしいですよね。
  個別配送では、規模の経済が働かない」

 規模の経済、とは、大規模化すると製品1個当たりのコストが安くなること。

 これをトラックの模型で説明すると、
 商品を作った工場などから、トラックが大量一括で物流センターまで運ぶ
 「このときは規模の経済が働きますよね」
 しかし、ここから各家一軒一軒に配送するとき
 (消費者につなぐ最後の経路、これをラストワンマイルというそうです)
 個別なので規模の経済が働かない、というわけです

 光浦さんは
 「個人の宅配ボックスを一個一個必ず持つようにしたらどうですか」
 先生
 「だってさっき又吉さん取りに行くの嫌って言ってましたよ」
 光浦さん
 「この人はおかしいさ」(笑)

○再配達のコスト
 それから再配達の問題もある。
 宅配荷物の2割が再配達、というデータもあるそうです
 先生
 「昔はどうしてたんでしょうねえ」
 又吉さん
 「僕は後輩に頼んで、ちょっと小遣い出して受け取ってもらっていました」
 先生
 「いいバイトですね」
 又吉さん
 「そうしないと、夜中じゃないと受け取れないんですよ」
 光浦さん
 「私は生ものを頼まないで、
  届くときは宅配業者さんとスケジュール合わせてその時間だけ家で待ってました」

 最近では宅配コストを下げるため、自動化の動きもあるそうです
 例えば
 ・ドローンでの配達…マンションの屋上にパラシュートで下ろす
 ・自動運転自動車での配達…スマホに送ったパスワードか認証コードで箱を解錠し、荷物を受けとる

 しかしこれらはまだまだ実用化段階には至っていないし、
 どっちにしても受取人がいないことには配達が完了しない

 光浦さんは
 「マンションとかに共同宅配ボックスを設置したらどうですか」
 先生
 「こういうやつですよね」
 見せてくれた写真は、世田谷区の市役所前に設置された宅配ボックス。
 先生
 「でも、あったら使います?」
 又吉さんは
 「あるなら使う」
 しかし光浦さんは
 「距離次第ですね。歩いて1分ならいいけど15分もかかると…」

 世の中の人はどうか。
 2017年の内閣府調査では、
 共同宅配ボックスがあっても、
 50.9%もの人が「使わない」と答えたそうです
 光浦さんは
 「だって重いの持って15分も歩くのキツいよ」

 ではどうすればいい?
 光浦さんは
 「再配達のお金を取ればいいんじゃないの」
 先生は
 「良い話ですね」といいつつ
 「お金取ったら買うのやめちゃうんじゃないですか」
 2017年の内閣府調査では
 再配達問題への対策として効果的だと思われる案として
 ・コンビニなどでの受け取り促進46.8%、
 ・自宅での宅配ボックス設置42.4%
 ・再配達の有料化27.0%
 …と再配達の有料化に賛成の人は少ない。

 しかし又吉さんは
 「コンビニだとバックスペース限られますね…」
 コンビニバイト経験者ならではの意見ですね。
 大久保さんは
 「有料化したら多分受け取り増えますよ、
  私今日9時に荷物来たけど、居留守しました」
 というのはノーブラすっぴん状態で出られなかった、と。
 「そういう人でも、有料ならいくら汚くても出るよ」

 しかし又吉さんは
 「有料化は絶対揉めますよ」
 収入のある大人なら払うかもしれないが、
 若くてお金がない人は払いたくないから
 いなくても「いましたよ」と言い張ったり
 「いたのに帰るの速かった」
 とか言ってもめるんではないか、と。

 先生は
 「鋭い意見ですね…これは参ったな」

○再配達コストを下げる努力
 ところで配達コストを下げるため、ネット通販業者の中でも努力がなされているそうです
 靴、ファッションを中心とした商品を取り扱う通販会社を先生が取材していました

 ここではスポーツ商品など2000ブランドを扱っていて、
 注文を受けとると20人のスタッフが倉庫に取りに行く
 多い日は7000個の出荷がある

 しかし倉庫には商品ごとではなく、大きさなどでランダムに商品が並べられているんだそうです
 商品にはバーコードのラベルがついていて、
 スタッフは専用スマホに表示された所に最短距離で取りに行く

 この会社の方によれば
 「同じものがたくさんあるわけじゃないので、この方が効率的なんです」
 だそうです
 ランダムに置いても探す効率は変わらないらしい。
 それなら並べる手間を省けばいい、ということらしい

 その代わり、ラベルが見易い方向に置くなどの工夫はされている

 それから、宅配方法にも工夫があるそうです
 「ファストクラス便を設定していまして、
  午後2時まで発注されると
  その日の午後9時~零時までと朝6時~9時まで、
  1時間刻みで時間指定ができます」
 これは何のためかというと
 夜間早朝の配達なので
 働いていて昼間いるのは週末、という人は受け取れる
 1時間刻みなので、再配達も少ないそうです

 先生
 「細かく刻んだ方がコストが少ないんですね」
 普通は2時間刻みだったりするので、待つのが大変ですよね。

 それから
 「あえてゆっくりでいいよ、という「急ぎません」便もあります」
 そういう人には、配達がたてこんでいるとき2、3日後に発送する
 この便だと普通のより100円引きになるそうです

 これは
 「企画を立てているとき、もしかして急がない人もいるんではないか、と思った」
 早く着かないとダメだ、ではなく、遅くていいなら安くする、
 という逆転の発想から生まれたサービスで、
 今では3割がこの便を利用しているそうです

 それからこれだと配達量を分散できるので、
 「作業の平準化ができる」利点もあるらしい
 先生
 「混雑するとき高くして、混雑しないとき安くするんですね。
  電力なんかもそうですけど、
  経済効率的にはそうしてくれる方がありがたい」
 と話していました

 又吉さんも
 「全部が急ぐわけじゃないですからね」
 先生は
 「運送にも多様性をつけてあげることが大事なんですね」

○「送料無料」のカラクリ
 そうこうしているうちにまたピンポーン。
 「オイコ運送です」
 大きな箱、光浦さんへのプレゼント?

 中を空けると、過剰包装の下にボタンが150個。
 一方又吉さんへはボタンが1個。
 箱の大きさは同じなので、1個あたりのコストは又吉さんが光浦さんの100倍になる

 先生は
 「ネット通販では送料無料なんてのもありますけど、
  誰が負担してると思います?」
 光浦さん
 「たくさん買ってる人だ」

 先生によれば
 送料無料の場合、配達コストは値段に含まれる
 これはつまり、たくさん買う人は少量買う人に「内部補助」を出し、
 少量買う人はたくさん買う人に「フリーライド(ただ乗り)」している状態だそうです

 先生
 「大手アパレル通販会社が
  一時期、送料自由化の試みをしたことがあったんです」
 これは、今まで5000円未満の商品を買うとき送料399円だたのを
 送料0円から3000円まで設定できるようにした
 払える人、払ってもいい人には払ってもらおうという意図だったらしい

 しかし3週間続けたところ
 0円にした人は43%、平均送料は96円、
 ほとんどの人がただ乗りしようとしたそうです
 結局、この会社は買った商品の値段に関わらず、一律200円の送料負担にしたそうです

 みなさん
 「そりゃそうでしょう」
 又吉さん
 「これは、払う人いるかも、と思ったんですかね?
  払うのは会社の家族くらいかも…」(笑)

 先生は
 「誰かが負担しないといけない、
  だから公共料金と同じで、消費者からコストを取るのは難しいんですよね」

 昔の携帯電話の料金体制もそんな感じでしたね。
 端末の買い換え割引が使用料に上乗せされていたので、長く使う人ほど損になっていた。
 今は端末代が2年で分割払いシステムだから、2年以上使う方が得なのかな?

○ネットワークの経済が値下げ競争を起こした
 宅配業者の人手不足、配達料コストの問題は、
 ネット通販が作り出した経済システムがもたらしたものだそうです

 昔のシステムでは、企業は同じものを大量生産して小売り業者に運んでいた
 この場合商品が増えると、消費者は小売店で欲しいものを探し回らねばならず、サーチコストが増えた

 しかしIT技術が進歩し、多様な商品を自宅で選べるネット通販が登場
 通販会社が、たくさんの企業をまとめて消費者に仲介する構造になる

 先生
 「すると一番強いのは誰になりますか?」
 光浦さん
 「真ん中の通販会社」
 先生
 「そうですね、情報を持っている通販会社が一番強い。
  これを規模の経済じゃなくて、ネットワークの経済といいます」

 ネットワークの経済では、持っているネットワークの数が強さを決める。
 消費者とも企業とも繋がりを持つ、真ん中の通販会社が強みを持つことになる。

 この結果、消費者にとってはサーチコストがなくなり便利だが、
 代わりに個別配達コストがかかるようになった
 この新しいコストを負担するのが、配送業者なのだそう
 又吉さん
 「でも、配達業者にとっては仕事がないより良いんじゃないですか?
  仕事増えたら人も増やしていけば?」

 先生
 「でももうひとつ強い人がいるんです」
 光浦さん
 「消費者だ。すぐ文句言うから」
 先生
 「消費者はね、文句言うより買わなくなっちゃうんですよ」
 大久保さん
 「たしかに浮気しやすくなる。
  昔のお店の顔見知りみたいにしがらみがないから」

 先生
 「じゃあ可愛そうなのは誰でしょう」
 「工場ですか」
 消費者が買い換えやすくなり、
 作る側が多様性、値下げ競争を強いられる
 消費者にとっては価格を選べるので「価格弾力性が高い」という
 このため消費者の価格支配率が高く、送料負担が配達業者に行ってしまう

 又吉さん
 「食堂でも安いところに行列が並びますよね」
 先生
 「選べると安い方を選ぶんですよね」

 先生はそこで
 「平均輸送コストは400円、あなたの輸送コストは300円。
  過半数の人に支払い意思がないなら、平均的な輸送費を負担していただきます」
 と提案するのはどうか、と話していました
 無料にはせず、払ってほしいとする

 又吉さんは
 「正直に言ったら響くと思いますけど…
  送料負担拒否したら商売がやってけなくなるので、すべてが無くなる可能性がありますよ、と」

 先生
 「再配達はどうします?」
 大久保さん
 「チップ制にしたらいいんじゃないですか?もう運んでもらう人の気持ちで」
 先生
 「イケメンにたくさん払うのかな?(笑)」
 光浦さん
 「重いの持って来た人とか大変だなぁと思うんですよね…いつも申し訳ない。
  こないだコーヒーどうですか?って言ったらいいです、てピューっと帰っちゃった(笑)」
 先生
 「感謝の気持ちをしめすのはいいかもしれないですね」

○コンテナが輸送コストを下げた
 そうこうしているうちにまた
 「オイコ運送です」
 送られてきた箱はかなり重そう。

 箱を開けると、出てきたのはパイナップル。
 しかも葉付きの丸ごとのやつ3、4個入ってます。

 先生は
 「昔はパイナップルは高いイメージがありました。
  海外からの運送コストが高かったんです。
  でもある時期から劇的にコストが下がった」

 その理由はコンテナの登場だそうです
 「経済発展はイギリスで始まった、と言われますが…」
 「産業革命?」
 「ポール・クルーグマンは、
  「世界を変えた発明はインターネットだと思われがちだが
   国際貿易においては、コンテナ化が革命をもたらした」」
 と言っていたそうです
 規格を統一化したコンテナにより
 輸送や積み下ろしの作業効率を劇的に向上させ、
 人件費などのコストも下がった
 (コストが1/60に減った、というデータもあるそうです)

 実際、世界の貿易総額は1960年からの20年で急激に伸びたが、
 それはコンテナ化の時期とぴつたり合うのだそうです

 さきほどボタンをいれていた箱も大きすぎると言われていたが、
 規格統一した方がコストは安いからあんなデカい箱なんだそう
 「運びやすい、つみ込みやすいからなんですね」

○まとめ、雑談など
 最後にみんなで送られてきたパイナップルを食べていました

 みなさん無言で食べてたんですけど(笑)、先生が
 「又吉さん、感想は」と話をふると
 又吉さん
 「再配達は極力無くさないといけない、
  個人個人が心がけないといけないと思いました」
 光浦さんも
 「同感ですね。
  無料はあり得ないのに、分かんないから払うのは損してると思っちゃう、
  大変ですよと知らせた方がすっきりすると思う」

 先生は
 「みんなフリーライドしたいんですね、
  それを解消していくと資源の無駄遣いが無くなる。
  排気ガスも減って環境悪化も無くなる」
 「配達にコストを払って、払っているいると分かれば
  払いたくないからその日にちゃんといるとか、近場の物を買おうとなる、
  そうするとコストがかからなくなって
  物流の効率化が進むんですね」
 又吉さんは
 「ちゃんと言われてから気づくことですよね」
 と話して終わっていました

〇感想など
・配達コスト、特に再配達コストはちゃんと消費者に説明して負担してもらえばいい、
 という意見は賛同します。
 これは配達業界を救うだけではなく、そこで働く人にとってもいいことだと思います。

 以前民放のニュースで、配達業者がストレスのあまり、
 配達の途中で荷物を狂ったように投げ飛ばす動画が流れていました。
 もちろんこれはアウトな行為ですけど、それだけ大変な仕事なんだろう。
 その大変な分は給料とか人を増やして休みを増やす、などの対策を取らないと
 働く人がいなくなってしまう。
 
 以前、NHKスペシャルの「働き方改革」の討論の番組で、
 日本はサービス過剰で、消費者はそれを当たり前に思うから、働く人にしわ寄せが行く
 そこは企業もサービス料として消費者に請求すればいい、
 という意見があったけど、私もそう思う。
 
 再配達は手間がかかるんだから、ちゃんとお金を取ればいいと思うし
 真夜中や早朝営業のお店、真夜中早朝配達の分にしても
 働く人は人間の生体リズムからしたら大変な生活なんだから
 その分はちゃんと消費者からコストを請求すればいいと思う。

 それで競争力が下がるのが不安、というのならば
 政府が税金の形でとって(時間帯によって消費税率を上げるとか)、
 そういう業界への補助に回してもいいんじゃないかと思います。

 実際、海外では日曜や夜中にお店が開いてない国もあるんだし
 その不便さを思えば、納得して払う人も多いだろうと思う。

 逆に、サービスを減らす代わりに値引きしますよ、という案もいいと思う。
 紹介されていた通販会社の「遅くてもいいよ」便もほかのネット通販業者に広まってほしい。
 私も、そんなに早く届かなくていいよと思うこともあるんで…

 ほかの業界では、サービス少ないけど値引きしますよ、という選択肢も出てきているのかもしれません。
 喫茶店では、ドトールなどがサービスを半分セルフにしてコーヒー料金を安くしているし
 旅館では、素泊まりサービスなしの格安プランを用意しているし
 ガソリンスタンドでは、セルフ給油なら値引きがあるし。
 サービスが減る分、ほかに労力が回せるならその方がいいのかなと思います。

・ネットワーク経済によって、消費者とネット通販会社の価格支配力が強くなって、
 製造業と配達業の価格支配力が弱くなった、という話は分かりやすかったです。

 ただ、ネットワーク経済は小売業の雇用を減らした、という話もよく聞きます。
 雇用が減るということは、将来的には消費者の力も弱くなってしまうわけで、
 結局、通販会社やIT企業の一人勝ちということになるんでしょうか?
 だとすれば、消費者にサービスへの負担を求めるのはもちろんですが
 一人勝ちするIT企業やネット通販企業に対しても、儲けを社会や消費者に還元してほしいと思う。

 昔、フォード・システムでは、
 フォード社は車を大量生産、薄利多売して儲けたぶんを
 従業員の給料に回すことで消費者に還元していましたけど
 そんな感じの新しい仕組みができないかな~

 とはいえネット通販企業はIT化、機械化で雇用自体を減らしているので
 フォードシステムはそのまま適用できない。
 せめて税金、社会投資などの形で支払ってほしいのだが、
 動機付けがないと企業は動かないだろうから難しい。
 (昔は欧米の場合、社会投資しないと天国に行けない、などの信仰心があったのだろうけど)
 なんかうまくお金が回るシステムができるといいなと思います。
 
今回の又吉さんのポエムは「当たり前と思わない」でした。
本当に、サービスを当たり前とおもわず、
働いてくださる方への感謝の気持ちが大事だなと思いました。

というわけで今回はこの辺で。
posted by Amago at 11:28| Comment(0) | テレビ(オイコノミア) | 更新情報をチェックする

2018年02月02日

Eテレオイコノミア「現金が消える!?キャッシュレスでどうなるの?」

Eテレオイコノミア「現金が消える!?キャッシュレスでどうなるの?」

 今回はキャッシュレスについて。
 少し前に池上彰さんの番組でも仮想通貨のことを扱っていたんですが、少々物足りなかったかなぁ…番組の構成上仕方ないけど。
 オイコノミアでは、経済学的にキャッシュレス社会はどんな意味合いがあるのか、
 が解説されていて興味深かったです。

 講師は大竹先生。
 冒頭では又吉さんと二人並んで歩いていました。
 先生
 「今から又吉さんの大好きな方にゆかりのあるところに行くんです」
 又吉さん
 「(サッカーの)ペレですか?」
 先生
 「いや、ペレではないですけど…」(笑)

 到着したのは老舗の旅館。
 ここは文豪太宰治が20日間泊まり、執筆したお部屋があるそうです

 「先生、今回はキャッシュレスの話ですけど、太宰治と関係があるんですか?」

 そこで女将さんに話を聞くと
 「昔ここは10日締めで宿泊費を請求していたのですが、
  2度目の請求日にお金をいただけなくて、
  それで「お帰りください」と」
 キャッシュレスではなくて、キャッシュがレスだったんですね(笑)
 キャッシュレスで払える今ならどうだったんでしょうね。

○今回のゲスト
 今回のゲストはアンガールズの田中さん。
 「高学歴、高身長、高収入(いわゆるバブル期の3高ですね)なのに独身」と紹介されていました(笑)

 さて、なぜ田中さんが今回のゲストなのか?
 田中さんはキャッシュレス派の芸人さんだそうです
 「何でも携帯に入れておくようになったら、お財布出さないことが多くなりましたね」

 今は色んなキャッシュレスの形があるそうです
 後から口座から支払うクレジットカード、
 銀行口座から直接引き落としになるデビットカード、
 あらかじめチャージしておく電子マネー…

 又吉さん
 「へえー」
 田中さん
 「すごい時代が来てるのよ」
 田中さんが作ったわけじゃないけど(笑)

 一方又吉さんは
 「僕は会計が高いときだけはカード使いますけど、ほとんど現金ですね」
 田中さん
 「めんどくさいですよ。
  現金の人、並ばれると邪魔なんですよ(笑)」
 先生
 「私は、使えるときは大体電子マネーですね」

○街頭インタビュー
 世の中の人たちはどうか?
 街頭インタビューで、現金派か、キャッシュレス派かを聞いていました

 現金派の人たちは、
 「カードだと怖い、限度額関係なく使いそう」
 「デジタルの中だけのやり取りだけなのが怖い」
 「チャージするともったいない気がする」

 一方キャッシュレス派の人は
 「現金の方が怖い、落としたとき困る」
 「めちゃくちゃ便利ですよ」

 しかし、全体的には現金派が多いようでした。

(ちなみに私も現金派です。クレジットカードは使いすぎが怖いのと、利子がもったいない。
ただプリペイドは便利だし、チャージすることで現金に触れるのでいいなと思っています。
そう言えばアフリカなどの携帯電話もプリペイド式だと聞いたことがある)

○日本は現金派が多い
 経産省の調査では、日本はキャッシュレス決済比率18%。
 アメリカ41%、韓国54%、中国55%に比べるとかなり低い。

 また、各国のGDPに対する現金流動率の年次変化を示した折れグラフでは、
 日本は増加傾向で現在20%。
 対して中国は減少傾向で12%
 (スウェーデン、ブラジル、アメリカなどはもともと低い)

 特に中国では、屋台などのQRコード普及により、
 この2年でスマホ決済が6倍になっているらしい

 それから、日本政府も視察しているというキャッシュレス先進国エストニアでは、
 国が発行する個人のIDカードで何でも支払いできるそうです
 2002年から配られたこのIDカードは、
 免許証や保険証になるだけではなく
 スーパーでの支払い、
 交通機関の支払い、
 薬局の処方せん、
 選挙の投票なども可能らしい
 「1枚で全部できるなら便利ですね」

 しかし日本ではキャッシュレスが普及しない。
 これはなぜか?
 先生
 「外国のお札はすぐボロボロになるけど、日本のお札は綺麗で丈夫、
  あと偽札も少ないし、持っていても大丈夫」
 お札の質が高く、通貨偽造、スリなどの犯罪が少ないことが挙げられるらしい

 「でも日本も遅れてはいますが取り組みが始まっているんです」

 そこで又吉さんが取材していました

○キャッシュレスチャレンジのレストラン
 又吉さんが訪れたのは中央区のレストラン。

 ここではメニューはパッドに入れてあり、
 画面をタッチしてセルフオーダーするのだそう
 (最近は回転寿司チェーンとかでもそうですね)

 そのあと、又吉さんはカレーを頼んで食べていました

 支払いは現金ではダメ。
 カード、端末でやり取りします。
 デビットカード、電子マネーなど20種類のカードに対応しているそうです

 このお店がキャッシュレス化の取り組みをするのは、
 生産性の向上、働き方改革のためなんだそうです

 実際どんなメリットがあったかと尋ねると
 「レジ締めの時間が短くなりましたね」
 レジ締めの時は、お金を数えて確認しなければならない
 今までは40分かかっていたが、3分で終わるようになったそうです
 また、人員削減もできて人件費のコストも減らせるメリットがある

○色んな所でキャッシュレス
 先生によると、
 最近はコンビニ、自販機、競馬場、お賽銭、ゴルフ場などでもキャッシュレスになっている場所もあるらしい
 又吉さん
 「馬券は怖くないですか?
  実際お金を見ることでストッパーになっていたかもしれないのに」
 先生
 「そこは自分で工夫しないといけないかもしれないですね」

 先生
 「変わったところでは、お賽銭も最近はキャッシュレスですね」
 田中さん
 「外国人向けにね」
 又吉さん
 「それでいいんかなぁ、
  だとしたら祝詞じゃなくてもいい、
  神主さんも巫女さんも
  …と思うのは古いんですかね」

 田中さん
 「外国で旅行したとき、現金にかえる?
  オレは変えないのよ、全部クレジットカード」
 又吉さん
 「ちょっとした買い物は困らないんですか?」
 田中さん
 「そこは諦める」

 先生は
 「外国行ったら困る、という話に対応して、
  日本もキャッシュレス化をしていかないとこれから困るというのがある」

 国では、東京オリンピックのある2020年まで
 全ての宿泊、飲食施設や観光スポットで
 100%キャッシュレスを実現する目標を掲げているそうです

○キャッシュレスの使いすぎを防ぐアプリも
 先生
 「ところで田中さん、キャッシュレスにして使い方が変わりましたか?」
 田中さん
 「けっこう使っちゃうようになりますね、
  貯金が増えなくなった」
 又吉さん
 「クレジットカードで買うと、歯止めが効かなくなっちゃうことにならないんですか?」
 田中さん
 「ゼロ1個(一桁)くらい軽くなっちゃう」そんなに?
 先生
 「実際、アメリカの研究では
クレジットカードで買い物すると支出が23%増えた、
  という結果もあります」
 田中さん
 「その分貯金できるじゃないですか」
 先生
 「使ってる感覚が無くなっちゃうんですかね」

 しかし、オイコノミアADさんには
 キャッシュレスでも使いすぎない方がいらっしゃるそうです
 彼女によると
 スマホの「家計簿アプリ」があるそうで
 これだと電子マネー、プリペイドカード、銀行口座もポイントカードも一括管理してくれる
 お金の使い方を「見える化」してくれるそうです
 「友達みんな使ってますよ」

 先生
 「元々お金の使い方を管理してなかった人は、見えなくなると使ってしまう。
  見える化すれば使わなくなる」

 しかも先生によれば、
 この家計簿アプリのデータから、
 似たような収入の人の使い方と比べることもでき
 それにより使いすぎかを知ることもできるそうです
 「競争心が芽生えて使わないようになるんです。
  他の人より貯金できてないと頑張っちゃう。
  まさに行動経済学的なやり方で人の心理を利用している」

○仮想通貨
 お次は今世間で話題になっている仮想通貨。
 仮想通貨はビットコインを始め、今では1000種類以上ある
 田中さん
 「こないだ、リップル(仮想通貨の1つ)に借金して投資した人がいたんですけど、
  そこまでお金を投じるべきなのかをオイコノミアさんに問いたい」(笑)

 先生
 「仮想通貨と電子マネーは似ているように見えますよね」
 しかし、電子マネーは円
ドルなど法定通貨の枠組みのもの

 一方仮想通貨は法定通貨(円、ドルなど)とは別もので、
 中央銀行のように価値を保証する人はいない
 価値を認めている人の間だけで流通している通貨で、
 もともとは国境を超えて流通させるものとして広まってきたそうです

 田中さん
 「最近は投資に使う人もいますよね」
 先生
 「日本でも、2017年4月に改正賃金決済法(通称仮想通貨法)が定められて、
  国内では100万人以上が取引しているそうです」

 又吉さんは、仮想通貨好きな人が集うバーを取材していました
 その参加者(なぜか顔は隠してました)は
 「ここは暗号通貨好きの隠れ家」

 ナレーションによれば
 「ここはビットコインのほか、ネムも使えます」とのことです(オンエア現在は使えない…ですよね?)。

 さてこのバーの参加者は
 「ブロックチェーンという技術が世に広まってきたのがある」
 と話していました

 今までの法定通貨は、中央銀行が管理、貸し出しを行う仕組み
 一方仮想通貨は管理者がおらず、
 参加者が分散して台帳を管理する仕組み
 みんなで監視するのでデータ改竄がされにくい、というメリットがある
 この分散管理システムを支えるのがブロックチェーン技術、とのことです

 又吉さんは
 「仮想通貨で稼ごうとしている人もいますよね…」
 「今1000種類ある、
  その中でいい役割を担っていきそうなものが選別されて、お金が入ってくることはあり得ると思います」
 又吉さん
 「イメージとしては町作りみたいなもんですかね?色々あってどれが成長していくか、みたいな
  …だから無関係でいてはいけない、と思いますけど…」

○太宰治「貨幣」
 番組の冒頭で太宰治が紹介されていましたが、
 太宰氏はお金の気持ちになった短編小説「貨幣」を書いているそうです
 …初めて知りましたが、面白い話でした

 粗筋です。
 「私は778515の100円紙幣です。貴方の財布の100円紙幣をちょっと調べてくださいまし」
 という言葉から始まる
 なぜかこのお金さんは女性

 この100円札さん、最初は銀行から大工さんの元に行き、質屋、医学生へ…
 そのあと4、5年四国、九州を転々とし、6年後に東京に戻る

 お札はすっかりボロボロになり
 「あまりに変わり果てた自分の姿につい自己嫌悪を感じちゃいましたわ」
 「私は闇屋の使い走りを勤める女になっていたのですもの」

 そしてこのお金さんがある朝目覚めると、
 闇屋をする陸軍大将のもとにいた
 この大将は酒癖が悪く、お酌している女を罵る
 女には赤ちゃんがいて泣いていたが
 男は赤ちゃんの泣き声をうるさいと思い
 「どうせこの戦争は話にならない」
 「バカにするな、乳飲み子を抱えている女はどんなに辛い思いをしているか、お前らには分かるまい」と悪態をつく

 …とそのとき、空襲警報が鳴る
 赤ちゃんを背負った女は
 「こんな人でも兵隊さんのはしくれ」
 と酔った大将を抱き抱えて火のなかを走る

 夜が明け、男は酔いから目覚め、女が助けてくれたことを知る
 「男は上着の内ポケットから私の仲間の100円札を5枚出し、ズボンのポケットから私を出して、…(中略)
  赤ちゃんの地肌の背中に押し込んで、荒々しく走って逃げていった」

 そして
 「こんな役目に使われるなら、
  どんなに私たちは幸福だろうと思った」
 という言葉で終わっているそうです

○闇屋にいくお金は現金
 先生はこの話について
 「最後に闇屋に行きましたよね」
 (正確に言うと最後は赤ちゃんの背中なんですけどね(笑))

 闇屋は裏金、脱税、犯罪などに関わる地下経済
 「地下経済に行くのは現金。
現金を無くしてデジタル通貨にすれば、
  すべて記録されるので脱税や犯罪は無くなるかもしれない」

 日本の地下経済は現在、50兆円規模と言われているそうです
 脱税、暴力団関係、麻薬、売春などが関わっているが
 一番多いのは脱税

 脱税がGDPに対してしめる割合は、日本では1割くらい
 世界ではロシアが最も多くて4割強。
 ついで多い順にブラジル、エストニア、韓国、インド、スウェーデン、中国など…
 このように地下経済は深刻な問題で、
 地下経済撲滅のためにキャッシュレスを進めようとする国もある

○キャッシュレスを効率的に実現させる
 先生
 「日本で一番流通している通貨は何だと思いますか?」
 二人は即答で「10円」
 お釣りで多いから、だそうです

 しかし「正解は一万円です」

 では日本で使われている一万円札の比率はどれくらいか?
 「5割?」「30%くらいかなぁ」

 しかし「正解は89%」。多いですね。
 (2017.10.17時点の話だそうです)
 枚数にして94億枚、一人あたりにすると74万円
 もちろん平均なので、めちゃんこ多い人がいたらこの額も上がるそうですが…

 「このように日本は現金大国なので、現金を止めるのはなかなか難しいんですね」
 そこで経済学者の中には
 「レスキャッシュ」という考え方を唱える方もいるそうです

 「レスキャッシュ」とは現金を減らしていくこと
 「キャッシュレス」、完全に現金を無くすよりはマイルド

 そこでターゲットに挙げられているのが
 一番流通の多い一万円札なのだそう
 ハーバード大学のケネス・S・ロゴフ教授の説だそうです
 (著書「現金の呪いー紙幣をいつ廃止するか?」、レスキャッシュなどの考え方も書かれているみたいです)

 田中さんは悲しそうに
 「最初にもらった一万円の迫力たまんなかったっすね。
  無くなるのはショック」
 (キャッシュレス芸人じゃなかったっけ?(笑))

 しかし先生によると
 「地下経済の現金も一万円札が多いので、
  一万円札を無くせば増税しても脱税が無くせるのでは、と言われているんですね」

 ただ、キャッシュレスは急激にやると混乱するようで
 実際インドでは2016年の11月、
 モディ首相が突然
 「500ルピー紙幣と1000ルピー紙幣を廃止する」
 と言ったため、
 今手持ちの高額紙幣が4時間後には紙屑になってしまうことを心配した人たちが
 銀行に殺到する騒ぎになったそうです
 (夜の銀行に並ぶ人たちの映像がありました)

 又吉さん
 「なぜ4時間後にしたんですか?」
 先生
 「地下経済を一掃しようとしたんでしょうね」
 田中さん
 「そのくらい荒療治でやらないと変わらない、と思ったんでしょうね」

○キャッシュレスで景気も良くなる?
 もう1つ、キャッシュレスで期待されることがあるそうです
 先生
 「貯金で得られるものは何ですか?」
 又吉さん
 「利子ですね」

 100万円銀行に預けて金利が1%なら、
 1年後には101万円に増える
 田中さん
 「1%の金利は高いですね」

 先生
 「そうなると、消費はどうなりますか?」
 又吉さん
 「使わないで貯めますね」
 銀行に置いておくだけでお金が増えるので、使わなくなってしまう

 つまり、金利が高いと利息が増えるので、
 消費が減り、世の中にお金が回らず不景気になる

 「ですから、景気を良くする政策として金利を下げる」
 金利を下げれば、預けていてもあんまり得しないから使うようになる
 実際、バブル後は景気対策として金利をどんどん下げた

 しかし
 「今は金利が下がりすぎて、ほぼゼロに近い」
 こうなってくると預けなくなり、タンス預金が増える

 タンス預金が増えると、銀行への預金が少なくなる
 そもそも銀行とは、預金者から預かったお金を企業に貸し出し、
 企業はそれを使うことで景気を良くする仕組みを担っている

 しかしタンス預金は銀行のお金を増やさないので
 「タンス預金が増えると景気は良くならない」

 そこで今行われているのが「マイナス金利政策」

 これは、銀行に預けるたびにお金が減ってしまうもので、こうなると
 「預けないですね」
 結局タンス預金が増えてしまう

 そこで一万円札を廃止したらどうなるか?
 「一万円札が廃止されてデジタル通貨を持つとします。
  マイナス金利だとどんどん額が減っちゃいますよね、そうすると?」
 又吉さん
 「何かを買うしかない」
 田中さん
 「株?」

 又吉さん
 「現金にする…」
 先生
 「現金はもう無いんです」

 そうなると、投資や消費が活発になり
 景気を良くするのかもしれないそうです

 先生
 「今までレスキャッシュの経済を考えて来ましたけど、どうですか」
 又吉さん
 「困ることないですか、
  例えばお祝いの時とか…」
 先生
 「ピン札を揃えて贈る、という風習がありますからね」

 又吉さん
 「親戚の分とかみんな集めると、誰がいくら払ったか、みんなに分かっちゃうかもしれないですね」
 先生
 「キャッシュレスにすると、
  使われ方が第三者にも閲覧できるようになります
  政府が公開を求めてくるかもしれない、
  個人情報を取り扱うことになるから抵抗を持つ人がいるかもしれないですね」
 又吉さん
 「隠して治療したい人もいるかもしれないですしね」
 日本では抵抗が多そう。

○まとめ、雑談など
 先生
 「田中さん、どうでしたか」
 田中さん
 「俺はいいことしてるんだな、と思いました」(笑)
 「これからの日本の経済を考えたらキャッシュレスはプラスになるのかなと」
 「オレも止めてるお金を投資して回すようにします
  国が動くほど止めてないけど」(笑)

 さて、又吉さんが貨幣を題材に小説を書くとしたら?
 「色んなお金が混在する世界で、
  システムの関係で使えてもらえてないお金がある。
  同窓会があってみんなが集まったとき、そのお店では自分の貯めてる貨幣だけ対応してない。
  だからみんなにお金を借りないといけなくて悔しくて恥ずかしい、
  その持ち主と一緒にそのお金も悔しがってる…」

○感想など
・日本に暮らしていると現金が当たり前だけど、
 世界的には現金重視の国民の方が稀なんだな~と改めて思いました。

 日本は安全でスリは少ないのと、(財布落としても戻ってきたりしますよね!)
 お上への信頼というか依存?が強いので、
 政府が保証する現金を持っていれば大丈夫、
 それよりわけのわからん新しい金融資産とか仮想通貨に手を出す方がリスクが高い、と判断されるのだろう。
 日本ってITセキュリティに関してはまだ弱そうだし…

 でも政府を信頼していない国とか、犯罪が多いとか、通貨が不安定、とかいう国は
 多少セキュリティに問題はあっても現金よりはまし、と判断されるのだろう。

 結局のところ、その場所その場所での相対的なリスクの違いであって、
 今のところ日本は現金でもあんまり問題ないのに
 電子マネーを導入する必要があるんかなと思ってしまった。

 いや、オリンピックに向けて、外国人が使うために環境整備するのは仕方ないと思うし、
 使いたい人は使えばいいと思う。

 でもお店で現金が使えなくなるとか、使わねばならない制度ができたから、
 みんな何となく変える…て感じになったらなんか嫌だな、と思いました。

 それって強制された便利、という気がする。
 特に新しい技術に弱い高齢者などは、分からんしもういいや、と消費自体を控えることになってしまいそう。
 みんなにとって使いやすく、
 自ら選びたくなるシステムになればいいなと思いました。

 それから、日本は現金が安全なだけに、電子マネーのリスクへの恐怖は強い。
 なので日本で普及させようと思ったら
 現金より安全だと思うくらいにならないとダメだろうと思います(私も部分的ならいいけど、丸々電子マネーにはしたくないなぁ)

・キャッシュレスで働き方改革、と言ってましたけど、
 手間が省けるのはいいけど、雇用が減るのはいいことなのかなぁとも思ってしまいました。
 自動化で製造業の雇用が減り、
 残るはサービス業なのに
 そこも雇用が失われるのか…
 (まぁ、でも時給が安いまま雇われるよりはいいのかなぁ)

 自動決済みたいなテクノロジーで雇用が失われたら、
 そのうちアマゾンみたいな仮想店舗と、
 セルフオーダーの喫茶店だらけで店員がいなくなるかも…
 て考えるとなんか寂しいですね。
 みんな店員とのやり取りが恋しくなって
 あなたと会話しますみたいな職業も出てくるんかな。それもAIがするのかな。

・家計簿アプリも便利なんだろうけど、
 一歩間違えると自分の金融情報が全て筒抜けになってしまうのが怖いなと思いました。
 でも今は健康記録アプリとかも同じだし、
 個人のインターネット検索の記録とかも企業に利用されていますよね。
 もう自分の家計簿、プライバシー公表しちゃってもいいや、くらいの気分にならないと
 このビッグデータ時代は生き残っていけないのかしら…

・太宰治の小説は最後ホロッとさせられました。
 お金はそれ自体価値を持つものではなく、
 人の幸せのために使ってなんぼのもんだなと改めて思いました

・マイナス金利下のキャッシュレスで景気が良くなる、
 という話はイマイチ納得いきませんでした…

 何だろう、それって学者さんの理論に過ぎない気がする。
 お金貯めてたらマイナスになるからって、人は何かに使おうと思うもんだろうか?と。

 そもそも消費とか投資はは「したい」と思ってするもの。
 消費とか投資を「したくなる」仕組みもセットでないと
 ほとんどの人が、多少減ってもいいから銀行に預けたまんまでいいや、てなりそう。

 消費に関して言えば、
 今なぜ消費が増えないかと言えば
 1つは見栄っ張り的な消費が無くなったことだろう。
 身の丈に合うもので十分、本当にほしいものにしか使わない、
 という人が増えたのだろう。
 もう1つは、将来が不安だからむやみに使えない、という人が多いのだろう。
 給料は増えないし、仕事いつ首になるかもしれないし、年金もらえるか分からんし…
 
 まぁでもこれは消費が賢くなった、とも言えるので悪いことではない。
 「それでも買いたい、使いたい」と思わせる商品やサービスができればいいのかなと思います。

 それから投資に関して言えば、
 日本人はなんで投資しないかと言えば、
 馴染みが少ないからめんどくさい、怖い、分かんない、となるのだろう。
 
 だから投資とは何か、どうすればいいかなどの教育が誰でも受けられるようにしないといけないし、
 投資の機会が平等に与えられる仕組みがまず必要だと思う。

 しかし個人的には、そもそも無理に投資する必要があるのか?とも思います。
 取り合えず消費、投資しろ、てのはなんかすごく資本主義的な考え方だなーと思ってしまう。

 元々投資って、
 誰かお金が必要な人にお金を出して、その会社とか国の成長のお裾分けをいただく、というもの。
 なのでお金を出してあげたい、成長の見込みがあるという対象があれば素晴らしい仕組みだけど
 銀行預金より増やすためだけに証券市場にお金を出す、てなったら
 単なるマネーゲームになってしまう。

 預金から消費、投資へ、という流れを作るのは良いことなんだろうか。
 金融資産を買うのは富裕層が多いから、
 富裕層に有利な仕組みになってしまう気もします。

・ちなみに池上彰さんの番組でも
 「高額紙幣が廃止されるのは今の世界的な流れ」と紹介されていました。
 フランスやイギリスでも高額の紙幣は使いにくくなっているようで、
 理由はやはり「犯罪通貨を減らすため」だそうです。
 (高額紙幣はコンパクトなので、犯罪者にとっても持ち歩きやすい)

 他にも
 「デンマークでは子供用のデビットカードがあって、親がスマホで使用状況を監視できる」
 「日本でも割り勘支払いがlineでできる」
 など色んな電子マネーの例が紹介されていて、興味深かったです

・犯罪に現金が多い、という話でしたが、犯罪にはビットコインなどの仮想通貨も多いのでは?と思います
 たしかサイバーセキュリティの本では、ネット上でやり取りされるハッキングソフトや武器などは、支払いはビットコインで、
 匿名性が高いから犯罪には便利だとあったような。
 なので、現金と仮想通貨、どちらもどんな風に地下経済で使われるかはもう少し検証が必要なのではと思います。

仮想通貨やブロックチェーンシステムについては私も少し勉強中です。
中央管理者のない、分散管理システムという考え方は面白いし、これから応用されそうな予感がする。
ただ最近の仮想通貨の流出事件もあるし、
安全性を監視する意味では
完全に中央管理無しシステムてのは難しいのかなと思います。

今回は色々考えさせられました。


posted by Amago at 12:22| Comment(0) | テレビ(オイコノミア) | 更新情報をチェックする

2018年01月25日

Eテレオイコノミア「経済学でハッピー!人生100年年時代」

Eテレオイコノミア「経済学でハッピー!人生100年年時代」

今回は、もし100年生きられるとしたら?という話でした。
講師は大竹先生。

冒頭では街頭インタビュー
「100年生きられるとしたら?」
が紹介されていました

しかし
「想像できない、迷惑かけないかなあ」
「苦しまないなら、40くらいで死にたい」
「100歳で何かしているビジョンがない」
…などけっこうネガティブな意見が多い。

しさし経済学を使えば、
寿命が伸びてもハッピーに生きられるかもしれない?

○今回のゲストのみうらじゅんさん
 今回の舞台は、靴工房でした。
 この工房では職人さんを育てる以外に、
 自分でオリジナルの靴を作ることもできるそうです

 この工房にいたのが、ゲストのみうらじゅんさん。
 イラストレーター、エッセイなど色んな所で活動されています。
 別にみうらさんがオーナーではないのだが、
 「いらっしゃい」て言葉が妙に似合う(笑)

○寿命が100歳になると何が変わるか
 先生
 「お二人とも、もし100年生きられるとしたら何が変わると思いますか?」

 二人とも「??」

 そこで人生100年ガチャガチャが登場。
 相変わらず大竹先生、小道具すごい(笑)
 お二人がガチャガチャを回すと…

 「大病する可能性が高くなる」…健康問題
 「すごく若い友達ができる」…関係が増える
 「老後の貯蓄が尽きる」…お金の不安
 「カレーが7万食食べられる」
 これは意味不明ですが
 先生
 「あと63年(又吉さんは37歳?)生きられるとしたら、
  毎食カレー食べたら7万食くらいになります」
 又吉さん
 「カレーは好きですけど、それだけ食べたら嫌いになる(笑)」
 まぁでもそれだけご飯が食べられる、ということですね。

 カレーはともかく、
 「病気の不安が増える」
 「お金の心配がある」
 など不安はあるけど、

 「友達が増える」
 「食べる楽しみがまだたくさんある」
 など楽しみもたくさんある、ということらしい

 そうなると
 先生
 「100歳まで安心して生きられるためには、貯金だけで暮らすのは大変ですね。
  生活水準を下げるか、自分で稼ぐか、両方するか、なんですね」
 みうらさん
 「老体に鞭打って、てのはいくつくらいなんですかね?」(笑)
 先生
 「イギリスの経済学者とビジネススクールの講師が「人生100年時代」について書いた本では、
  引退年齢は80歳くらいになる、という話もあります」
  (リンダ・クラットン、アンドリュー・スコット両氏による「LIFE SHIFT」という本)

 みうらさん
 「でも、いつまでも働いてたら、職場の雰囲気悪くならない?」
 又吉さん
 「上司がずーっといるのもね…」

 先生
 「それよりも、60年も働くようになったら、仕事も環境も変化するかもしれないんですね」
 例えば
 ・会社よりも長く働くことになるかもしれない(会社の方が先につぶれるかも?)
 ・人工知能の登場や技術の革新で、仕事が変わるかもしれない(仕事が無くなるかも?)
 …これらの変化に対応していかねばならない。

 それから
 「働くためには、健康を維持する必要も出てきますよね」

 長生きするにはお金が必要、
 お金を稼ぐには仕事が必要、
 仕事するには健康が必要、
 しかし健康維持のためにはお金が必要…
 3つ全てを満たすのは難しい?

○無形資産とは
 そこで何をすべきか。
 先生
 「経済学では、人生100年時代を生きるためのものとして「無形資産」が注目されています」

 無形資産は、市場では売買できないが、長期的には価値を持つもの
 有形資産である現金、不動産とは対照的なもの

 先生によると無形資産は以下の3つあるそうです
 ・生産性資産
 ・活力資産
 ・変身資産
 そして、それぞれがあるかどうかのチェックリストもあるんだそうです

○生産性資産
 これは、長年のスキルや人脈など、仕事やお金に変えられる資産

 生産性資産があるかどうかのチェックリストとしては
 1長年かけて身に付けたスキルや知識がある
  先生
  「又吉さんはありますよね、みうらさんは?」
  みうらさん
  「僕、小学校の時から仏像好きだったんで、あると思います」

 2仕事に関する人脈がある
  「又吉さんは○ですよね」
  みうらさん
  「僕はある、っていっちゃうとみんな人脈になっちゃうから、×にしときます」
  …考え方が独特ですね(笑)

 3面識のない人からも評価を得られる能力がある
  先生
  「これはお二人とももちろん○ですね」

○活力資産
 これは、家族、友人との有効な関係や健康など
 仕事には直接関係ないが、人生を幸福に生きるには必要なのだそう

 活力資産があるかどうかのチェックリストは
 1自分は健康だ
  これは二人とも○。

 2友人がいる
  これも二人とも○。

 3家族と良好な関係がある
  又吉さん「○ですね」
  みうらさん
  「○。って言っとかないとね…(笑)」

 みうらさんは
 「僕一人っ子だったんで、友達が来たら帰したくなくて、
  長居させるために接待術を心得たんです」だそうです。

 「マンガ読んでて飽きそうになったら新しいのを出してくるとか、
  スクラップつくって読みやすくするとか…」

 その接待、他人を楽しませるための心得が今の仕事に生きているんだとか。

 また、活力資産については、
 色んな人との友好的な交流が幸福感を増す、という例が示されていました

 それは、2015年オープンの居住スペース。
 ここは25㎡、14室の個室と共に
 敷地内の半分が共有スペースなんだそうです。
 屋上で語らったり大浴場があったり、
 住民同士の交流ができるようになっています

 また、敷地内にはSOHO(Small Office/Home Office) スペースもあるし
 近隣住民が借りられるスペースもある
 近隣住民は、ここでサロンを開いたり
 子育てしている人が子供を連れて交流しあう会を開いたり
 栄養士さんが食事をふるまいつつ、ヘルシーメニューの講習会を行ったりしている

 この貸部屋のオーナーさんは、
 世代を越えた交流ができるスペース作りを目指してこのような場所を作ったそうです

 住民にとってもいいようで
 仕事が介護職員である住民の方は遊びに来た子供たちを見ながら
 「自分は仕事で接するのがお年寄りばかりなので、元気がもらえますね」
 それから
 「無理なく、気づくと多世代いる。それが日常的なのがいいですね」

 また、オーナーさんに共感して協力する方々もいて
 近隣の年配男性は
 「すばらしい、共鳴した」と番頭さんをしていたり
 立ち上げから関わる研究者は
 「高齢者が子供から刺激をもらう、とはよく言いますけど
  子供たちも高齢者から教えてもらうこともあるんですね」
 と話していました
 オーナーさんも
 「60過ぎても、色々教えてもらっています」

 こういう場所が増えると、独身者や独居老人の孤独も解消されるかもしれないですね。

○変身資産
 これは、変化への柔軟性、新しいものに飛び込める勇気、自己分析能力など、
 環境に適応する能力だそうです
 これからの時代、
 失敗を恐れずに行動できるかどうかが成功につながる、と考えられるらしい

 この変身資産があるかのチェックポイントは
 1自分のできること、好きなことを知っている
  又吉さんは○。
  みうらさん
  「僕は好きなことだけしてるように見えるかもしれないけど、苦手なことをする仕事なんですよね」
  又吉さん
  「そうなんですか」
  先生
  「でもそれは、自分が好きなことを分かっている、ということですよね」というわけで○。

 2多様性に富む人間関係がある
  又吉さん
  「うーん…どうなんかなぁ」
  先生
  「経済学者さんの知り合いはいますよね」
  又吉さん
  「でも芸人以外の人と仕事の話をすることないですねぇ。×かな」
  みうらさん
  「いないですね、いないからこの仕事してるんですよ」(笑)

 3新しい経験、やったことないことにも積極的である
  又吉さん
  「やったことなくても、面白そうとか興味あるな、という仕事はしますけど、
   新しいか、やったことないかどうかでは判断しませんねぇ」というわけで×。
  みうらさん
  「嫌なことはしないです」というわけで×。

○変身資産とは、他人の評価を恐れないことかも?
 二人とも変身資産については自己評価が低い。
 先生
 「意外ですね」
 みうらさん
 「こんな古い髪型してる人間がそんなわけない」(笑)

 先生
 「でも新しいことを色々産み出していらっしゃいますよね」
 みうらさん
 「既存のあるものとあるものをくっつけて、新しいように見せかけてきただけというか…」 と謙遜。
 先生
 「でもイノベーションとはそうなんですよ。
 イノベーションとは「既存のものの組み合わせで新しいものを産み出すこと」と指摘。

 みうらさんは
 「僕はA+B=ABではなくて、Cになるようにはしていますね」
 それから、
 「みんながいるものを作ってもしょうがないから、
  要らないものを、これは要らないと説明している」

 みうらさんは「いやげ物展」
 というのをしたことがあるそうです
 「土産物を売っている店には、貰ったら嫌だな、ていうのが意外に多いことに気づいたんです」
 そこで、そういうものを買い集めて展覧会をしたそうです

 又吉さんは
 「でも普通みんな要るものに関心を持つけど要らないものはあんまり考えない、
  そこに目をつけるのはすごいですね」
 たしかに発想は凡人ではないような…

 みうらさんは
 「要らないものを値段見ずにレジに運ぶのは一種の修行ですけどね(笑)」
  高いと悔しい、でも高いものの方が他人にはウケるらしい(笑)

 先生
 「失敗を恐れないことが、結果的には大きな資産になっていますね」
 又吉さん
 「話聞いてると面白いですもんね、
  最終的には要らんもんが要るもんになってる」

 又吉さんはこれにからめて
 「小学校とかでも、頭いいとかモテる人がいて、
  僕は貧乏だったこともあるからそこでレースしても卑屈になるだけだと思って、
  制服着てない方がカッコいいと思ったり、
  人とつるむより一人の方がカッコいいと思ったり
  戦わずに勝ってる顔してることはありました」

 みうらさん
 「自分線路を行くんですね」と同意してから
 「僕はまずいこと、辛いことがあると
  「そこがいいんじゃない」
  ていう呪文を唱えるんです」

 先生は
 「二人ともそこは共通していますよね」
 失敗を恐れないというのは、他人の評価ではなく、
 自分の評価軸を持つことなのかもしれません。

 そして先生は、今後は自分独自の物を持つのが重要、と話していました。
 転職、起業するなど環境が変化し、今までのやり方ではダメだ、となったときに、
 独占力を持つものが自分にあればそこに市場がないから勝てる、とのこと。

 先生
 「変身資産をたくさん持っていてそれがお金に繋がると、生産性資産に変わるんです」
 そこが二人の変身資産への自己評価が意外に思われる原因かもしれない、とのこと。

○無形資産を体現している女性
 先生
 「多分今まで見てきて分かると思いますが、3種類の資産は連動している。
  一時期に全部持っている必要はないんですが、
  バランスよく持っていると役に立つことがある」

 そして、これらの3種類の資産を持つお手本みたいな方もおられるそうです

 それは若宮正子さん82歳。
 最高齢の現役プログラマーと話題になっているそうです

 彼女は60歳まで銀行員を勤め、
 退職するとパソコンを購入、パソコン通信を始める
 その狙いは
 「今後の介護を見据えて、ネットでおじいさまおばあさまと丁々発止のやり取りをしたの」
 そして、これによりパソコン能力や高齢者との人脈、という生産性資産を得る

 その後、80代でシニア向けのスマホのゲームアプリを開発
 雛人形を並べる簡単なゲームで、
 時間制限もなくのんびりできるのでシニアには好評なんだそうです

 彼女は世界開発会議に招かれたり
 TEDのプレゼンをこなしたりのスーパーおばあちゃんになっているらしい

 そして今の夢は
 「テレビのプロデューサーになって、
  シニアが活躍している姿を映すプログラムを作りたい」
 だそうです

 彼女は
 「退職するとあとの人生はロスタイム、という人が多いけどそうじゃない。
  80代でもロスタイムじゃない、冒険すればいい、
  30代でも40代でもどんどん冒険すればいい」
 と話していました

 先生は
 「人生100年時代の原動力は無形資産なんですね。
  無形資産はお金は要らない。
  時間と意思力は必要ですけど」
 又吉さん
 「時間がかかるんですね。
  後輩芸人が、なにかプラスになるもの、って半日で取れる資格を取ったりするんですけど
それじゃ意味ないですね」
 先生
 「一気にやろうとするから無理があるんでしょうね。
  時間をかけて少しずつ身に付けていけばいいんでしょうね」
 「仕事している時から少しずつ身に付けないといけないんですね」

 仕事をしながら身に付けられるもの…
 というわけで、次は副業の話が出ていました
○2018年は副業元年?
 先生によれば、今年は副業元年、と言われるそうです
 というのは、副業が解禁されたからだそう

 正確に言うと
 「今までも法律では副業は禁止されていなかった」そうですが
 厚労省の定める「モデル就業規則」(企業の就業規則の雛型になるもの)には
 「許可なく他の会社の仕事をしないこと」とあったそうです

 しかし、2018年にこれが改正され
 「勤務時間外において、他の会社の業務をすることができる」 と書かれているそうです

 先生によれば
 「これは行動経済学を利用してるんですね」
 というのは、厚労省のモデル規則はあくまでも雛型なだけで、
 守らないからといって罰則はない

 しかし企業が
 「なんでこんなことしてるんだ」と苦情を言ったとき
 「厚労省のホームページに書いてますよ」と言われると納得する

 また、先生によれば
 「これは、長く働けばいいと考えているわけではない」
 お笑いのネタでも長く考えたら面白いかというと、そうでもないですよね、
 と話していました

 又吉さん
 「でも企業がつぶれるかもしれないから、てのもあるんじゃないですか」
 先生
 「それもありますけど、一番の目的は、イノベーションを促進すること」だそうです
 労働時間を伸ばすというより、
 外の世界に出ることで、別の発想が生まれることが期待されているそうです

 副業で本当に生産性が上がるのか?
 そこで又吉さんが副業OKの企業を取材していました

○副業を許可するメリット
 又吉さんが訪れたのは企業のソフトウェアを作る企業(サイボウズ)

 人事部の方によると、副業というか、自由な働きかたを促進しているのだそうで
 社内にはハンモックがあってそこでブラーンと揺れながらパソコン作業するのもOK、
 子供の遊び場もあり、子連れの出勤もOKだそう

 この会社では、副業は2012年から認められており、というか申請の必要もなく
 カレー屋、テニスコーチ、ユーチューバー、農家など職種は多彩らしい

 そして、申請の必要はないが個人のスケジュールは公開する必要があり
 誰が何時にどこにいる、という表を全員で共有しているため、
 副業の皺寄せが来ることもないらしい

 又吉さん
 「企業にはどんなメリットがあるんですか?」
 担当者の方お二人は
 「経験を積むのはメリットですね。
  今まで、新しいことをしようとすると、どうしても仕事辞めて、となってましたけど、
  ここならパラレルでできる、それは我々にとってもメリットです」
 「最近では農業する方もいて、それも我々の業務に使えるんじゃないかと話しています」

 そして
 「今後は社会全体で副業する方が増えるのでは」
 「仕事ひとつだけだと辛いけど、趣味の延長があれば楽しめると思います」
 と労働者にとってもメリットでは、と話していました

 取材映像を見た先生によると
 「まだ課題はあります」
 社会保険、雇用保険をどうするかなど制度的な問題はあるそうです
 しかし副業できる環境を整備していくのは大事だと思う、
 と話していました

 みうらさん
 「ガロ、という雑誌で書いてた頃は
  デビューする方は原稿料ないですよ、て書いてありましたね。
  でもそれデビューじゃないですよね(笑)」

 又吉さんも、
 「お金出ないけど名前は出るよ、ていう芸人の雑誌があって、寄稿していた」
 という話をしていました
 「お金出ないのになんかおかしいやろと途中で思ったんやけど」
 でもお金が出ていたら、真剣になりすぎていたかも、とも話していました

 先生は
 「副業はできる範囲のことがいい」とのこと
 経済学的には「範囲の経済学」
 本業と共通の資源や資産を使って、新しい事業を行うことだそうです

 「又吉さんも、文章を書くのとお笑いでは範囲の経済学になっていると思います」
 又吉さん
 「そうですね、全く同じではないけれど、
  架空の人物を作って台詞を与えるのは一緒ですね」

 副業でより能力が生かせる時代が来るんでしょうか?

○まとめなど
 又吉さん
 「100年も人生がある、と考えると大変ですけど、楽しいこともありそうですね。
  それから、60歳になってからやろうかなということが、今もできると考えられるかも」

 みうらさんは
 「還暦が先送りになればいい」と話していました

 定年とか還暦は悲観的な響きがあるけど、
 80歳くらいになればそれがなくなるかな、と。
 先生
 「時間という資源が増えますね」

 又吉さん
 「みうらさんみたいに自由な発想で新しいことをどんどんやっていけばいいんですね」

 みうらさんは
 「暇潰しと思えばいいんですよ」だそうです。
 「やりがいとか言い出すとしんどくなる、
  暇潰しと考えれば楽ですよ」
 又吉さん
 「結果を残そうと考えなければいいんですね。
  ある意味ギャンブル楽しんでる人と同じですね、
  ギャンブル楽しんでる人は勝とうとは思ってない、
  苦しそうな人は勝てると思ってますよね」
 先生も
 「学問のひとつの目的も、暇潰しなんですよね」
 そして「経済学も暇潰しだと思って勉強していただければ…」だそうです(笑)

 そして、最後に先生は
 「又吉さん、靴の意味が分かりましたか?」
 と聞いていました
 「靴は現代的なんですけど…」とも。

 すると又吉さんは
 「ああ、わらじ?
  二足のわらじ、ですね」
 みうらさん
 「僕、NHKで収録するかと思ってたんですけど、そのために…良くできてますね」
 先生
 「わらじを現代にアップデートしたんです」

 みうらさん
 「今は二足どころじゃないですからね」
 先生
 「ここの工房は自分の靴を作ることもできるんです。
  自分の靴を作るように、自分に合った人生をデザインするんだ、
  という意味合いでこの場所を選びました」
 みうらさん
 「そのためにここまで来たんですね(笑)」
 やはり大竹先生、仕込みが毎回細かい~

○感想など
・今回は素直に、人生100年時代が早く来てほしいなと思いました。
 今の日本って、東京とか都会はそうでもないかもしれないけど、
 地方ではまだまだやり直しがしにくい社会だなーと感じます。

 そもそも新卒採用がほとんどなので、
 キャリアを外れたら戻るところがない…
 これは日本では転職の労働市場が少ないからだろう。
 中途採用が少ないのは年功序列、終身雇用制度があるからだろう、と思う。

 それで、新卒である会社に就職しちゃうと、
 待てよ、私やっぱりこれ向いてない、と辞めてやり直すのはかなりパワーが要るし
 給料が下がる可能性の方が高くなる。

 今回紹介されたみたいに、副業などで平行して腕試しできたり、
 中途採用の企業が増えたりしたら、
 次のキャリアに飛びだす準備にもなるのかもしれないですね。

 それから特に女性については、
 (というか私の個人的な感覚かもしれないが)
 ワーキングママか専業主婦か、みたいな二者択一に近い気がする。
 そしていったん専業主婦になってしまうと、再就職のハードルがとても高い。
 主婦が働くといっても夫側が長時間労働だと、
 パートタイマーしか道がなかったり…
 そうなると、キャリア再挑戦には男性側の長時間労働是正も必要。

 なので副業許可にしても、
 主婦の再就職促進にしてもシニアの再雇用にしても、
 転職市場が増えること、
 そのためには年功序列や終身雇用を見直すこと、
 長時間労働の解消、あるいは勤務時間の柔軟化、
 などがセットじゃないと実現は難しいのかもしれません。

 でも日本人って、転職は「飽きやすい性格」など否定的評価がされがちだし、
 嫌な仕事でも我慢する、長時間働く、などが美徳
 という価値観が染み付いているところがあるのかも…(特に年配の人)

 「自分のキャリアアップのためには会社を時には変えてもいい」という意識や、
 「早く仕事を終えて副業、家庭のことをするのカッコいい」
 ていう意識が浸透するといいなと思います。

・一方で、60歳過ぎても働きたい人はどれくらいいるんかなぁと思いました。
 国のアンケートでは60代以上で6割だったっけ?ですけど
 (…あやふやなので調べました。
  内閣府の平成28年版高齢社会白書によると、
  60歳以上の高齢者への調査では「働けるうちはいつまでも」が28.9%、
  「65歳」「70歳」までがそれぞれ16.6%、
  合わせて7割が働きたいそうです)

 私の身の周りでは、義父さんは「もうのんびりしたい」
 だんなも「働きたくない」
 あんまり仕事にいいイメージがないのですよね。
 趣味の延長みたいな仕事ができたらいいのかな。

・スーパーおばあちゃん、若宮さんの姿勢には脱帽です。
 「30、40代でもどんどん冒険すればいいんですよ」
 の言葉には本当に元気をもらいました。

 私が以前読んだ本でも
 「超高齢社会2.0: クラウド時代の働き方革命」
 にはコンピューターを使いこなす高齢者の方が紹介されていたし、
 「最高齢プロフェッショナルの教え」という本は、
 今もなお現役の高齢者の方々の経験談が書かれていて
 どちらも私もまだまだ若輩者だなーと励まされます。
 いつからでもチャレンジできるのね。
 私も夢を持ち続けたい。

・又吉さんが「モテる人と同じ土俵で戦わない」という考え方には共感しました。
 私も流行りのものはあんまり気にしないかも。
 「人がどう言おうがこっちの方がいい」と思う方が楽です。

 あと、みうらさんの
 「これがいいんじゃない」という呪文はいいなと思いました。
 私も予定通りいかないときとかうまくいかないとき、
 「ちょうどよかった」
 を口癖にするようにしています。
 逆にこっちでよかったんじゃない?
 ていう発想がラッキーを呼ぶのかなーと思います。

・みうらさんの
 「仕事も暇潰しだと思えばいいんですよ」
 てのはけっこうずんときました。
 最近ブログが重たいなーと思って辞めたけど
 自分の暇潰しのため、と思っていたら気楽にできるのかな、と。
 今は文章をうまく書く方法を身に付けたいと思うので
 書きたいときに書けばいいのかな~と気楽になれました。

 人生100年時代は、自分で人生をデザインする時代だ、
 と最後に言っていましたが、
 今までのやり方で慣れてきた人には、ある意味しんどい時代かもしれない。
 年功序列、終身雇用なら、
 1度就職しちゃえばあとは何も考えなくてもいいから、楽っちゃ楽なのよね。
 自由にデザインしろ、ていきなり言われてもどうしたらいいか分からなくて、
 逆に不自由になっちゃうかも。
 そこを楽しんで流れに乗っていく人が勝ちなのかなー、と思いました。

 大竹先生の回は仕掛けも細かいし、
 中身の密度が濃いので大好きです。
 又吉さんとのまったりした掛け合いもいいなぁ。
 今後もよろしくお願いします。
 というわけで今回はこの辺で。

posted by Amago at 21:33| Comment(0) | テレビ(オイコノミア) | 更新情報をチェックする