2017年10月19日

Eテレオイコノミア「おしゃれの秋!ファッションの経済学」

Eテレオイコノミア「おしゃれの秋!ファッションの経済学」

今回はファッションの経済学。
又吉さんがブランドを立ち上げるとしたら…というお話でした。
講師は大竹先生。

〇今回の舞台
 冒頭で、又吉さんと先生が新宿を歩いています。
 先生は
 「ファッションの話なら私帰ってもいいですか」
 と言ってましたけど…(笑)
 (でも大竹先生の服、毎回なにげにお洒落だなあと個人的には思うんだけど)

 さて二人が訪ねたのは、文化服装学院、という専門学校の資料室。
 1世紀分の3万5千点もの服装が貯蔵されているのだそうです。
 民族衣装とか学園祭の奇抜な服など、種類はさまざま。
 見ているだけで楽しそうですね~

○今回のゲスト
 今回のゲストは篠原ともえさん。
 一時期バラドルとして出ていましたけど、
 しばらくブランクがあったかな?
 (その間、デザインの勉強などされていたみたいですが)
 最近はデザイナーとしても活躍されています。
 子供向けの番組「みいつけた!」に声優としても出演されていますね。

 篠原さん
 「又吉さんはどんなブランドを目指すんですか?」
 又吉さん
 「微妙な違和感があるブランド」
 微妙な違和感、ってのが難しいですね…
 篠原さん
 「先生、なんかヒットする要因ありますかね」
 先生
 「…分かんないです(笑)」

 この資料館にもいろいろ服があって、
 篠原さんが良さそうな服を探していました。

 先生
 「ところで二人はいつからお洒落になったんですか?」
 又吉さん
 「お洒落になった、ていうか…
  服に興味を持ったのは小学校の時ですね」
 又吉さんはサッカーしていたので、ほとんどジャージだったそうですが
 祖母の家に行くときは普段着を着ていて、
 それをたまたまクラスの女の子が目撃して
  「それ自分で選んだの?お洒落~!」
 と言われた、
 それが嬉しかったのが原点だそうです。

 篠原さんは
 「子供のころ、母親が服を作ってくれたのもあるんですが、
  中学校の時、制服をアレンジするのにハマったんです」
 上着の袖をわざとちょっと短くしてブラウスが見えるようにしたり、
 校章の所にリボンをつけるなどしていたら
 それを真似する子も出てきて、
 流行ってしまい、アレンジ禁止令も出されたのだそう。
 そのときファッションを流行らせる楽しさに目覚めたそうです。

 (確かに中学とか、制服アレンジしている人いました。 
  私はもともとダサい制服をアレンジしてもやっぱりダサい…
  と思って何もしなかった人ですが(笑))

○流行の経済学
 さてここで、先生が
 「何かが流行する仕組み」
 をオセロを使って説明していました。

 あるファッションブランドが、新しい商品を開発したが、
 開発にお金がかかり値段は高い。
 あなたはこの商品買いますか?

 黒一色だったオセロの中で、
 右上1つだけをひっくり返して白にしていました。
 これを新しい商品が出たばかりの状態、とする

 篠原さんは
 「誰もみたこと無いようなファッションだったら、私買います」

 先生は
 「篠原さんのように、高くても新しいものがいい、という人が少数いるとします」
 と言って、右上の白いオセロの周りのオセロ4つくらいを白にする

 ここで、ブランド会社の社長は値段を下げる
 「こうすることで、残りのオセロの人が買うようになります」
 似た商品がたくさん出てきて安くなると、
 安いなら買ってもいいかな、みんなが買うなら買おうかな、
 という人が買うようになる

 こうして、みんな同じ格好をするようになり流行が成立する

 ちなみに最初のオセロの人たち、つまり
 「高くても人と違うもの、新しいものを好む」人は「スノッブ」

 後の大多数のオセロ、つまり
 「みんな買うなら買う」という人たちを「バンドワゴン」
 というそうです
 
 (バンドワゴンは、パレードの楽器隊が起源の言葉。
  「バンドワゴン効果」というのは盆栽の回でも出てきました。
  (かつての盆栽ブームで、みんなやってたから
  ちなみに「高いから買う」という人もいて
  これはウェブレン効果、というそうです)

 スノッブは人と違うことに価値観を見いだす人で
 篠原さんは
 「私絶対スノッブですね」
 90年代、シノラーファッションが流行ったときも
 「この頃、カラフルなアクセサリーがなくて自分で作ったんです、
  そしたら一週間後には原宿とかで商品化されて売ってましたよ」

 又吉さんも
 2012年のお洒落芸人に選ばれていて、
 そのときのファッションを見ると奇抜な格好。
 「この頃は、どうやって変な格好をするかを目指していましたね」

 一方バンドワゴンは行列とかに並びたがるような人だそうです。
 又吉さんは
 「中学くらいの時、ダッフルコートがダサい、て言われてる時期があって…」
 そのとき又吉さんはそれを知らずにダッフルコートカッコいい、と思って買ったが
 「又吉ダサーい」
 と散々言われたそうです。
 でも二年後に流行りだし、「貸して」と言われ
 あのときバカにされたのはなんやったんやろ、と思ったそうです(笑)

 篠原さん
 「又吉さんは完全なるスノッブだと思いますよ」
 (スノッブというより、流行に左右されずに自分の感性で選んでいるのかな…とも思います)

 ということで
 スノッブ…高くても買ってもらえるが、売れる量は少ない
 バンドワゴン…安いけど沢山買ってもらえる

 又吉ブランドはどちらをターゲットにするか?
 又吉さんは
 「まずはスノッブですね。
  バンドワゴンなら別に服でなくても飲食とか、小説でもいいですから」

○価格競争に負けない差別化
 先生
 「では、又吉さん値段設定はどうしますか?」
 又吉さん
 「うーん、素材と作ったものとかの利益を考えた上で…」
 しかし先生は
 「甘いですよ」

 というのは、又吉さんが新しいブランドを立ち上げたとしても、
 ライバルが同じものを作り、
 より値段を下げてきたらどうするのか?
 どんどん値が下がり、値下げ競争となってしまう

 又吉さんは
 「うーん、工夫する…例えば名前をつけるとか」
 篠原さん
 「どんな名前?」
 又吉さん
 「例えば、普通の服ならブルーとか言いますよね、
  それを、「あのとき見た鳥」とか…」
 想像しにくい色ですね(笑)

 しかし先生は
 「目の付け所はいいと思いますよ、
  差別化をはかるんですよね」

 「差別化」とは、
  他に真似できない付加価値を自分の商品につけること

 それなら値段が高くても、買う人は買ってくれる
 先生は、「名前ぐらいでは差別化ができないとは思いますけど…」
 篠原さんは
 「でもファッションの世界も同じかも。
  人間力とか、どんな人が作ったかで買ってもらえるとか
  どんなデザインなら買ってもらえる、とか…」

○原価無視の価格設定
 さてそんな差別化により、売り上げを伸ばしている企業があるそうです
 又吉さんが取材に行っていました。

 この企業はCG制作会社だったが、
 最近はアパレル業界にも進出しているそうです
 業界の既成概念にとらわれない強みがあるのだそう

 代表の近藤さんは
 「うちでは、原価とか一切考えずに、
  見たときの感覚で販売価格をつけています」

 例えば部屋着用のピンクのガウン。
 又吉さんに値段を考えてもらうと
 「肌触りいいですね…初めてのさわり心地です」
 値段をつけてもらうと
 「1万円くらい」

 近藤さんは
 「そうですよね、それくらいなら買ってもいいかなという感覚ですよね、
  うちはそれより少し低い値段で売るんです。
  でもこのくらいだと、業界で普通につけたら2万くらいするんですよ」
 このお店では、実際は7800円で売っているそうです

 又吉さん
 「そんなやり方で採算とれるんですか?」
 近藤さんは
 「そうですね、この値段、と言ったとき、
  工場などの現場が「原価と同じです」とガックリくるときもありますよ。
 でもそうなると、現場が工夫するようになるんです」
 同じデザイン、クオリティ、素材でどれだけコストを削れるか、
 パターンの取り方などを頑張って工夫するようになるそうです

 近藤さんは、この会社で新しい価値観を作りたいのだそう
 「うちはライバルは見ていない、隣をみていたら同じものしかできない」
 又吉さんが
 「逆に他の会社に真似されそうですね」と聞いても
 近藤さんは
 「他が真似できるならしてみろ、という気持ちでやっています」

 先生によると
 「この会社は、
  消費者がいくらなら買うか、という見方をしているところが独占力につながっている」
 とのことです
 消費者からしたら、こんないいのがこの値段?みたいな嬉しさがあるんでしょうね。

 又吉さんは
 「僕リーバイスのジーンズしか買わないですけど、ブランドも独占なんですかね」
 先生
 「ブランドは、ここにしかない、ここなら買える、
  と信頼されていくうちに、ブランドとしてだんだん定着していくんですね」

 又吉さんは
 「うーん、そうなると、なかなかそういうものを作るのは大変そうですね…」と弱気モード。
 先生
 「あの、又吉さん、ここまできて作らないは無いですよ」
 番組成り立たないからね(笑)

○ファッションが地位財でなくなってきた
 最近はアパレル業界には逆風が吹いているようです。
 街頭では
 「服はあんまり買わない」
 「安いものに目が行く」
 「安いのを買って捨てる」
 …など、あまり服にお金をかけない人が多い。
 
 実際、34歳以下の女性だけで見ても、
 2008年と2016年とで比べると
 服にかけるお金は、月17100円から10700円、
 6400円くらいダウンしているそうです

 先生によると
 「ファッションが地位財でなくなってきた」

 「地位財」とは
 他人との比較で自分の価値を測る財のこと

 例えば3千万円の家を買う人と5千万円の家を買う人、
 絶対的に見れば5千万円の方が高い家、価値のある家だが
 3千万円の家の周りに2千万の家だらけ、
 5千万円の家の周りに6千万の家だらけだったら
 前者の方が立派に見えてしまったりする
 満足度が周りの状況に左右されてしまう財、なんだそうです
 (ということは、高級住宅街には住まない方が良さそうですね…)

 服でも、みんなより高い服だと嬉しい、
 という感覚がかつてはあったそうです

 先生
 「バブル期のころ、大学生が最も欲しかったものは何だと思いますか?」
 又吉さん「車?」
 篠原さん「ファッションだから…スーツ?」

 実際に1989年の新聞の記事に、大和銀行の意識調査がありました。
 答えは「タキシードのようなフォーマルウェア」

 当時はタキシードパーティー、というのが流行っていて
 大学生でもパーティーにフォーマルウェアで行っていたそうです
 ダブルのスーツなども着ていたのだとか
 「パーティーにスーツ?大学生が?」
 「ダブルのスーツって、50代くらいの方が着るイメージですけど、
  若い人が着ていたんですか?」
 と二人ともビックリでした。
 私もこれは知らなかったなあ。パーティーって何?合コン?

 又吉さんは
 「そういえば中学生のとき友達の家に遊びに行ったとき、
  お兄さんが紫のダブルのスーツ持ってて、これ着てくんだって言ってたけど
  めちゃめちゃダサかった…」(笑) 
 先生は
 「興味がない人でも、みんな着るから持ってないと辛かったんですね」

 しかし、今はその傾向が薄れているのだそうです。
 又吉さんは
 「たぶん、バブル期に高いのがいい、っていう人ばかりいて、
  それを斜めから見てた人たちが、
  安くてもいいものを、という価値観にしていったんじゃないですか」
 「安くてもいい」人たちがスノッブとなって、今の傾向を作っていったのでは、とのことです
  ユニクロブームとかはそんな感じなのかしら。
 
 又吉さん
 「ということは、今は服を作るのは難しいんじゃないですか?
  先生、僕に借金させようとしてませんか(笑)」
 
○レンタルもする洋服屋さん
 最近は違う戦略で売るお店も出てきたそうです。
 例えばある企業では、2年前から服のレンタルサービスも始めた

 この企業では携帯電話やスマホで簡単にレンタル予約ができ、
 月々の料金を払えば一か月借り放題、というサービスなのだそう

 レンタルだらけになったら、服を買う人はいないんじゃないの?
 しかしこの会社の澤田さんという方によると
 「調べると、レンタルと購入ではユーザーが異なることが分かりました」
 レンタルする5000人のうち、
 7割が新規のお客さんだったのだそうです。
 しかもレンタルしたものを購入したい、という人も出てきたらしい
 「多い方は、半年で19着購入された方もいます」

 篠原さん
 「今だと、服を着てSNSに投稿して満足、っていう人もあるから、
  レンタルは時代にあった便利さかもしれないですね」
 又吉さんも
 「買わなくてもいい、という便利さがありますね」
 篠原さん
 「でも私たちの業界もよくありますよ、
  スタイリストさんが用意してくれた服が良かったから後で購入したり…」
 又吉さん
 「そうそう、僕も買いました」
 
 先生はこれを「保有バイアス」という言葉で説明していました
 「保有バイアス」とは
  いったん保有したものは価値が高くなり、
  手放すときに抵抗を感じてしまうこと
 又吉さんは
 「自分の古着を売るとき、
  値段を聞いて安すぎたからもういいです、となったことがあります」
 これも保有バイアスなんですね。
 
 篠原さん
 「又吉さん、レンタルどうですか?
  お試しして愛着持ってもらう方がいいかも」
 又吉さんは
 「でもそれだけになっちゃって、貸せる服ないです、ってなりそう…」
 とあまり乗り気ではなさそう?

○お洒落は決断力を消耗する?
 次に、お洒落とは真逆の、いつも同じ服にする、という人の話。
 又吉さんは
 「仕事が忙しくなってきたら、
  とりあえずセットアップを買うことが増えてきた」
 という話をしていました。
 確かに、芥川賞受賞されたころはお忙しかったのか、
 写真を見ると甚平みたいな恰好が多い…

 又吉さんは
 「仕事に行くとき時間がなくて、セットアップにして
  でも無難にはいきたくないからちょっと勝負して、
  でも途中の移動の車の中とかでやっぱり変やな、ってなって、
  変えたくてしょうがなくなる時がある」
 篠原さんも
 「私も途中で小物を買い足すことあります」
 
 しかし又吉さんが忙しくて服を選べない、というのは
 実は理にかなったことなのだそう
 というのは
 「決断するときに消費する意思は、
  使うたびに消耗していく」
 という考え方があるそうです

 先生によると
 「たとえばスティーブ・ジョブズ(アップルの創業者)
  いつも黒いタートルネックとジーンズでしたけど、
  彼のようにほかのクリエイティビティがある人は
  エネルギーをファッションに使いたくない、となる」

 「又吉さんも、究極の1着、というのを作ったらどうですか?」
 「これが「THE MATAYOSHI」みたいなブランドになるかも」

 …そこで又吉さん、「頑張ってみます」とイラストを描いていました。
 ラストで見せてくれましたけど、できたのは「地球」というデザイン。
 でもこれ、微妙な違和感、というよりかなり違和感があるような気が…(笑)

〇感想など
・昔「色彩検定」というのを受けたことがあって、
 本を読んでいたら
 「「流行の色」は1年前に作られる」
 といきなり書いてあって困惑しました。
 流行って、みんながするようになって「自然に」できるもんじゃないの?
 流行って作られるものだったのか?と。
 勝手に決めるな、と思ってしまいました(笑)

 でもよく考えたら、
 服を買うときって、その年によって似たような色とかデザインしかなくて
 ほかのデザインを買いたいときに見つからなかったりする。
 (例えばお腹冷えるから股上高いパンツがいいのに、
  ヒップハングタイプのズボンしかないとか…)
 毎回それがモヤモヤしますね…勝手に今年のデザイン決めないでくれって。

 値段についても、決まっているようで業界の言い値、みたいなところもあるのかなと思います。
 もちろん材料費とか必要経費はあるんだろうけど
 プラスアルファを含めたトータルの値段は作り手が決めるものですし。

 だから服飾業界って、
 商品そのものも値段も作り手主導なのかな…と思っていました。
 だから、近藤さんの企業のような、買い手目線でいろいろ決める、
 というやり方はもっと出てきて欲しいな~と思います。

 最近ではデザインについて、消費者からアイデアを募集する、
 という取り組みもあるとかないとか聞いたことがあるんですが
 デザインや色についても、業界主導でなく、
 消費者が作り上げるものになってほしいなあ。
 それで流行るものが真の「流行」ではなかろうか。
 
・バブル期の話はなんとなく懐かしかったです。
 そういえば今思い出したら、当時のテレビ
 (ダウンタウンの若いころの漫才姿とか)には
 若者がぶかぶかのスーツ着てる姿とか結構映っていた気がする。

 私はこの時代、まだ子供だったので実感は薄いが
 「みんなが持っているから買う」という価値観は
 確かにこのころは強かったかもしれないですね。
 ある意味、選ばなくていいから楽だったのかも?

・レンタル服についてはどんなんがあるんかな~と思って調べたら
 今いっぱい業者が出ているんですね。
 運送業者に頼むので、全国どこでもできそう。
 男性ものも出ているのでびっくりしました。

 しかもスタイリストさんが選んでくれるサービスもあるし
 洗濯しなくてもいい、とか…
 スタイリストさんにお願いする場合は、
 こういうイメージ、とか希望を伝えると好みのものを選んでくれるんだそうです。

 店での試着だと、限られた時間だから着心地とか完全には分かりにくいけど
 本当に良かったら買える、という選択肢があるのもいいですね。
 私も独身時代にこんなのあったらよかったのになあ。

 でも実は近所に貸衣装屋さんがあって、
 子供のスーツ(卒業式と入学式にしか着ないやつ)
 は全部そこで頼んでいます。便利だなあ。

・服選びにエネルギーを使わない、というのは
 私も子供ができてからスティーブジョブズさん並みでして(笑)
 1シーズン2、3着くらい、ほぼ制服状態で着ています。。
 (ちなみにだんなも、職場に行くときは似たような感じ)
 服選び、って自己満足的なところもあるから、もういいかなと思ってしまう…

 又吉さんとか篠原さんは仕事柄人に見せるというのもあるのだろうが、
 途中で服買い足すとか、着てる服で落ち着かなくなるとかいうのは
 やっぱり服にはこだわりがあるんだなと思います。

・又吉さんは「差別化のため名前を付ける」と思い付きのように言っていたけど
 昔本で「ネイルの色の名前を変えるだけ(~の緑、みたいなイメージ的な名前)で
 売り上げがアップした、という話を読んだことがあります。
 (「選択の科学」という本だったかな)
 名前付けとかブランドなどで商品自体に対する印象が変わる、
 (「ラベリング効果」だったっけ)
 というのは心理学とか脳科学でも聞かれることみたいです。
 
 ただそれはラベルする名前が有名になってからのことなので
 最初はやはり分かりやすい名前の方が売れるのかな…

又吉さんのファッションも篠原さんのファッションも
個性的でなんとなく好きなので
これからもウォッチしていこうかな~と思います。

というわけで今回はこの辺で。
posted by Amago at 13:42| Comment(0) | テレビ(オイコノミア) | 更新情報をチェックする

2017年10月12日

Eテレオイコノミア「みんな満足!分け前のルール」

Eテレオイコノミア「みんな満足!分け前のルール」

今回は公平な分配を経済学で考える、というお話でした。
講師は坂井豊貴先生、ゲストは横澤夏子さん。

〇たこ焼きパーティー
 冒頭では又吉さんが寂しそうにご飯を一人で食べていました。
 「あーあ、後輩芸人とルームシェアしてたときは、
 みんなでたこ焼きパーティーしていて楽しかったなぁ…」

 そこへ坂井先生の声が。
 ドアを開けると、坂井先生と横澤さんがたこ焼きパーティーしていました(笑)

 すると匂いを嗅ぎ付けた後輩芸人3人がやってきて
 「たこ焼きパーティーするんなら呼んでくださいよ~」

 しかし坂井先生、
 「こ、これは、なんと、どうしたらいいんだぁ~」
 先生、リアクション大きすぎです(笑)(演劇部出身らしいので…)

 「先生、どうしたんですか」
 「たこ焼きが24個しかないんです」

 というわけで、今回は
 「足りないものをいかに効率的に配分するか、経済学から考える」とのことです

○たこ焼きの配分問題
 まず後輩芸人3人に、たこ焼きがどれだけ食べたいか希望を聞いていました
 一皿6個で
  赤嶺さんという女性は
   「私少食なんで一皿でいいです」
  兼近さんという男性は
   「僕は二皿で」
  鈴木もぐらさんという大柄の男性は
   「僕はダイエット中なので三皿(笑)」

 つまり、あわせたら36個必要。
 さてどう配分するか?

 又吉さんは
 「みんな1個ずつ」
 「これはなぜ?」
 「教育です(笑)」
 自分達で納得できるように分けなさい、でなければ1個ずつにしろだそうだ(笑)
 先生は
 「余りが出ちゃいますよね。
  経済学的に考えると、非効率な配分は望ましくないんですね…」

 横澤さんは
 「もぐらさんは22個、あとは1個ずつ。もぐらに分けてもらう」
 もぐらさん
 「それなら僕全部食べちゃいますよ」
 横沢さん
 「分けてくれないの?」(笑)
 先生
 「それも非効率ですね、もぐらさんは18個でいいと言ってますから」

 先生によると、
 基本的には「等しく配分する」のが理想。
 しかし何を等しくするかが問題
 例えば平等に8個ずつ分けても、
 赤嶺さんはそんなに要らない
 それぞれの食べたい量があるのにそれを無視していることになる、とのことです

○街頭インタビュー(たこ焼きの配分をどうするか?)
 そこで街頭インタビューで聞くと
 もぐらさん、兼近さん、赤嶺さんの順番に
 「17、5、2」
  もぐらさんが欲が強いので多めに配分するが、1個くらいは我慢してもらう
 「9、9、6」
  6個の人は遠慮してるからあげて、ほかの二人はワガママだから残りを分ければいい
 「11、8、5」
  希望の量の半分づつ(9、6、3)あげて、残りは2個ずつ等分する

 …など理屈はそれぞれあるらしい

 先生によると
 アリストテレスの「ニコマコス倫理学」というのがあるらしく
 第1原則は「等しいものは等しく扱う」
 第2原則は「等しくないものは等しくなく扱う」
 …だそうです。

 ちょっと意味わかりませんが、この場合でいくと
 最初の人(もぐらさんに多めにあげる案)は
 第1原則の「不効用(がっかりさ)を等しくする」考えと思われるそうです
 つまり赤嶺さんは元々そんなに要らないからたくさん減らすが
 もぐらさんはたくさん食べたいから1個だけ減らす、
 ということらしい

 第2法則については
 「食べたい、食べたくない」の気持ちが等しくないので、
 そこは不平等にする、ということらしい
 横澤さん
 「昔お年玉が、姉が1万、妹5000円、弟3000円とかあったけど、
  あれもそうなんですかね」
 たくさん使う人、欲しい人にはたくさんあげる、ということらしい

○経済学的に分配方法を提案する
 先生は、考えられる案を一つ一つ検討していました

 その1「比例配分」
  これは一皿を4個にし、「12個、8個、4個」に配分する
  しかし先生によると
  「この方法はあまりよくない、イエローカードです」
  なぜ?の解説は後ほど。

 その2「イコールゲイン」
  次の方法は、みんなに1個ずつ配るが
  赤嶺さんは6個だけでいいのでそこでストップ。
  余りを残りの二人で等分する
  つまり街頭の「9、9、6」の人と同じ考え方です
  「少なくていい人には欲しいだけあげて、余りを等しく扱う」やり方らしい

  これだと少なくていい人が満足できるし、
  もぐらさん、兼近さんは自分は一番もらってるから、他の人をうらやましく思うこともない
  このため「無羨望」とも言うそうです

  「うらやましさ」を平等にする、という意味では第1原則、
  でも少なくていい赤嶺さんは少なめにする、という意味では第2原則ですね。

  又吉さん
  「イコールゲインのやり方してる例って、他にもあるんですかね」
  赤嶺さん
  「給食のお代わり?」
  ほかの人「あー、なるほど」
  なるほどー、とりあえずみんな食べられる分は配って、余った分を欲しい人だけに等しく分ける。
  あれもイコールゲインなんですね。

 その3「イコールロス」
  今度は逆に、幻のたこ焼きを取り合えず欲しいだけ配分し
  1個ずつ減らしていく
  するとみんな4個ずつ減り、「14、8、2」の配分

  赤嶺さんは少ないけど、同じだけ損するから不満はない
  もぐらさんは「僕はこんなにもらえて申し訳ない」と話していました

 さてどの方法がいいかを聞くと
 もぐらさんは「イコールロス」 いっぱいもらえるからね(笑)
 赤嶺さんは「イコールゲイン」

 又吉さんは
 「食べたい欲望って不確かな所がありますよね、
  健康のために食べ過ぎない方がいい場合もあるし…」
 ある程度から多い分は、そこそこ平等に分けるイコールゲインがいいかも、との意見でした

 先生によると
 「たこ焼きの場合はイコールゲインがいいですね」
 というのは、これは正直者が損しない方法だから、だそうです

 食べたい量は自己申告なので、
 多目に言ったらたくさんもらえるかも、
 と考えて、ほしいよりも多く言う人もいるかもしれない
 そうなると、イコールロスや比例配分にすると
 少なく言った人は取り分が減り、損してしまうのだそうです
 比例配分が「イエローカード」なのは「正直者が馬鹿を見るシステムだから」だそうだ。

 先生は
 「でも街頭の方々は、けっこうイコールゲインに気づいていたのが驚きでした」
 直感的に、1人で18個って食べすぎやろ、と思うんですかね(笑)
 学生さんに聞くと比例配分、と答える人が多いそうです
 (ちなみに、私も比例配分がいいのかなと最初思っていました)

 しかし、食べたいとか欲望など、主観的な情報に基づくものは
 イコールゲインが平等になるのだそうです
 てことは、給食のお代わり制、けっこう合理的だったんですね。

 他に公平の原則で当てはまるものありますか、
 という質問に横澤さんは
 「合コンを4回やるとして、
  可愛い子が最初の2回まではイケメンを選んでいいけど
  3回目くらいには可愛い子が最低な男を選ぶっていうルールにする(笑)」
 先生
 「それは、幸運の量を等しく扱う、という考え方になりますね」

 (ここの話からは脱線しますが
  合コンのルールはそういえば昔、坂井先生の回でやってましたね。
  「経済学でみんなハッピー くっつけ方の極意」の回、
  いったん相手を選んでも、
  自分が納得するまでその人を「キープ」状態にしといて別の相手も選べる、
  というルールがベスト、という話でした)

 又吉さんは
 「幸福だ、と考える気持ちを等しく扱いたいですね。
  例えば誕生日の人がいたら特別にしてあげたい」
  自分が誕生日なのに何もないと不満になるし、
  ほかの人はその人が誕生日なら、多少その人だけ特別でもああそうか、と納得できる
 先生は
 「それは第2原則に当たると思いますね」
  等しくないものは等しくしない。
  誕生日の人には高い優先順位をつける、ということらしい
 又吉さん
 「そういうのは黙っていたらしこりが残る、
  でもみんながそういう状況だよっていうのを共有したら、
  不満が無くなるのかもしれないですね」

○相続の配分
 さて場面は変わり、次は相続のドラマ。
 おじいさん役の又吉さんがベッドに寝ていて
 息子役の坂井先生、娘役の横澤さんに
 「あとは頼む」
 と言ってスマホを指し、目を閉じる

 スマホを見ると遺言がのこされていて
 「金庫の中に遺産がある、
  夏子は可愛いから100万、豊貴は50万を分けてくれ
  あとは仲良く頼む」

 しかし金庫を開けると100万…
 さてこの場合、どう分配すべきか?

 横澤さんの意見は
 「娘100万、息子0」

 「ええ?」という言葉には
 「だってお父さんは可愛いから100万、て最初に言ったでしょう。
  余ったら50万やってもいいかな」
 又吉さん
 「なるほど、あの動画をちゃんと解釈したらそうなるかもしれないですね」
 と納得していました。。
 先生の命名によると
 「可愛いを優先して適用した独裁制」(笑)

 しかしこのように優先順位をつける分配法、というのはあるらしく
 例えば企業の倒産のとき見られる分配法では
 不動産などを処分した資産は、まず従業員に配られる
 残りを銀行などの負債者に配るそうです

 又吉さんの案は「65万、35万」
 遺言通り90万を2対1で分け、残り10万を平等に分けるそうです
 先生
 「比例配分と平等配分の折衷案ですね」
 又吉さん
 「できれば10万でお父さんの葬式グレードアップしてあげて欲しいですね」
 「それはないですね(笑)」

 さて街頭で聞いてみると
 「50万、50万」
 という方々が何人か。
 「兄弟は平等に分配した方がいい」
 「遺言があるけど、足りないから子供はみんな同じで」

 ほか
 「66万、34万」(2対1で分ける)
 「75万、25万」(50、50だけど娘可愛さで多めに娘に配分)
 「40万、60万」
  この方はシニア男性で
  「男の方が物入りになるし、女性は嫁入りするからそんなに要らない。
   額が多ければもう少し考えたほうがいいけど、
   このくらいの額ならそんなもんでいいんじゃない」
  と現実的?
  この方
  「私も最近遺言書きましたよ、
   周りを見てると揉めるみたいですからね…」だそうです

 さて先生によると
 1500年前のバビロニア王国の「タルムード」(ユダヤ教の経典)に同じ話があったそうです

 それは、1枚の長い布を分けるにはどうするか、という問題
 一人の人は「全部欲しい」
 もう一人は「半分ずつにしよう」

 この場合、タルムードでは
 全部欲しい人に3/4、半分という人に1/4あげろ、
 という答えを出しているらしい
 つまり遺産の例でいえば、娘に75万、息子に25万

 しかしタルムードは答えだけで理論とか理由は書いていない
 そこで、後世の研究者が理由を探ってきたそうです

 そんな中、1985年に
 ロバート・オーマン
 マイケル・マシュラー
 という経済学者が、タルムードのやり方を数学的に式で示した

 ざっくりいうと
 「分けるものが少ない時はイコールゲイン、
  多いときはイコールロス」だそうです

 つまり、さっきの遺産の話で言えば、
 「娘に75万、息子に25万」はイコールロス。
 娘は100万、息子は50万希望なので
 両方から25万ずつ平等にひく、ということですね。

 また、この考えで行くと
 遺産が20万とか少ないときは10万ずつにするそうです
 横澤さんは不満そうでしたが
 又吉さん
 「遺産が飴2個なら、って話でしょ」
 という言葉に納得。
 とはいえ
 「でも書いてある額、間違えちゃだめだよ」(笑)
 たしかにそこが一番重要ですね(笑)

 先生によると
 タルムードでは誰かが極端に不満を持つことを避けているのではないか、
 と思われるそうです

○被災地の毛布1枚はどうするか
 次は「非分割財の配分問題」
 例えば被災地で支給された毛布一枚
 毛布を分割するわけにはいかず、これをどう配分するか?

 又吉さんの意見は
 「隙間の風避けに使う」
 なんか又吉さんらしい答えだなと思いました。
 みんなの利益になる、ということですね。

 横澤さんは
 「赤ちゃんなら20人くらい使えないかなぁ?」
 広く浅く使ってもらう、ということらしい

 ここで、先生から問題
 Aさんは
 「じゃんけんかくじで決めよう」
 Bさんは
 「優先順位で決めよう、その中で希望者が多ければくじにしたら」
 という提案があったが、さてどうするか?

 横澤さんは
 「誰かのサイン欲しい人、ならじゃんけんでもいいけど、
  毛布となると生きるか死ぬかの問題になるじゃないですか」
 又吉さんも
 「できれば話し合いがいいですね」

 となると優先順位が良さそうだが、
 優先順位の場合は、ルールを前もって決めておかないと揉めるそうです
 高齢者にするか、子供にするか、病人にするかなど
 「現場で決めようとすると、俺がルール、ていう状態になってしまいます」

 では、先生の案はというと
 「多分多くの方から賛同は得られないと思いますが、オークション制」
  ただし、一番値をつけた人がお金を払って毛布を買うが、
  そのお金は、競り落とせなかった人に平等に分配するそうです
 先生
 「これなら公平性を回復できるんじゃないかと」
 お金で平等性を補う、という考え方もアリではないか、とのことです
 横澤さん
 「なるほど、金持ち優先かと思っちゃったけど、そうじゃないんですね」(笑)
 っていうかお金を一つの尺度として使う、というのは経済学者っぽい考え方ですね~

○雑談など
 又吉さん
 「ポイントは、みんな等しくすることなんですね。
  何を等しくするかですね」
 坂井先生
 「そうですね。
  僕は、何を平等にするかはその時の状況とか、
  時代によっても代わるんだなと思いました」
 又吉さん
 「でもいろんな分け方を知っていたらいざというときに使えそうですね」

 又吉さんはさらに
 「それから公平性は難しいですね。
  うちはそんなに裕福ではなかったけど
  父親だけ夕食にイカのお刺身があって、
  それをトイレに立ったときとかにこっそり食べるんですけど、
  あれが美味しいんですよね。
  それはあの状況になったからおいしいのかなと。
  だから他人の幸せとか不公平って分かりにくいし、
  だからこそ得られる喜びもあるというか…」
 そこでアリストテレスの第2原則が生きてくるんでしょうね。

 坂井先生は
 「今回は、何を公平にするかで結果はずいぶん変わってくる、
  ということが分かっていただけたと思います」
 という話でしめくくっていました

〇感想など
・アリストテレスの第1原則、第2原則はやっぱりわかりにくかったです(笑)
 まあでも、
 第1原則にある「平等なもの」と
 第2原則にある「不平等なもの」てのは
 全体の量が少ないか多いかとか、分けられないものかとか
 人によっての好みとか、その時その人がほしいものとか、
 場合によってずいぶん変わるので
 あんまりしゃくし定規には決められないんだなということは分かりました。

 例えばうちの子供、お菓子は上の子は甘いのが好き、
 下の子はせんべいとかスナックが好き。
 なのでお菓子によっては100対0と分けることもあるけど、
 当然不平等感はどちらにも無いですね。
 なんでも比例配分とか、兄弟平等とかすればいいってもんでもないんですね。
 
・「タルムード」で
 「分け前が多い時はイコールロス、分け前が少ない時はイコールゲイン」
 というのは何でだろうと少し考えてみました。

 遺産とかたこ焼きの例で考えてみると
 たくさんもらえる人にとっては、取り分が少々少なくなっても不満は少ない
 (たこ焼きなら、100個とかたくさん食べたい人にとっては2個減ったくらいどうということもない)
 少なくもらう人にとっては、取り分が少し減っただけでもだいぶ減ったように感じる
 (たこ焼きなら、6個ほしい人にとっては2個減ったら結構大きい)

 なので、
 みんなの分け前が多ければ、ロスは全体に対して割合で言えば少ないからイコールロスでも不満はない
 しかし分け前が少ない場合、
 イコールロスにしたらもらえるものが少ない人ほど、減り分が多いように感じてしまう
 という理由なのかなと思いました。

 これって経済学で言う「限界効用逓減の法則」とかいうのと同じなのかな?
 商品を沢山持っているほど、商品が1増えた時の満足度がどんどん減ってくとかいうもの。
 お金にまつわる感情、不満など、
 ユダヤ人は感覚的にわかっていたのかもしれないですね。
 さすがお金儲けが上手なユダヤ人…

・遺言の話も笑うに笑えない話だなと思いました。
 うちはもめるほど財産はありませんが、
 遺言状とかややこしいもの作らずに、
 法律どおりにやってもらうのが一番すんなりいくんじゃないかと
 個人的には思います。
 (遺言作っても、少なくした側の遺族が納得すればいいけど
 「遺留分」(一定配分を請求できる)ってのがあって、
  それを請求したり…となるとめんどくさいですよ。。
  https://asozoku.com/legally-reserved-portion
  「相続で争いがあっても主張できる遺産の持ち分「遺留分」」の記事)
 
まあなんにせよ、幸福は人次第。
もめないのが一番ですね。。

というわけで今回はこの辺で。
posted by Amago at 15:12| Comment(0) | テレビ(オイコノミア) | 更新情報をチェックする

2017年09月14日

Eテレオイコノミア「経済学で目指せ!明るい高齢化」

Eテレオイコノミア「経済学で目指せ!明るい高齢化」

今回は明るい高齢化社会についてだそうです。
講師は大竹先生。

〇「シニアの楽園」
 最初に、又吉さんと先生が板橋区のある団地を訪れていました。
 ここは高島平団地というところで、
 高齢化率が47.5%(1万6千人ほどのうち、7500人くらいが65歳以上)だそうです。

 これはなぜかというと
 そもそもこの団地は高度経済性長期、
 集団就職などで多くの人たちが移住してきたため、昭和47年建設されたもので
 このとき移り住んできた人たちが、今高齢者になっているとのことです。

 しかしここは今や「シニアの楽園」と呼ばれているのだそう。
 その理由は後ほどとのことで、今回は、この団地のコミュニティスペースがトークの舞台でした

○今回のゲスト
 今回のゲストは島崎和歌子さん。
 司会者などをされているタレントさんですね。
 私は昔はこの方キツいんかなと思っていたが
 (でもこういうサバサバしている女性好きです)
 最近はいい具合におばちゃん色を出していて、自然体なところがいいな~と思いますね。

 又吉さんは
 「高齢化っていうからもっとお年を召した方かと思いましたけど…」
 と言っていましたが
 「何言ってるの、心配よ、私いつまでもアイドルじゃないのよ(笑)」だそうです。
 「だってこの年まで一人だとは思ってなかったし…」
 又吉さんも
 「僕も今一人なんで心配ですね」

 しかし先生は
 「でも老後が楽しく暮らせればいいんですよね、
  実はそのヒントはこの団地にあるんです」

○高齢者が住みやすい団地
 又吉さんがこの団地へ取材に行っていました

 この団地のような住宅は
 「サービスつき高齢者向け住宅」と言うようですが
 ここの運営会社の方に案内してもらっています

 元々この建物は45年前に建てられたのですが
 2015年に、分散型サービスつき高齢者向け部屋というのをつくったそうです
 全体の121戸のうち、42戸がサービス付き高齢者向けの部屋ですが
 これが一ヶ所に固まっているのではなく
 団地のあちこちに分散しているのがミソ。
 このため、ほかの世代の方とも交流できるようになっているのだそう

 高齢者向けの部屋といってもファミリー向けのものを改修したので、
 広さは42~43㎡と広いそうです

 家賃は9万円代、
 プラス、サービス料3万6000円、共益費3600円

 この住宅には高齢者も安心して住めるサービスがあるそうです
 ・見守りサービス
  住居者は、毎日携帯で安否確認をフロントにメールで送る
  それがないときはフロントが部屋に電話、
  それでも応答がなければ部屋に直接訪問することになっている
  このため、何かあったときはすぐに分かるそうです

 ・生活相談サービス
  何か困りごとがあったときに相談できる
  多いのは
  「電球を換えてほしい」
  「家具の移動を手伝ってほしい」
  「愚痴をこぼしたい」などもあるそうです

 しかし基本的には居住者の自主性に任せているそうで、
 ここに住む高齢者は自分で積極的に活動している人が多いのだそう

 ・栃木から引っ越してきた女性
  又吉さんが訪ねた71歳の女性は
  広い部屋を利用して着物の着付け教室を開いていました

  彼女は栃木の那須からここに越してきたそうですが、
  きっかけは愛犬の死だったそうです
  旦那さんをそれより前に亡くされて、心の拠り所が無くなったこと、
  家が広かったので転倒などの心配があったこと、
  などを考えこちらに住むことにした

  ここならサービスもあり安心とのことで
  彼女は地域の卓球クラブに入ったり
  大学のオープンキャンパスに通ったり
  意欲的に活動しているそうです

 ・漫画と水泳が好きな男性
  もう一人又吉さんが訪ねたのは、部屋が漫画本だらけの男性。
  彼の部屋を見ると、メダルやカップがたくさん…。
  実は彼は高齢者水泳界のカリスマ、
  金メダルはなんと2500個以上あるそうです

  彼はここの住宅は、自分のペースで暮らせるのが魅力だそうです
  食べ物も苦手なものがあるから自炊できるのはありがたいし、
  生活も自由にできる、
  安否確認はしてもらえるからミイラになることはない、
  好きなものに囲まれて暮らせるのは幸せだ、
  と話していました

 (ちなみにこの部屋の家賃、占めて13万。
 水光熱費は多分これとは別なのでもう少しかかるだろう。

 東京なので相場がどうか分からんけど、けっこう高いなと個人的には思いました。
 (広さとサービス考えれば当たり前なんですが)

 ちなみに高齢者の年金からしてどうなんだろうと思ったんですが、

 https://seniorguide.jp/article/1061180.html
 https://seniorguide.jp/article/1001439.html

 によれば、
 「平成27年度 厚生年金保険 ・国民年金事業の概況」
 という資料では、

 国民年金(老齢基礎年金)の平均支給額は、月額で55000円ほど、

 厚生年金の場合は平均は14万円ほどだが男女差があり
 男性は「18~19万円」の人が多く、
 女性は「9万円以上~10万円未満」の人が一番多い

 という結果です。
 この住宅に住もうと思うと、
 年金プラス貯金または収入のある、
 割と余裕のある方でないと無理そうですね…)

○人が集まるメリット
 島崎さん
 「想像以上でした、もっと暗いのかと思ってました」
 「自分のペースを崩さなくていいのがありがたいですね」
 又吉さんも
 「普通の老人ホームよりも、自分の空間があるのは自分には向いてるかも」
 「同じくらいの年代の方がいるというのもいいかもしれないですね」

 島崎さんは
 「子供の声聞くと安心するんですよ」
 とも話していました。
 「帰ってきたんだなとか、今日平日なんだとか分かる(笑)」には
 又吉さん
 「独房で暮らしてるんですか」(笑)と突っ込んでいましたが
 色んな世代とも交われるのはいいかもしれないですね。

 この団地では、近くに接骨院など高齢者向けの病院も多く、
 生活にも便利になっているそうです
 「じゃあ商売もしやすいんですね」
 先生は
 「経済学ではこれを「集積の利益」といいます」

 集積の利益とは
 サービスをする人と受け手が一か所に集まることで、
 双方に利益があること
 例えば高齢者向けの店が集まると
 移動や輸送のコストなどがかからず、便利、商売も成り立つ

 先生
 「だからこれから高齢化が進みますから、みんな集まって、
  コンパクトに住む方が商売もしやすくなる」
 商売する側にもいい、とのこと
 また「若者だったら遠いところでも車で行けるからいいけど、
  お年寄りは近くにあった方がいいんですね」

 島崎さんは
 「なるほど、その辺老いを感じるよね」としみじみ。
 「今までだったらちょっと遠くても電車で行こうかってなるけど、
  今はもうめんどくさいよね(笑)」
 又吉さんも
 「僕もめんどくさいです」
 先生
 「又吉さんはちょっと早くないですか?」(笑)

 田舎だと、高齢化イコール過疎化、というイメージですが
 田舎でも中心地にみんなで住もう、という議論が本気で進んでくるかもしれないですね。
 (高齢者の移住となると、土地への愛着があるのでなかなか難しいとは思いますが)

○高齢化がイノベーションを生む?
 又吉さん
 「先生、明るい高齢化、て言いますけど
  本当に明るく高齢化できるんですか」
 島崎さん
 「全くいいことが思い浮かばない」(笑)

 又吉さん
 「時間があるとか?」
 島崎さん
 「それっていいことなの?暇だよ~?」

 島崎さんはしかし
 「実は新しいビジネスチャンスを最近狙ってるんですよ」
 「シニアの方って今すごく若いじゃないですか、
  そういう方向けの商品、例えば女性なら化粧品とか服とか」
 又吉さんに「そういうのやらない?」と聞いていました(笑)

 先生
 「島崎さんがおっしゃったように
  高齢者が増えることで高齢者向けの新しいサービスや商品ができるんですね」

 実用化されているものがフリップで出されていましたが
 ・シニア用のおむつ
 ・腰の負担を軽減するための機具
 ・安心見守りサービスつきの電気ポット
 ・女性化粧品
 ・排泄予測デバイス(「実は優しい市場の力」の回で、開発者の方が出ていました)
 ・睡眠状態を把握できる装置
 などがありました

 「腰の負担軽減、これいいですね」
 「何ですかこの電気ポットって?」
 先生
 「電気ポットって毎日使うものでしょう、
  使っているかどうか、つまり生活しているかを無線で知らせてくれる」

 シニア用のオムツも、もともと子供用だったのを
 少子化で需要が減り、シニア向けにしたところ需要が増えたらしい
 2012年には、シニア向けオムツの出荷額が子供向けのものを抜いたそうです

 このように、シニア向けの商品やサービスを考え出せば
 需要が産み出せる可能性がある、とのことです
 先生
 「人口が増えないと経済成長できない、
  という人もいますけど、それは間違いなんです」

 それを考えるヒントとして
 経済成長の指標の1つになるGDPは何により増えるか、の話をしています

 GDPは、1年の間に国内でモノやサービスがどれだけ作られたかを示すものですが、
 先生
 「例えばある国のGDPが2人で100だったとして
  倍の200にする場合、どうしますか」

 島崎さん
 「やっぱり人を増やすんじゃないですか?」
 先生
 「なるほど、4人にして200にする、これをAパターンとします。
  ほかは?」

 又吉さん
 「あとは、一人が頑張る」
 先生
 「Bパターンですね、一人が100に増やす」

 先生
 「ここで、戦後の日本の経済成長はA、Bどちらだと思いますか?」
 又吉さん
 「Aじゃないんですか?」
 先生
 「それが違うんですよ、
  この議論をよくされているのが私の恩師の吉川洋さんなんですけど」

 といって示した図は、
 1870年(明治3年)~1944年の人口数とGDPについて、
 1913年を100として出した指標をグラフにしたもの
 それを見ると
 GDPは急上昇しているのに対し、
 人口はほぼ横ばいになっています

 先生
 「つまり明治の初めから今日まで、
  経済成長に人口は関係していないと言ってもいい結果なんです」

 又吉さん
 「じゃああんまり悲観的にならなくてもいいと」
 先生
 「Bパターンでもいいじゃないか、ということです」

 島崎さん
 「でももうそんなに働けないですよ~」
 
 そこで出てきたのが
 先程にもあったような睡眠状態を把握できる装置
 これはセンサーのついたシートのようなもので
 布団の上に敷いて使うようです

 これを導入している横浜の特別養護老人ホームでは
 各部屋のベッドにこのシートが備え付けられていて
 利用者の在床、起床、離床などが把握できるようになっている

 管理室のモニターでは、
 全利用者のものがいっぺんに見られるようになっていて、
 スタッフはこれを見て各人の睡眠パターンを見ることができる

 夜中の排泄誘導などのタイミングが分かるので
 寝ている利用者を起こす必要もなく
 双方の負担が減ったそうです

 また、この施設の方によれば
 「利用者は認知症の方が多いが、
  自分で症状を説明できないことがある」
 そんなとき、睡眠行動をデータベース化することで一人一人に合う介護ができる、とのこと
 例えば睡眠薬がきつすぎると寝たままになってしまうが、
 睡眠パターンからそれを把握して、薬を減らすこともできるそうです

 先生
 「サービスを増やそうと思ったら人を増やそうとなる、
  でも人を増やさなくても、機械を使うことで対応できるようになる」
 そしてこれを
 「シルバーイノベーション」
 というそうです

 先生によれば
 「今の日本からはシルバーイノベーションが生まれやすい」
 世界より高齢化が進んでいるので、シニア向けのものが生まれやすいのだそうです

 つまり、直接的な高齢者向け商品だけではなく、
 高齢化に伴い必要とされるサービスを補う機械や技術も
 開発される余地がある、ということですね。

 そして世界を見ると、
 2015年には6億人だった高齢者が
 2035年には10億に増えるという予測や
 高齢者向け市場は、アジア向けだけでも2035年には500兆円になる、
 という試算もあるそうです
 高齢化は世界的に進んでいるため、
 高齢先進国の日本のイノベーションは海外にも輸出できる、とのこと

 又吉さんはアイデアとして
 「例えば地域密着型タレントとかどうですかね」
 お年寄りは遠くに行かないので
 地域だけで人気のあるタレントが生まれるのでは、とのこと

 「でもそれ昔から街で人気者のお兄ちゃんとかいるんじゃない?」
 と島崎さんに突っ込まれてましたが
 先生は
 「大事なのは、そういうことを考えることを増やすことなんです」

 イノベーティブなこと、新しいアイデアを考えられる人の比率を高めていかないと、
 人口が減った時にもGDPが増えていかない、
 教育を一生懸命して、イノベーションを起こせる人を増やさないと
 国の生活は豊かになっていかない、
 と先生は力説していました

 又吉さん
 「そのためにはどうすればいいんですかね」
 先生
 「やはりイノベーションできる人を評価する価値観をみんなが持つことが大事です、
  例えば一昔前は、又吉さんは変わった人、という人がいたじゃないですか」
 又吉さん
 「たしかにそうですね」
 と二人はまじめに会話していましたが

 島崎さんは「又吉さんは変わった人」という言葉に反応して大笑い(笑)
 「先生、それはちょっとひどい、直接的すぎる…」
 先生は
 「又吉さんは新しいアイデアを考えられる人なんですよ、
  島崎さんには変な考えと言われるかもしれませんけど」
 と、フォローなのか傷口を広げているのかよくわからない(笑)
 島崎さん「褒められてるんだか、傷つけられているんだか…」(笑)

○シニアのキャリア教育
 先生が「お二人はいつまで働きますか?」
 島崎さん
 「私は求められる限りはいつまでも働きたいです、
  この世界て仕事が来ないといらないってことだし」
 そして、「不安にならない?どうすんの?」と又吉さんに聞いてました

 又吉さん
 「不安ですけど、その前に体力の問題がね…
  周りの同年代と比べると明らかに分かるんですよ」
 先生
 「何が?」
 又吉さん
 「いや明らかに、僕の方が弱っていくのが早いんですよ」
 って、又吉さん、じーちゃんじゃないんだから(笑)

 又吉さん
 「だから僕は、体力の使う仕事を早めにやめようかと。
  あんまりお客こないカフェとかやりたいですね、
  一時間に一人とか、1日10食限定のカレーやとか
  その代わり来た人には全力で接客する」
 島崎さん 
 「小説はどうするの?」
 又吉さん
 「小説もゆっくりやりたいですね、55歳くらいで隠居したい」
 聞いていた先生も
 「なに、私の年齢でもう引退してるんですか?」(笑)
 (ちなみに先生は56歳)

 ところで、
 去年内閣府が60歳以上の人に取ったアンケートでは
 「働けるうちはいつまでも働きたい」
 という人は28.9%だったそうです
 背景には、経済的な事情もあれば、
 やりがい生きがいの問題もあるそうです

 先生
 「つまり、島崎さんみたいにいつまでも働きたい人は4人に1人だけ、
  又吉さんみたいにやめたい人の方が多いんですね」

 又吉さん
 「先生あの、僕働きたくないわけじゃないんです、
  働きたいけど働きかたを変えていきたい」(笑)
 先生
 「そうですか、それならよかった」

 又吉さんの働きかたはさておき(笑)
 少子高齢化の今、働ける人には働いてもらうことで人手不足を補おう、
 という動きが出ているそうです

 ある証券会社(たぶん大和証券?)では、
 本店、支店の営業職の再雇用の上限を撤廃する試みがされているそうです
 この背景には、顧客の高齢化がある
 資産を増やしたい、よりも守りたい、つなげたいという人が増えていて
 そういうときに同年代スタッフによるコンサルティングの方が受け入れられやすいそうです
 現在営業の最高齢は68歳だそう

 また、この会社では45歳以上の社員は
 eラーニングで研修講座が受講でき、
 資格を取得した人は給与が維持される、という仕組みがあるそうです
 実際、1300人の社員が年間1万2000講座を受講したとか
 ある程度経験や知識のある社員に対しても改めて教育することで、
 長く働いてもらう試みだそうです

 島崎さん
 「いいチャンスですね」
  学び直すと、慣れたものがリセットされる、
  やってきた経験や人生を見つめ直すことができそう、と話していました

 先生
 「若い人が多ければ若い人に教育すればいいとなるけど、
  若い人は減っているから、若い人を雇うのは高くつくし
  若い人には教えないといけない、
  ならばキャリアのある人をもう一度教育した方が効率がいいという話ですね」
 会社が教育してくれるなら、長く働こうというモチベーションも上がりますね。

 また、一般に歳を取ると物覚えが悪くなるイメージもありますが
 「高齢者の生産性は思ったより低くならない、という研究もあるんです」

 これは2009年のオランダの研究で
 マラソンの10キロ競争のタイムについて
 年齢別の平均速度を推定したもの
 年齢に伴い速度は減るが、40歳以上になるとほとんど落ちないそうです

 又吉さん
 「そうですか?僕昔は1キロ3分で走れたけど、
  今は3キロ歩けないですよ(笑)」
 先生
 「いや、ですから、若いときから40歳までは急に減るけど、
  そこから同じペースで減るわけではないってことです」(笑)

 また、経済学の論文数も
 50歳までは増えるが、それ以降はあまり変わらないそうです

 (このオランダの研究はネットでは分かりませんでしたが
 「歳を取ると能力が落ちる」のは誤解だ、
 むしろ高齢者も学びにより能力は伸びる余地がある、
 という研究がいくつかありました

 例えば
 http://jp.wsj.com/articles/SB12433432845575373546004581147112630851024
 のウォールストリートジャーナルの記事では
 米心理学専門誌
 「サイコロジカル・サイエンス」
 で発表された成人の知能に関するマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究結果、として
 ・数字、名前、事実などの理解、処理のスピード
 ・1度に記憶操作できる量
などの能力は若いうちがピークだが、

 ・感情的な知性(他人の目の表情から感情を読み取る能力)は40歳前後でピーク、60歳代までは低下しない、
 という結果を示しています。
 また、記憶力についても、
語彙が70歳まで増え続ける人までいる、とのこと

 年を取って伸びる知性もある、ということですね。

 またhttp://gigazine.net/news/20141202-myths-about-aging/
 の記事のなかには
 ・アメリカ・アクロン大学の調査の結果で
 「加齢と職務遂行能力には実質的な関連はない」という結論があった

 ・ドイツのマックス・プランク社会的法律および社会政策研究所の
 メルセデスベンツの工場労働者3800名を対象にした調査で
 「ベテラン労働者の方が若い労働者よりも重大なミスを起こす割合が低い」という結論があった

 などが紹介されています。
 つまり、記憶、作業スピードなど機械的な操作は若い方がいいけど、
 年齢を重ねると経験がモノをいうのかもしれません。

 脳の記憶はネットワークにより作られる、という話を聞いたことがありますが
 人の気持ちを読み取るのは場数を踏むことで、
 あの表情ならこの感情、というネットワークが脳のなかでできることで培われていく能力だし、
 語彙の記憶についても、
 人は年と共に肉体的な感覚を伴う経験を重ね、
 「言葉の意味」と「経験」との脳の記憶のネットワークを増やしていくのかもしれません。

 ほか、
 ・テキサス州立大学の調査では
  新しいことに挑戦することで
  記憶力や処理速度において劇的な改善が見られる
 という結果も示されています

 高齢者にとっても、新しいことへの挑戦、学ぶことは役に立ちそうです)

 先生
 「それから今までだと定年が早かった、という事情もある」
  40~50歳だと教育しても刈り取り期間が短いから
  教育しても、企業としては投資効率が悪いという点があった、
  これからは先が長いので、教育してもメリットはある、とのこと
 又吉さん
 「僕でも55っていうとまだ20年あるから、もっと上を目指した方がいいんですね」
 島崎さん
 「そうよ、55って言っても先生見たら全然若いですよ」
 先生
 「ですから55歳でやめるなんて言わずにですね…」
 又吉さん
 「先生、ですから僕はやめるとは言ってないです(笑)」

〇高齢者と周りとのコミュニケーション
 又吉さん
 「昔は田舎に住もうかなとか思ってたけど、
  都会の団地の方がいいかもしれないですね」
 歳を取ってからなにもない田舎で暮らすのもけっこう能力が要りそう、だそう

 島崎さん
 「私はね、おせっかいなおばちゃんを目指すの、
  昔の田舎のおばちゃんみたいに」
 「最近はコンビニの定員さんに話しかけたのよ。
  「こんな夜中大変ね、どっから来たの?」って(笑)」
  そういう風に、コミュニケーションをとっていけるお婆ちゃんになりたい」

 先生によると
 「島崎さんには朗報なんですけど、
  人と繋がりのある人は幸福度が高くて健康、
  という結果もあるんですよ」

 (この研究は字が小さくて読めなかったのですが、

 https://www.lifehacker.jp/2017/03/170309_science_of_good_life.html
 https://www.ted.com/talks/robert_waldinger_what_makes_a_good_life_lessons_from_the_longest_study_on_happiness/transcript?language=ja

 などにある
 「ハーバード成人発達研究」
 だと思われます
 (後者はTEDの動画もあります)

 これは75年以上、
 ・1939~2014年にボストンで育った貧しい男性456人
 ・1939~1944年にハーバード大学を卒業した男性268人
 の2つのグループの心と体の健康を追跡したもので

 被験者にアンケートを送ったり、
 彼らの医者に血液検査の結果をもらったり
 脳画像技術が進めばそのデータをとったりしたのだそうです

 こんな長期間だと、普通は資金が無くなったり研究者が亡くなって頓挫したりしそうですが、
 この研究は受け継がれ、4代に渡って行われているのだそう

 そしてその結果、
 「人間関係が幸福度と健康に最も重要」
 という結果が導き出されたのだとか

 細かい結果では

 ・孤独な人は短命、人と繋がりがある人は長生きする傾向にある

 ・問題は付き合いの数ではなく、身近な人とどれくらい親密かである
 (特にパートナーとの関係が重要らしい)

 ・80代の頃の幸福度は、中年時のコレステロールの数値などではなく、50代の頃人間関係がうまくいっていたかで決まる
 (80代で肉体的に苦しんでも乗り越えられやすいそうです)

 ・パートナーとうまくいっていなかった人は脳機能の衰えが早い

 などがあります。
 2つのグループ群に分けているけど、それはあんまり関係なかった、てことかな?
 地位とかお金は幸せには重要ではなく
 パートナーや身近な人との絆が人生ではとても大事、
 ということみたいです)

 島崎さんは
 「男の人とかそういうの無理じゃない、
  年取って頑固になったり。でも愛想よくしといたほうがいいよ」
 「でもそういう孤立したお爺ちゃんとかに
  「ご飯食べない?」とかコミュニティの場所に呼べたらいいね」

 実際、このコミュニティスペースで
 NPO法人が居住者と地域との交流の場を作っているそうです
 食堂を作り、20人ほどが集まってランチ交流する
 小さい子からお年寄りまで集まっていました。

 料理作りを担当するのは高齢者の方たち(500円前後だそうです)
 作っているおばあちゃんに話を聞くと
 「楽しい、世間話ができる」
 法人の方は
 「シェアハウスのリビングを地域に持ってきたイメージ」だそうです
 又吉さんもここでランチを食べていて、
 「お互いの家に呼ぶ、となると負担があるけど
  こういうところならいいですね」と話していました

 訪ねた後、又吉さんは
 「皆さん楽しもうとしていますね」と話していました。

 元気なうちなら一人でもいいけど、
 年配になってきたら周りに人がいるのは安心できるかも、とのこと。

 又吉さんは、自分の空間を持ちたいけど
 全く一人なのもさみしい、という人間なので
 今回訪ねたようなところでの暮らし方は合っているかも、と話していました

○感想など
・私も又吉さんと同じく、自分のスペースがほしい方です。
 (子供できて義父母さんと同居してからそれがないからストレスたまる、てのはある)

 でも病気とか体動かなくなったら、
 誰かに助けてもらわないといけなくなるんだろうなぁ。

 もし年取って子供が独立して、
 旦那にも先立たれて…とかなったら
 ああいう住居はいいかもなぁと思いました。
 あ、もちろんだんなには長生きしてほしいですが(笑)

 そういえばNHKのマツコさんの人工知能の番組
 (社会問題について人工知能に解決法を尋ねる番組)
 では、シングル40代の孤立の解決法として
 シェアハウス、コレクティブハウス
 (紹介されていた団地のように色んな世代が同居する家)
 が提案されていましたが
 そういう形態の家がスタンダードになっていくと面白いですね。

 しかしながら今のところ少々お値段が張るので、
 公営住宅など、庶民にもお手頃値段で利用できるようになったらいいなと思います。

・企業のシニア教育の話は興味深かったです。
 ただ、大企業だけの特権という気もする。

 そういう制度が無い企業の人でも
 自分で学んでキャリアアップ、さてキャリアチェンジしていける仕組みがあるといいと思う。

 でも今の日本の雇用制度だと、
 途中から学び直して、勤め先を変える、再就職するというのは難しい。
 中途採用は少ないし…

 育児、介護、自分の病気など、色んな理由でキャリアを中断した人
 企業に勤めていてもキャリアを変えたくなった人、
 などもチャレンジできる雇用制度になってほしいと思います。

・人口減時代も経済成長していくには、イノベーションできる人の割合を増やしていかねば…
 そのために教育を変えていかねば…
 というくだりでは
 なんとなく大竹先生リキ入ってたように思いました
 (私の気のせいかもしれないが)

 でも何をおいても教育って大事だと思う。
 突飛な発想を大事にする、面白がる文化が
 子供たちや若い人の間でもっと増えるといいのかなと思います。

 でも子供の学校見てたら、
 昔に比べたらだいぶ自由になったなぁと思う。

 昔は部活動っていったら花形は運動しか無かったけど
 書道とか生物部も脚光を浴びていたり、
 夏休みの宿題もかなり自由になっていたり…

 もう少し発表したり、討論したり、実践するなど、自分から動く授業が増えるといいのかな。
 うちの子供にも伸び伸び育って欲しいな~と思います。

・幸福度に一番関係するのは人間関係、
 という研究結果は印象に残りました。
 そういやアドラーも
 「人の悩みを辿ると全て人間関係に行き着く」
 みたいなことを言っていたような。

 今回紹介されたような所に住むほどの財力が無かったとしても、
 少なくとも自分に近い人たちと仲良くやっていくこと、
 そしてできれば、島崎さんレベル?の、
 知らない人にもお節介できるお婆ちゃんを目指すこと(笑)が
 幸せな老後への近道なのかな~と思いました。

というわけで今回はこの辺で。



posted by Amago at 20:53| Comment(0) | テレビ(オイコノミア) | 更新情報をチェックする