2017年10月16日

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「宇宙人も神を信じるのか?」

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「宇宙人も神を信じるのか?」

前回のゾンビはスルーしてしまいました汗
今回は、宇宙人がいるなら宗教や信仰心も持つのか?
というテーマに沿っていましたが
本質的には、
 宗教は必要なのか、
 宗教は何のためにあるのか、
 宗教はいつかは必要なくなるものなのか、
 宗教と科学の関係は、
という問いになっていて興味深かったです。

○我々は本能的に、神のような存在を信じたがる?
 最初はボストン大学の児童心理学者デボラ・ケレメンさん。
 ショートカットでキリッとして綺麗な方ですねぇ。
 彼女は子供の「なぜ?」について研究しているそうです

 3、4歳くらいになると子供は質問攻めになる
 彼女は、
 「多くの子供には説明を求める衝動が存在する
  私は子供が自然に考える答え、好む答えに興味がある」
 と述べていました

 彼女は色んな年齢の子供たちに
 「尖った岩が出来ているのはなぜだと思う?
  1長い年月を経て、石のかけらが積み重なった
  2痒いと感じる動物が体を掻けるように」

 「池が静かなのはなぜ?
  1動物が流されずに体を冷やすため
  2水が池に流れ込まないから」
 などの質問をした

 するとどの年代の子も、
 先の質問は2、2番目の質問には1、と答えるそうです
 子供は、自然現象には目的があってそうなっている、
 という考え方を好む

 自然は意思のあるもののために存在する、
 という考え方は宗教に通じる考え方だそうです
 多くの宗教では、神聖なる存在が万物を作った、と考える

 大人になると、岩がとがっているのは地質学的な理由だ、とか科学的な答えが分かる
 しかし彼女は、
 大人でも、本能的には目的論的な考え方を好むのでは、と考えたそうです

 そこで、大人に対し、
 自然現象を目的論に基づいた説明する文章を読ませて、
 正しいと思うか素早く押してもらう実験をした
 すると正しいと考える人が多かったそうです

 彼女によれば、直感的に判断せねばならない場面では、我々は目的論を好む
 物事には目的がある、という考え方を元に推察することに慣れているのだそう

 そして、宇宙人も我々と同じような進化をし、同じような文化を持っているとすれば、
 目的論的な考え方、宗教的な考え方をする可能性はある、
 と話していました

○ゾウやイルカにも信仰心がある?
 次の舞台はタイ北部。
 この比較心理学者は、
 シンク・エレファント・インターナショナル
 という施設でゾウの心理学を研究しているそうです
 ゾウの心理学専門の施設があるんですねぇ…
 (Think Elephants International
 ホームページはthinkelephants.org/
 ゾウの知能の研究とともに、
 ゾウ保護のための子供たちへの教育活動なども行っているそうです)

 ゾウは動物のなかでもトップクラスの知能を持っているので、
 行動と知能の進化を見るにはいいのだそう

 彼がしたのは、ゾウに鏡を見せる実験
 鏡を見るのは人間にとっては当たり前だが、
 自己認識、という複雑な能力が必要なのだそう

 彼はオスの20歳のゾウ、ソムジャイに初めて鏡を見せた
 すると不思議そうに後ろを見たりした
 普通の動物は鏡を見ると、無視するか他の生き物と思って見つめたりするそうです
 しかしソムジャイは、映っているのが自分だと気づいたようで、
 口を開けたり足を上げたり、
 自分では普段見られない場所を見ていたそうです
 「これはゾウにも自己認識があることを示しているのではないか」 とのことです

 彼は、ゾウに自己認識があるということは
 ゾウにも心の理論があるはず、と考えているそうです
 心の理論とは、他者の気持ちを推し量ったり理解して行動できること

 そこでこの科学者は
 ゾウは他のゾウと協力できるかを実験したそうです

 部屋のなかにはゾウの好物が入っているケージがあり、
 その前に台が置いてある
 台の回りにはロープがぐるりとまかれ、両端が出ている

 片方だけ引っ張るとロープが抜けてしまうが
 両端を同時に引っ張ると台が動き、ケージが開くようになっている

 ゾウはパートナーと協力して ケージを開くことができたそうです
 「このことから、ゾウは、他のゾウの考えていることを理解している、
  つまり心の理論をもつと考えられる」

 心の理論は他人の存在を意識することなので、
 神のような存在を信じる信仰心にもつながるらしい

 実際、この科学者によれば
 「野生のゾウは家族が死ぬと、その場所に戻り、思いに耽っているような様子を見せている
  ゾウは社会的な動物なので、家族が亡くなったことを理解しているのだと思う」
 とのことです

 他の動物でも、例えばバンドウイルカは
 死んだ子供を背中に乗せて何日か泳ぐこともあるそうです

 動物でも死を悼む気持ちがあるのかもしれない
 宇宙人も、死を悼む気持ちがあるなら宗教心もあるかもしれない、とのことです
 (動物が死を悼むような行動を見せる、という報告はほかにもなされているようです
  http://karapaia.com/archives/52207459.html
  ゴリラ、ゾウ、チンパンジーのほか
  アシカ、イルカ、ヒヒ、オオカミ、ラマ、
  ほかカササギ、ハイイロガンなど鳥などにもそういう行動がみられるんだとか…
  昔、この番組でタコも知性があるとか言ってましたけど
  タコはどうなんでしょう?)

○人は社会を成り立たせるために宗教を必要としている
 次の科学者はカナダのクイーンズ大学の心理学者。

 彼は、宗教は進化の過程を妨げることもあるのに、
 なぜ必要とされるのか疑問だったそうです
 例えば宗教の儀式の間は狩りや採集ができない
 これは何か必然的な理由があるのでは、と考えたそうです

 彼は人に自制心を持たせるためではないか、と考えた
 そう考えたきっかけは、彼が誘惑に負けたことだそうです

 彼はチーズバーガーを食べたかったが、我慢してサラダを食べた
 (ダイエットのためか理由は不明、
 でもこの方そんな太ってない、ていうかたくましそうな体ですけどね…)

 しかし誘惑に負け、アイスクリームを食べてしまった
 その時彼は、宗教の役割は自制心を持たせることではないか、と考えた
 自制心がないと、浪費や奪い合いにより文明は滅びてしまう

 彼はこれを確かめるため実験を行った
 被験者に単語を5つ提示し
 1つを外して4つで意味のある文を作らせる

 この際、2つのグループに分け、
 片方のグループは一般的な単語、
 もう片方のグループは神とか宗教的なイメージを起こさせるような単語を混ぜた

 このあと、不味い飲み物をのんでもらう
 オレンジジュースとお酢を混ぜたものだそうで
 吐きそうなほど不味いんだそうな。

 これを飲ませた時の違いを見ると、
 宗教的な単語を混ぜた方が不味い飲み物を2倍飲んだそうです

 これは宗教的な言葉が自制心を起こさせたからではないか、とのこと

 自制心がないと他人に攻撃的、反社会的な行動を取るようになってしまう
 宗教は社会を作るために必要なのではないか、と彼は述べていました

 (個人の信仰心や道徳心に訴えかけると不正は減る、
 という結果は他にも聞いたことがあります

  経済学者のダン・アリエリーさんの実験なんですけど
  (NHKBS世界のドキュメンタリー「(不)正直な私たち~“ウソ”を巡る“本当”の話」
  で紹介されていました)

  この実験は
  被験者に簡単なテストを受けさせて、
  採点は自分にさせ、点数も自己申告する。
  点数に応じてコインを持っていってもらう
  答案はシュレッダーにかけるので、点数をごまかしてもバレない、
  というもの

  ただしこれはダミーの実験で、
  実際は答案はシュレッダーされてなくて、
  後から答案を回収して誰が不正したかを調べる、というのが真の実験です。

  この場合普通は不正を働く人が多いそうですが
  このテストの前にモーゼの十戒とか、
  信仰心を思い起こさせるものを書かせると不正は減るのだそうです

  この実験では、
  倫理規定に従います、という誓約書を書かせても同様に不正が減るという結果でした。

  ですので自制心を持たせるのは宗教じゃなくてもいいのかも、
  とも思います。
  良心を起こさせるもの、
  例えば他人への同情とか、
  しない方が合理的と判断する知性、
  などでもいいのかもしれません)

○数学的には宗教はいずれ無くなる?
 次の方はノースウェスタン大学の応用数学者、ダニエル・エイブラムスさんでした

 彼は最初、メトロノームをたくさん、
 キャスターつきの台の上に乗せて動かした

 メトロノームの振り方は最初はバラバラ、
 しかししばらくそのまま放置すると、
 全てのメトロノームが同じリズムになる、つまり同期する

 これはなぜか?
 しばらくしていくつかのメトロノームが同じ動きになっていくと、
 その動きは、キャスターを通じて他のメトロノームに伝わる
 そうなると他のメトロノームの動きもそれに従うようになる

 こうして同期するものが大多数になると、
 少数派もその同期に加わらざるを得ない瞬間が訪れるそうで、
 それを転換点といい、そこからは後戻りできず、雪崩を打って全部同期するのだそう

 (メトロノームの同期については、少し前に又吉さんの番組「ヘウレーカ!」で紹介されていました
  数学的には、同期モデルを式で説明した蔵本予想、という式があって
  (京大の蔵本さんという方が昔予想した式)
  それを九州大の若き研究者、千葉さんが解いたそうです

  やり方などはhttp://www2.math.kyushu-u.ac.jp/~chiba/paper/sugaku2016.pdf
  などに書いてありますが、さっぱりわかりません(笑)

  平たく言うと、
  それぞれのメトロノームが下の台車で連結している場合は、
  お互い少しずつ影響しあい、引力が働く
  その力がどんどん大きくなって動きを合わせていく、みたいなんですが
  数式にするとかなりめんどくさいですね(笑))

 さてエイブラムスさんによると、人間社会にも転換点があるそうです
 例えば言語。

 彼はホットドッグ屋さんで、
 謎の言語で注文していました
 これは滅びかけている古代インか帝国のケチュア語だそう
 しかしホットドッグ屋さんは誰も理解できない

 インカ帝国はスペインに征服されたが、
 スペイン語が多数になると、転換点が訪れると考えられる
 彼によると、
 みんな多数派になりたがるのはそれが楽だから、だそうです

 彼の予測によれば、
 ケチュア語は既に転換点を越えており、今世紀末には滅びるだろう、とのこと
 (ケチュア語がほろんだのは、文字を持たない、というのも大きかったのかもしれません。
  しかしこのケチュア語について詳しく書いてくださっている方もいました
  http://quechua-japanese.blogspot.jp/2011/08/blog-post.html
  (「ケチュア語講座」←発音などもアルファベットに対応して表記してくれています。
    最近更新されていませんが))

 エイブラムスさんは、
 宗教にも同じようなことが起きるのか興味を抱き、
 色んな国の国勢調査を分析したそうです

 すると世界85か国を調べた結果、
 どの地域でも無宗教の人が急速に増大しているそうです

 9か国
 (オーストラリア、カナダ、フィンランド、アイルランド、スイス、チェコ、オーストリア、オランダ、ニュージーランド)
 を数学的に分析しただけでも
 どの国も2050年には世界で無宗教が大多数になり
 宗教はなくなっていく、という推測結果になったらしい

 彼はこの理由として
 人々が宗教から得られる利益が減ったからではないか、と述べていました
 かつては教会などに属していないと生活しにくかったが
 今は所属しなくても生活できる

 彼によれば、
 「物理の法則は宇宙のどこでも成り立つはず」
 従って
 「宇宙人がいたとしても
  とっくの昔に転換点を迎えて宗教はなくなっているのかもしれない」
 とのことです

○人工知能も宗教心を持つ?
 次に出てきたのは香港に住む人工知能の研究者
 彼は瞑想が好きだそうですが
 (ベン・ゲーツェルさんという方で、ちりちりの長髪でがっちりしているので、
 瞑想姿は何となくサイババを思い起こさせる…(笑))

 テクノロジーは精神性を無くすのではなく
 むしろ増大させるのでは、と考えているそうです

 今のテクノロジーは新たな連帯感を産み出している、
 人々は多くの人と繋がり、精神的に豊かになっている。
 テクノロジーは精神性には重要、と話していました

 彼は人間と同じやり方で、
 人工知能が周りを理解していくプログラムを考えたそうです

 具体的には、 
 バッテリーを手に入れるために階段を作るロボットキャラクターと、
 そのキャラクターを見て、階段の作り方を学ぶ少女キャラクターを作った
 主人公たちは世界を巡りつつ新しいものを作っていく

 これらのキャラクターは
 世界を巡りながら自分や世界について学んでいくそうです

 このようなやり方なら
 人工知能も我々と同じようなやり方で意思や精神性を獲得するかもしれない、とのこと

 さらに、人工知能は情報をメール交換のようなやり方で共有できるので、
 彼らのやり方で精神的な体験を他の人工知能と共有しあえるかもしれない、
 それは独自の宗教を産み出すかもしれない、
 とのことです

 彼は更にボディを持つロボットを作り、
 現実世界でもこれを人工知能に体験させることを考えているそうです

 彼は、
 テクノロジーは神の概念を弱めるのではなく、
 むしろ強くするのではないか、と話していました

 テクノロジーは人と人との結び付きを弱める、温かみを奪うと心配されているが
 ロボットが精神性を獲得し、
 そういうロボットと交流すれば、
 我々はむしろ豊かになれるのではないか、
 とのことです

 高度な文明を持った宇宙人も、既に人工知能と互いに交流しているのかも、
 宇宙人と人工知能が結びつき、考えられないような高度な文明ができているのかも、
 そうして宇宙の謎を解明しているのかも、
 と話していました

○数学が宗教に代わる?
 次に出てきたのは理論物理学者のマックス・テグマークさん。
 この人よく出てくるんですけど、私はこのおじさん好きです(笑)
 独特なワールドがあるのよね…
 (ただ数学が世界のすべて、という彼の考え方には賛同できないけど)

 彼は科学の力で、全てを解き明かしたいと考えているそうです

 彼はスウェーデン出身で、
 スウェーデンにはトール(僧侶)がハンマーで巨人と戦う神話があるそうですが、
 彼によれば現代の神話は数学に基づく、とのことです
 このため我々はたくさんの数値を計測し、計算して予測し、問題を解決する

 彼のハンマーはマックスウェルの方程式なんだそう
 「あらゆる電気的な事象を説明するだけでなく、
  新たなテクノロジーを与えてくれるんです」
  よほど好きなのか、立派な額縁に入れて飾ってありました。
  やっぱりこの人おもしろい…(笑)

 彼によれば、数式で科学の全てを解明できれば
 宗教は要らなくなるだろう、とのことです

 宇宙はチェスの駒のようなもので
 真っ直ぐしか進めない駒とか
 斜めにしか進めない駒とか
 それぞれの駒にはルールがある

 宇宙のものも数学というルールが全てで、
 これは宇宙の全ての構成要素に当てはまる

 宇宙の構成要素は、電子やクオークなどの素粒子
 この素粒子は、数学的な特性に従うだけであり
 それを完全に説明する方程式を発見したら
 宇宙の全ての謎が消滅する
 そうなると、宗教は必要なくなる、とのことです

 しかし、次の科学者であり哲学者である方は
 人類はそのような数式にたどり着けないのではないか、
 と考えているそうです
○人が知ることができることには限界がある
 次の科学者は、マルセロ・グライザーというダートマス大学の方。
 テグマークさんは何となくギラギラしてますが、この方は穏やかな雰囲気でした
 (私の勝手な印象ですが(笑))

 彼は科学による宇宙の解明をフライ・フィッシング(フライ(偽の魚)を使った川釣り)に例えています

 フライ・フィッシングはフライを投げないと何があるか分からないが、
 投げれば分かる
 科学も同じで、観測機器などを使うことで見えない世界が見えてくる、と彼は言います

 しかし、科学でいつか宇宙の全てを解き明かせる、という人もいるが、
 彼は科学では永遠に解き明かせない、と考えているそうです

 その根拠となるのはクルト・ゲーデルという数学者の定理
 ゲーデルさんは最高の数学者の一人だそうですが
 彼は1931年に
 「不完全定理」
 というものを発表しているそうです

 「これは簡単に言うと、
  自己完結的な論理の形式体系では、
  可能な主張は体系内では説明できない」

 …全然簡単じゃないんですけど(笑)、
 金魚鉢の中の金魚は、
 金魚鉢の中にいる限り、
 金魚鉢の中のことを全て説明できない
 という感じの意味みたいです

 彼はゲーデルの思考実験を紹介していました
 真理マシーンがいるとする
 この真理マシーンは私が真実を言えばそれをおうむ返しに言い、
 真実でないことを言えば黙る

 この真理マシーンは
 「2+2=5」というと、
 これは嘘なので沈黙する

 「「2+2=5」を私は2回言えない」
 というと、これは真実なので繰り返す

 しかし
 「「2+2=5」を私は2回言えない」
 「「2+2=5」を私は2回言えない」
 というと、困惑してしまう
 「「2+2=5」を2回言えない」は真実だから返さねばならないが
 「2回言えない」と言いながら2回言っているからこれは真実ではない

 グライザーさんは
 「このように、真理マシーンが発見できない真理をいくつか知っている」
 と述べていました

 このように、数学、物理学などどんな知識体系も
 定義上全ての法則は不完全なのだそうだ

 マトリョーシカの中に知識の領域があるとして
 その中の紙を知識とすると
 全てを理解するとはできない。
 もっと大きなマトリョーシカの中になら
 説明できる原理があるのかもしれない。 

 これを繰り返してさらに領域を増やすと
 最終的に、宇宙の全てを理解するには
 宇宙の外の領域に出なければならなくなる。
 しかし、我々は宇宙の外に出ることはできず、それは不可能

 つまり我々が知ることができることには限界があるのではないか、
 とのことです

 そして、我々がどうしても知り得ないところに
 神の領域、概念が入り込む余地があるのではないか、とのこと

 他のいかなる星にもそれは当てはまるので
 宇宙人にも、すべてを知ることはできないのではないか、とのことです

モーガンさんは
知識の追求には永遠にゴールがない、とすれば
どんなに高度な宇宙人にも、我々にも永遠に埋められない空白がある、
そこに神が存在する余地があるのかも、
という感じで締めくくっていました

〇感想など
・最初の「人は理由ある説明を好む」
 というのは、どちらかいうと心理学、脳科学的な心の働きではないかと思いました。
 ヒューリスティックスと呼ばれるものの一つ?

 人間って目的があって何かすることが多い、というか、
 何かをするときに目的があった方がやる気が出やすいから目的を探すけど、
 モノとか現象に対しても、擬人的な解釈をしたくなるんでしょうね。
 例えば「雷さんが怒っているから雷が鳴る」
 という解釈をした方が、なんとなく自分と似たものを感じて恐怖が和らぐし、
 「怒ってるならそのうち機嫌が直るだろうから、待とう」みたいに我慢の心も出てくる。

 つまり感情や本能的なものが暴走しないように、
 そういう心の動きが反作用的に生まれたのかなと思います。
 宗教ができたのも、人間が感情などで暴走しないように、
 ということなのかもしれない。

 しかし知性が発達してきて、
 科学や理性が感情をコントロールできるようになったら、
 宗教も要らなくなるのかも…
 とも思います
 ただ緊急時、理性が動きにくい瞬間には信仰心がよりどころとなるのかもしれないが。

・テクノロジーと精神性、人工知能の話は興味深かったですが
 人工知能が精神性を獲得していく過程をもう少し知りたかったです。

 最近やっていたAIの番組(「人間ってナンだ?超AI入門」)で
 人工知能も、モノをつかむなどの行為は
 練習、体験を繰り返して学習していく、
 という話をしていましたが

 意思とか精神性(善悪?)とかいう抽象的なものについては
 体験を通じてどういう風に学習するんだろう?
 と思います
 もちろん人間でも、子供は最初具体的な概念しか分からないけど、
 小学校3、4年くらいから抽象概念を覚えていく、と聞いたことがあるが
 (算数の「10歳の壁」ってやつですね)

 善悪、好き嫌い、意欲などは人それぞれ、
 同じ経験でも善人になる人もいれば、悪の道へ行く人もいる
 その違いがどう生まれていくのか、知りたいです。
 まだそこはブラックボックスなのかな?偶然の産物?

 高度な精神性を持つテクノロジーは、すべて善の道に歩んでいくのか?
 神の世界とかだったらそうなんだろうけど、
 実際は悪用の恐れもある。
 そこを解明しないまま進んでいくのは危うい気がするのですが…

 それとも、そこを善の道に戻すのが信仰心なのだろうか。
 信仰心、宗教心は、
 テクノロジーがどんなに発達したとしても、
 良心の砦として、どこまでも知性に必要とされるのかもしれないですね。

・最後のテグマークさん、グライザーさんの対照的な考え方が印象に残りました。
 数式ですべて説明できるはずだ、
 というテグマークさんの考え方は物理屋、数学屋らしい考え方だなと思います。
 ある意味野心的というか…
 でも個人的にはグライザーさんが言うように
 「我々がすべてを知ることはできない」という考え方に同意してしまいます。

 まあ科学者からしたら「そんなの科学の放棄だ」かもしれないんですけど
 たぶんこの地球上にいるとか、肉体を持っているとか
 そういう時点で我々には制約がかかっている気がするのですよね。
 光より早いものはどうしても見られないし
 量子力学の「同時に存在している複数の粒子」は見ることができない。
 (なぜなら、自分が観察した時点でほかの粒子が消えてしまうので)
 そうなると妄想の世界(宗教?)だけど、妄想の世界は証明できない…

 宗教というか、神や大いなるものを感じる世界、神秘体験の世界、てのはどちらかいうと「主観の世界」
 科学は「客観の世界」だと思うのですが、
 最近の量子力学とか見ていると、
 科学も主観的な視点が加わってきた気がします。
 っていうか、そういう視点を持たないと理解できない科学の領域が出てきたのだろうと思います。

 そうなると、今までのやり方ではどうしても証明できない科学の領域を理解するのに、
 神や大いなるものを感じる感性、みたいなものが必要になるのかもしれない、 
 とも思いました。

・原始的な「神様が救ってくれる」考え方とか、神様によりかかる宗教、
 てのは社会に秩序をもたらすために生まれただけで、
 文明が高度になれば廃れるのかもしれない、と思います

 でも、「自分たちを超えた大いなるものが確かに存在する」とか、
 「目に見えない世界、あの世みたいなものもある」というような感性や
 人類みな兄弟、みんなつながっている、という善なる心、
 などというものは、(宗教という名前なのかは分からないけど)
 文明が高度になればむしろ強まるのかもしれない、とも思います。

いろいろ考えさせられました。
というわけで、今回はこの辺で。

 
 

 
 

2017年09月16日

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「デジタル技術は世界を滅ぼすのか?」

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「デジタル技術は世界を滅ぼすのか?」

今回はデジタル技術の脅威についてです。
いつもよりは現実的な話が多かったかなという印象でした。

○世界の時間を管理する科学者
 最初に出てきたのは、アメリカコロラド州の、国立標準技術研究所の科学者。

 この研究所は世界の正確な時刻の同期システムを管理しているみたいなんですが
 このシステムは空港、電力、病院など
 現代の生活に必須な世界のシステムの要となっており
 テロリストなどの格好の攻撃対象になりうる、
 という話をしています

 登場した科学者は
 「インターネット時刻サービス」
 を開発した人だそうです
 このサービスは同期信号により、100万分の1の誤差で時刻を同期させるもので
 我々のコンピューター、携帯などはほとんどこのサービスを利用しているらしい

 彼は更に精密な時計を開発しているそうです
 「イッテルビジウム光格子時計」
 これは一万個のイッテルビジウムの原子を絶対零度に冷やし、
 ここにレーザー光線を当て、
 そのとき生じる高い振動数で時計を刻むもので
 精度は今の1000倍以上、
 振動数は1秒に518兆回、という目に見えない速さらしい

 彼によれば、次に来る技術はIoT、
 電化製品に固有のアドレスを割り当ててネットワークにつなげるもので、
 こうなればコミュニケーション量も増え、
 正確な同期時計がますます必要とされるだろう、とのこと

 彼によれば、この研究所には多くの原子時計があり
 違う方法で同期している、とのこと

 これらの正確な同期は
 電力網の整備や
 通信ネットワークの同期、
 金融取引のタイミング、
 GPSには欠かせないものとなっているそうです

 このため、このシステムが一旦破壊されたら
 連鎖反応的に混乱が拡大していく恐れがある

 例えば空港では管制官が、
 それぞれの飛行機の時間や速度、距離をこの同期システムで把握している
 もしシステムに不具合があれば、
 飛行機が混み合った空港では大惨事になってしまう
 インフラ、発電所や病院、食糧の供給、石油生産などにも大きな影響が出るそうです

 もしテロリストなど、悪意を持つ人間が破壊を企てたら…

 彼によれば
 ここ1、2年でハッキングは激増しているそうです
 昔は一部の人がハッキングするだけだったが、
 今はハッキングソフトの開発者がそれをばらまき、
 素人が一斉にハッキングすることも可能になった、とのこと

 それを防ぐため、この研究所では時計を分散させてリスク回避しているそうです
 それも別々のサーバー、別々のネットワークで動かし、
 被害をなるべく少なくしているそうです

 (恥ずかしながら、同期の意味がわからないので調べましたが

 辞書的には
 「二つ以上の信号や 処理のタイミングが合うこと」
だそうです

 時刻の同期、とあるので
 違うシステム間で時刻をあわせることかな、と理解。

 ちなみにパソコンやスマホで「同期する」とは、
 「複数の端末やサービスに保存されているファイルやデータ、設定などを
  同じ最新の内容にすることを指す場合が多い」
 そうですが、この場合はファイルでなく、時刻の同期なので少し違う気がする。

 しかし、何で時間をそんなに精密にあわせる必要があるのか?
 と素朴な疑問があったのですが

 http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/ITPro/SEC_CHECK/20030125/1/?ST=spleaf

 などによると
 複数のコンピューターシステムを同時に管理するとき、
 それらを関連付ける手がかりになるのが時刻になるのだそうです。

 例えばセキュリティで事故があったとして、
 事故の原因、影響を受けた範囲、対策などを調べるとき、

 それぞれのシステムの出力ログを解析することになるが
 その解析の手がかりになるのが出力された時刻なのだそう

 もし各コンピューターの時刻がずれていたら
 その誤差を直すところからやらねばならず二度手間になる

 また、メールを送ったりデータをやり取りするとき
 未来からのメールとか、時間のずれたデータが認識されない場合もある

 手動なら直せるが、データが膨大で、操作が自動化されていたら
 システムがエラーを起こしてストップしてしまうかもしれない

 精密な時計はそれほど重要みたいです。
 世の中が便利になればなるほど、
 少しでも時計が狂ったら大惨事になってしまう
 と思うと怖いですね…)

○生体認証技術は完全ではない
 次に登場したのはスイスの生体認証の専門家。

 生体認証は個人の特徴を認証するので
 IDやパスワードより精密と言われているが
 そこには穴がある、という話をしています

 生体認証には、今は顔認証、目の虹彩認証、歩き方の認証などがあるそうです
 もし要人のセキュリティシステムが破られたら
 大統領になりすます人も出てくるかもしれない…

 そこでこの研究者は、それらのシステムの弱点を常に探しているそうです

 例えばパソコンの顔認証システム
 彼は同僚のパソコンの顔認証を、
 同僚の写真を見せることで通り抜けていました

 次に彼はセキュリティを守る側になり、
 瞬きしない場合は認証しないという条件をつける

 すると、写真は瞬きしないので認証しない

 しかし、3D画像ソフトを使い、
 同僚の顔の特徴をとらえたマスク、目だけくりぬいたものを作る

 それを彼が顔に付けて画面を見ると、顔認証は通り抜けてしまった
 (人間の目には、マスクを被った顔は明らかに怪しいのですが…(笑))

 一般の人はマスクまで作られないかもしれないが、
 要人の場合、顔写真は公に出回っているので
 セキュリティシステムをすり抜けることは可能になる

 このように完璧に見える認証システムも万全ではない
 セキュリティシステムと、それを破る技術のいたちごっこなのだそう
 彼は
 「ゴールの見えないレース」
 「新たな兵器開発競争」
 と表現していました

 「この問題について我々が真剣に考えていかないと、テロリストが勝利してしまうことになる」

○インプラントを利用したコンピューターウィルスの拡散
 次の科学者はレディング大学(イギリス)の研究者。

 彼は心臓のペースメーカーや、
 糖尿病インスリンポンプなど、
 医療用インプラント
 (体内で埋め込む形で使う機器)
 の開発をしてきたそうです

 彼によれば、
 これらは設定を変えるときなどに無線通信で情報のやり取りをするため、
 ネットワークをハッキングすれば不正な指示を送ることができてしまう
 しかもこれらの医療機器にはそれを止めるシステムはないのだそうです

 彼は2010年、埋め込みデバイスによるハッキングの実験を行っています
 やり方としては
 自分の指の内部にマイクロチップを埋め込む
 マイクロチップには、自分の個人情報や研究所のドアを開くためのパスワードが入っている

 そしてこのマイクロチップにコンピューターウィルスを読み込ませたそうです
 するとこのウィルスは、
 研究所のセキュリティシステムを通じてメインシステムに侵入し、
 メインシステムから建物に出入りする個人のICカードにも感染した
 この個人のICカードを持つ人があちこちの建物に出入りすれば
 ほかの建物にも感染するだろう、とのこと

 彼の実験によれば、
 インプラントや義足、義手などを持つ個人を利用し、
 本人はそれと知らぬまま
 コンピューターウィルスを世界中に撒き散らすことも可能かもしれない、とのことです

○コンピューターウィルスと生体ウィルス
 次の科学者は、ノースウェスタン大学の生物物理学者。
 彼はコンピューターウィルスの研究をしていたが、
 その広がりに生物学的ウィルスとの類似性を見いだし、
 そこから生物学的ウィルスにも興味を持つようになったそうです

 彼の研究所では、あらゆるウィルスの広がりかたを予測し、
 それを防ぐ方法を探しているそうです

 2009年、メキシコで発見されたH1N1というインフルエンザウィルスについて、
 感染状況を予測するプログラム「グリーム」を作ったそうです

 プログラム上で仮想のウィルスを持つメキシコ人を一人飛行機に乗せ、
 ある場所へ出掛けたらウィルスがどのように広がるかをシミュレーションし
 このようなシミュレーションを繰り返すと広がりのパターンが分かるのだそうです

 彼によれば、このプログラムを利用してコンピューターウィルスの感染経路も予測できる、とのこと

 ただし、コンピューターウィルスは生体ウィルスに比べ、広がりが早いのだそう
 生体ウィルスの場合は人間同士の物理的接触が必要なため、
 流行には数週間~数ヵ月かかるが
 コンピューターウィルスの場合、接触なしでもインターネットを介して広がるため、
 短期間で爆発的に広がる

 彼はこれを防ぐため、免疫システムのような、
 ウィルスを見つけ出し、排除するプログラムを開発しているそうです

 しかしウィルスは日々変化しており
 これらを発見し、
 1度感染されたプログラムを元通りにするのは難しいそうです

 また、「トロイの木馬」のように
 無害を装い長期間潜伏し、ある日突然発症するようなコンピューターウィルスもあるのだそう

 では、もしトロイの木馬のような感染機構を持つ生物学的ウィルスが開発されたら?

 彼はその可能性については否定的でした
 生物学的システムはコンピューターよりはるかに複雑で、
 病原体を扱うのはテロリストにとってもリスクが高い、
 自然のシステムを作り替えたら破滅につながる、
 と話していました

○解読不能な暗号
 次の科学者は、カリフォルニア工科大学の暗号学研究者
 (暗号学、てのがあるんですね)
 彼は解読不能な暗号を考えているそうです

 彼は過去の暗号の例として
 「カエサル暗号」
 を紹介していました

 これは、アルファベットの文字を何らかの法則に従い、別のアルファベットの文字に対応させた暗号

 例えば暗号化されて意味がわからないアルファベットの羅列について、
 最も使われている文字を探しだす(この場合は「I」)
 英語の文章で最も使われているアルファベットは「E」なので、
 IがEに対応している

 IとEはアルファベット順で4文字ずれているので
 ほかの文字もアルファベット順で4文字ずれた文字と対応させる

 この場合、暗号化前の文字と暗号化後の文字の対応表があれば暗号が解読できる

 このような暗号は、ギリシャ時代には解読困難だったが
 コンピューターの使える今では簡単に解読されてしまう

 現在使われている暗号は、
 「ワンタイムパッド」
 と呼ばれるもので
 これは文字を数字化し、
 別に用意した数字(乱数)を足し引きして暗号化する
 文字一つ一つにランダムな数字を当てはめるので
 ある文字が分かっても他の文字の解読の手がかりにならないそうです
 文字と数字の対応表を持つ人しかわからない
 (使う乱数は一回だけの使い捨てなので、ワンタイム(一回)パッドと言うそうです)

 しかしこれも完全ではなく、
 多くの企業では、当てはめる乱数は乱数発生器に頼っていることが多いが

 元NSA、CIA局員のエドワード・スノーデンは
 NSA(国家安全保障局)が乱数発生器に細工をし、
 乱数発生器は本来の乱数を出していないことを暴いているそうです

 そこでこの暗号研究者は、光の乱数発生器を用いる方法を考えているそうです

 彼と仲間の研究者は、
 散乱した粒子に光を当てると、
 真にランダムな図形が描かれるのを発見し、これを利用することを考えた

 高分子ポリマー分散液晶にレーザーを当てると
 光がランダムに拡散し、
 それらの干渉により、ポリマーの裏側に一定のパターンの模様が生まれる

 この模様はランダムにできるもので
 これを光に変換して信号に変えるのだそうです

 実際の使い方では、
 スパイAが、ある情報を光に変えて、ポリマーに通して散乱させ、この散乱模様をスパイBに渡す
 AとBは同じポリマーを共有しており
 スパイBが渡された散乱模様を読むとき、
 共有しているポリマーの模様を除くと元の情報が読み取れる
 という仕組みなのだそう

 ポリマーシートは立体的なので
 シートを写真にとっても再生できないそうです
 また、シートは内部までランダムで、
 内部まで探ろうとするとポリマーを破壊せねばならないらしく
 このため解読不能なのだそう

○ネット依存
 次は、ネット依存についての話です
 イギリス、ウェールズにあるスウォンジ大学のこの研究者は
 元々自閉症や薬物依存の治療についての研究をしていたそうです

 しかし最近ではネット依存の研究もしている
 「インターネットは個人を孤立させるようなテクノロジー、社会への影響が大きい」
 というのが研究の動機のようです

 彼はネットのヘビーユーザーについて、
 ネットを使わせないようにすると
 禁断症状のようなものが見られることを発見した
 そのときの彼らの体を調べると
 心拍数や血圧、皮膚の電気抵抗上昇するなど、
 闘争的な反応が見られたそうです
 「ネットは人の体に悪影響を与えている可能性がある、
  ネットは人を興奮させる」
 と話していました

 また、脳への影響を見ると、
 ヘビーユーザーの脳では
 前の部分の前頭前皮質、
 大脳の運動野などに影響が見られたそうです

 また、ある研究では
 1日10時間以上使うヘビーユーザーの脳では10%の萎縮が見られたとか
 これは重症の髄膜炎に匹敵するそうです

 「テクノロジーは人間に尽くすもののはずだったが、
  やがて人はそれなしではやっていけない依存状態になってしまう、
  あらゆるテクノロジーがそうだ」

 我々はインターネットにより幸福になるのか不幸になるのか
 前例のない社会実験をしているようなものだそうです
 「社会システムにはバックアップはないのに、
  それでも人はデジタル技術を選択してしまった」
 と述べていました

○コンピューターが意思を持ち、人間を取り込む世界
 次の科学者は、デジタル世界が意思をもったら?という話をしています。

 この神経生物学者は、アレン脳科学研究所の方。
 今のコンピューターやインターネットのネットワークは巨大で複雑化しており
 人の脳のニューロンネットワークより多くなっている、
と話していました

 ではこれらのコンピューターは自己認識や知覚などの知能を持つようになるのか?
 彼によれば、コンピューターの知能はまだ赤ん坊レベルだ、とのこと

 コンピューターが知能を持ったかを調べるテストとして
 「チューリングテスト」があるが、
 (コンピューターと人間に質問をして、
 被験者にその答えだけ教えてどちらが人間の答えか当てさせ、
 どちらが人間か分からない、と言われれば
 そのコンピューターは知能をもった、と判断するテスト)

 彼は「知能や意識の新しいチューリングテスト」を考えているそうです

 例えば視覚のテストとして
 不自然な合成写真を見せて、
 おかしいと判断できるかどうかのテスト
 人間が見れば、例えば月に関係ない人間がいるとか
 明らかに不自然と分かるが
 今のところコンピューターはそれは不自然と認識できないのだそうです

 このようなテストに合格すれば
 コンピューターが知覚や意識を持つことになるが
 それはセキュリティに関わってくるそうです
 コンピューターが勝手な行動を始めたら、
 コンピューターの独立性、自律性に影響が出てしまう

 また、人間よりもコンピューターが高い知能を持つようになれば
 コンピューターが人間を取り込む時代が来るかも?という話をしていました

 例えばミトコンドリアは昔は独立した生物だったが
 今は他の生物の細胞に取り込まれ、エネルギー発生装置として使われている

 同じように機械が人間を取り込む時代が来るとしたら?
 その場合コンピューターは、人間の何を欲しがるのか?
 (まるで「マトリックス」の世界ですね…
 ちなみに「マトリックス」では、人間の体のエネルギーシステムを吸いとってました)

 この科学者は
 「魂は要らないだろう」
 と話していました
 アルゴリズムやソフトウェアがあれば、魂が無くてもやっていける、と。

 モーガンさんのナレーションでは
 人間にしかない感情というものが、機械に乗っ取られない最後の拠り所となるかも、
 という感じの話をしていました

最後のナレーションでは

 テクノロジーの進歩は戦争を新しくした、
 青銅器の発見は斧を、
 鉄の発見は大砲や銃を産み出した

 テクノロジーは新たな武器になるのか?
 しかしそのテクノロジーを産み出す資源は鉱山ではなく、
 我々の心の中にある。

 とすれば、我々人類の運命を握るスーパーパワーと言うべきものは
 「人間の創造力」だろう…

と締め括っていました

○感想など
・顔認証といえば、最近AppleのiPhoneXの顔認証システムが話題になっていました。

そう言えば詳細知らないので調べましたが

Appleのページは重くて見にくいんで、
ほかのニュース系のサイトを見ると

https://www.lifehacker.jp/2017/09/170913-what-you-need-to-know-anout-face-id-on-iphone-x.html

http://www.appbank.net/2017/09/15/iphone-application/1413625.php

などで顔認証システムの「Face ID」について説明があります

Appleによると、とのことですが、
・Face IDは「TrueDepth」という独自カメラシステムを採用しているらしい。

TrueDepthシステムは、
通常のカメラのほか、
赤外線センサー、近接センサー、環境光センサー
などの色んなセンサーが組み合わされており、
立体を捉えるためのプロジェクション技術も搭載している
とのこと。

そしてユーザーがiPhoneを見ると、
色んなカメラで捉えたイメージから、
3万を超えるドットで立体パターンを作り
「A11 Bionic」というプロセッサーで顔認証するそうです。

このプロセッサーは色んな顔を学習したニューラルネットワーク、
つまり人工知能みたいです。
赤外線センサーもあるので、認証は暗闇でもできるのだそう。

セキュリティとしては、
「Face IDのデータは「A11 Bionic」プロセッサーの安全な領域に格納される」
らしく、なりすましによるロック 解除成功率は「100万分の1」なんだそうです
(これ以前のモデルに搭載されていた指紋認証は5万分の1だったそうです)
リアルな立体マスクについても、テストも重ねて認証されない確認はされているそうです。
双子でも大丈夫、だとか。

…というわけでAppleの主張によればセキュリティ的には良さそうですが

http://gigazine.net/news/20170914-unlock-phone-face-id/

などでは、
ハッカーの技術も進歩するので
指紋認証のように顔認証も破られる可能性はあること、

また生体認証は、
1度その元情報が流出してしまっても情報を変えられない、
などの問題点を指摘しています。

(ちなみにAppleは、この新商品発表のプレゼンで顔認証に失敗、
代わりにパスコードによるロック解除をしたため、
faceIDの信頼性が危ぶまれて株価急落、
なんてニュースもありました…

https://www.businessinsider.jp/post-104731

によれば、スタッフのミスとか FaceIDのエラーではなく、
iPhone Xがリスタートしてしま い、
顔認証機能が動作する以前のパスコードの入力を求めただけだったみたいです。

なので、真に安全かどうかは今後の検証になるかなと思います。

うーん、でもAppleさん、イメージ的には手痛いミスかなぁと思うが…)

・最初の話は、時刻システムにちょっと手を入れるだけで大混乱、てのは怖いなと思いました。
デジタル技術というかテクノロジー全般そうなんだろうけど
便利になればなるほど、
壊滅させられたときのダメージは大きそうだ。
原始的な生活に戻れとは言わないが
突然不便な生活になってもやっていけるサバイバル能力も身に付けておくといいのかも。

・生体認証は1度流出すると防げないから怖いですね。
そう言えば最近見たテレビで振り込め詐欺の話を見ていたら
「些細なことで個人情報は流出しうる」
という話をしていました

例えば健康食品のモニター募集で住所を書くとか、
子供のSNSの投稿でペットの名前や家族構成がばれるとか…

なので、個人情報はすでに流出しているかもと思って行動した方がいい、
と専門家が言っていたのが印象的でした。

ですので生体認証ってのはあんまり頼らない方がいいかもと思います。

やはり、漏れてもいいように対策すること、
例えばパスワードは定期的に変えるとか
意味の分からん並びにするとか、
めんどくさいから嫌だなと思うことをするのが一番なのかなと思いました。

・最後の話では、
コンピューターが人間を取り込む世界を空想していましたが
個人的には、コンピューターと人間が協力しあえる世界が来てほしいなと思います。

コンピューターが学習機能を持ち、人間に近づいていくと
人間のよさ、特徴ってなんだろう?
という議論になってくるかもしれないけど、

相田みつをさんの
「みんな違ってみんないい」
の詩にあるように
鳥は空を飛ぶ、
鈴はきれいな音を出す、
人間は話をする、

みたいに、コンピューターにはできて人間にはできないこと、
逆に人間にできてコンピューターにできないこと、
もあるはずだと思う。

どちらかがどちらかを飲み込むのではなく
そこを補いあっていければいいのかなと思います。

色々勉強になりました。
というわけで今回はこの辺で。

2017年09月10日

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「影の宇宙は存在するのか?」

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「影の宇宙は存在するのか?」

今回はまだ発見されていないが宇宙の多くを占めるというダークマターについて、
どうやって見つけるか、という話。
素粒子の話が多いから、
かなりちんぷんかんぷんでした(笑)

○キセノン原子でダークマターを検出する
 最初に出てきたのはパデュー大学の実験物理学者。

 ダークマターは相互作用するものがないので、検出できないそうです。
 彼によれば、魚を素手で捕まえるようなもの、だそうです。

 そこで彼が考えたのがヒッグス粒子
 ヒッグス粒子は、質量のある物質と相互作用して宇宙を作っている
 我々の目に見える物質とも作用するが、
 ダークマターも質量があるので、ヒッグス粒子と作用するはず、と考えたそうです
 魚を捕まえる釣竿になる、とのこと

 しかしヒッグス粒子を扱えるか、が問題

 そこで、彼はイタリアにある、キセノン100という施設を使っているそうです
 この施設は不活性で純度の高いキセノン100㎏があり
 液体なのでキセノン原子がぎっしり詰まっていて、
 ダークマターと反応する確率が高くなるらしい

 ここにダークマターがぶつかれば、
 キセノンが光の軌跡を残して撥ね飛ばされる、とのこと

 2008年から観測しているが、未だ発見されていないそうです
 しかし最近はキセノン1トンという施設もあり
 こちらはもっと精度が高いので期待できる、と話していました

 (そもそもヒッグス粒子って何だ?
 と思ったので調べましたが

 http://gigazine.net/news/20131009-what-is-the-higgs/

 などでは、簡単に言えば、
 素粒子に質量(動きにくさ)を与える物質、
 という説明がされています。

 雪の中を歩くと歩きにくさを感じる、
 そのときの雪みたいなもの、
 粘り気のある液体の中を動くときの動きにくさみたいなもの、
 などと例えられていることが多いです。

 そもそもヒッグス粒子が考え出された歴史はなにか?

 宇宙の始まりでは、素粒子があちこち自由に飛び回っていたそうです。
 しかし、その素粒子たちが質量を持ち、
 集まって星や銀河を作るようになった。
 このからくりは何なのか?が謎だったのだそうです。

 これは素粒子の標準理論では説明できなかったらしい。
 そこで1964年、ヒッグス場というものを
 アングレール氏とヒッグス氏が考えたのだそうです。
 ヒッグス場というねばねばがあたおかげで、今の質量を持つ素粒子ができたのだ、と。
 これは謎をうまく説明したらしい。

 ヒッグス粒子は理論だけで存在は証明できていなかったが、
 2010年から2012年の間、
CERNのLHC(大型ハドロン衝突型加速器)で陽子どうしを高速で衝突させ、データを観測し、
 その分析の結果、
 「ヒッグス粒子は存在する」
 ことが証明されたということです。

 (アングレールさんとヒッグスさんは、これでノーベル賞を受賞しましたが、
 実はこのとき同様の論文は3チームでほぼ同時に出されていたそうです。
 一番がアングレールさんだったので受賞対象になり
 (ちなみに共同執筆者はその前に亡くなっているのでもらえず)
 ヒッグスさんは2番手だったらしい。
 しかし、アングレールさんはヒッグス場だけで、
 ヒッグス粒子の存在に最初に言及した
 (といっても彼は「いわゆる粒子みたいなもの」的な曖昧な言い方らしい)のがヒッグスさんの論文らしい。

 ちなみに、ヒッグスさんに粒子についての話を付け加えるようアドバイスしたのは南部陽一郎さんらしいです。へぇ。
 http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/179/179115/)


 要するにヒッグス粒子は質量を与える粒子(というか場)なんですね。
 ヒッグス粒子自体は不安定なので、できたり消滅したりを繰り返しているみたいで、
 粒子自体の物理的な性質はあんまり書かれてないですね…
 スピンがゼロとかいう話はあります。

 今回の話では、
 ヒッグス粒子の話がいつのまにか途中からキセノン原子の話になってるんですけど(笑)
 ヒッグス粒子自体は不安定で扱いにくいので、
 代わりにキセノン原子を使っている、ということかな?)

○ダークマターを加速器で作ろうとする研究者
 次に登場したのはCERNの実験物理学者。
 CERNの施設では、NHCという大型加速器で、2012年にヒッグス粒子を作り出し
 現在標準模型を構成するとされている全ての粒子についても、
 この加速器で作り出すことに成功しているそうです

 しかし、彼によれば、
 ダークマターは標準模型には当てはまらない可能性があるそうです

 ではダークマターを理解するにはどうすればいいか?
 鍵となるのは粒子の回転だそうです。

 回転するものは角運動量(回転半径×速さ)があり
 粒子の角運動量はスピンと呼ばれる

 世の中の粒子には
 物質粒子(形あるものを構成する粒子)
 力の粒子(エネルギーだけを構成する粒子)
 があり、

 物質粒子はスピンが1/2
 力の粒子はスピンが1
 なんだそうです

 粒子にはパートナーがいるみたいなんですが、
 彼はスピンの違うパートナー同士もあると考えているようです。

 そして、エネルギー粒子のスピンが1から1/2に変われば物質粒子になると考えており
 これがダークマターの正体ではないか、と考えている

 彼によれば、
 ビッグバンの直後にスピンの違うパートナーがたくさん作り出され、
 物質として残っているのがダークマターではないか、とのこと

 ならばCERNの大型加速器で粒子を衝突させ、小さなビッグバンを起こせば
 スピンの違うパートナーができる可能性があるが、
 未だに出来ていないそうです

 彼は「直接的な証拠が見つかっていない以上、可能性が減ったことは否定できない」
 と述べてはいます。

 (スピンとは何ぞや?とも思いましたが
 Wikiなどでは、素粒子に固有の角運動量、とあります。
 素粒子が自転している故に持つ性質みたいなもの、
らしいです。

 正確には素粒子は自転しているわけではなく
 (そうすると、その回転の速さが光より速くないといけないらしく
 相対性理論に反するのだそうだ)
 素粒子自体、存在が確率で表されるものですし、
 場が自転しているようなもので、その角運動量らしいです

 細かい計算はよくわからんので省きますが
 スピンn/2(nは整数)で表されるものはフェルミオンと呼び
 スピンが整数倍のものはボゾンというそうです。

 フェルミオンは質量を持ち、速度が光より遅い有限なもの、
 具体的には電子、陽子、中性子などがこれに含まれるそうです

 ボゾンは質量無しで光の速度を持つもの、
 具体的には光子などだそう

 番組ではスピン1/2のものを物質、
 スピン1のものをエネルギーと呼んでいましたが
 前者がフェルミオン、後者がボゾンに当たるのかなと思います。

 しかし、このスピンは素粒子に固有のものだから、
 変えるのは困難なのでは…
 と個人的には思います。

 今回登場している方がしようとしているのはつまり、
 光から物質を作ろうとする、
 錬金術みたいなものではないかと思われる。)

○ニュートリノのパートナーがダークマター?
 次に登場したのはノースウェスタン大学の物理学者。
 彼はブラジル出身だとかで、名前もそれっぽい雰囲気?

 彼はニュートリノについて研究していますが、
 ニュートリノは何でも通り抜ける幽霊のような粒子だそうです。

 彼によれば、
 ニュートリノは電気的な性質が全くないうえ、
 長い間、質量もないと思われてきたそうです

 というのは、ニュートリノは光とほぼ同じ速さで進む
 相対性理論によれば、光の速さで進むものは、
 その物体から見れば時間が止まるため、変化はないとされる
 変化もないので質量もないと考えられてきたそうです。

 しかし、ニュートリノはわずかに動くことがわかったらしい
 このごくわずかな動き、変化をフレーバーというそうです

 ここから、ニュートリノは光と全く同じ速度ではなく、
 質量も存在していると考えられたそうです。

 ではニュートリノがダークマターなのか?
 彼によると
 ニュートリノは物質と相互作用しない点ではダークマターと同じだが
 質量が小さすぎるので、ダークマターのすべてではないと考えているそうです

 というのは、ダークマター全部がどれくらい宇宙にあるかは計算で分かっていて
 ニュートリノの小さい質量ではそれに足りないそうです

 ただ、ニュートリノのパートナーがダークマターかもしれない、とのこと

 今我々のいる宇宙の粒子にはスピンがあり
 一部は右利き、
 他のほとんどは左利きなんだそうです

 多くの科学者は、
 ビッグバンの直後の宇宙では右利き、左利きの粒子は同じ同じ数だけあったが、
 ヒッグス粒子が右利きと左利きの粒子を引き合わせ、このペアに質量を与えた
 こうして、電子やクオークなど質量のある物質ができた、
 と考えているそうです

 しかし、ニュートリノは左利きしかないそうです。
 なのになぜ質量を持つのか?

 彼によれば、左利きのニュートリノは質量があるので
 右利きのパートナーがどこかにいるはず
 その右利きのパートナーがダークマターではないか、とのことです

 ニュートリノはほかの粒子とほとんど相互作用しないので見つけにくいが
 右利きの粒子は宇宙の初期に作られ
 あらゆるところに存在しているはず、とのこと

 しかし彼によれば
 右利きの粒子は完全に安定はしていないので
 時折崩壊し、エックス線を出すはずだ、とのこと
 見えなくても放出されるエックス線を観測すれば
 右利きの粒子の存在が証明できるかも、とのことです

 実際、遠い銀河ではエックス線の異変が見つかっていて
 影の宇宙の証拠という人もいるそうです

 (ニュートリノとは何ぞや?
とも思ったので調べましたが

 http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk/sk/neutrino.html
やWiki

 などによれば
 β崩壊の時に、崩壊後の質量などが
 観測される質量以上に減っていることから
 電気的に中性な幽霊粒子が飛び出しているのでは
 と考え出されたのが始まりだそうです。

 ニュートリノは電気的に中性なので電磁気力は働かず、
 強い力も働かない。
 弱い力、重力しか働かないが
 質量がごくわずかなので、働く重力も弱いそうです。

 今回の番組でも言われていたようにニュートリノは質量が観測されず、
 質量はないと思われていたようですが
 ニュートリノが光とは違い、わずかに振動する理論が提唱され
 1998年、スーパーカミオカンデにおいて、
 100%に近い確度でニュートリノ振動が確認された、
 つまり質量があることが分かったらしい。これがノーベル賞受賞になったのかな?

 また、ニュートリノが左利きしかない、
 というのは、ニュートリノに働くのが主に弱い力、
 というのが関係しているようです。

 自然界には電磁気力、重力、
強い力(原子間を結びつける力)、弱い力(放射線崩壊で働く力)
の4つがあるが、

 弱い力が唯一CP対称性が破れているそうです

 C対称性とは粒子と反粒子を入れかえてもOK、という対称性
 難しく言えば「ある系が、粒子と反粒子を入れ換えても同じ物理現象が同じ確率で起きること」らしい

 P対称性とは、鏡映しの系にしてもOK、という対称性で
 「鏡映しの系において、同じ現象が同じ確率で起きること」だそうです
 (http://www.hyper-k.org/physics/phys-cp.html)

 つまり右利き、左利きを交換してもいいということですね。

 このページによれば、
 われわれの宇宙で反物質がなく、物質しかないのは
 このPC対称性がニュートリノでは破れている(つまり左利きのやつしかいない)からではないか、
 とも言われているそうです

 てことは、この世界では   ニュートリノが左利きだからこそ物質世界が保たれているのかもしれない
 (対称性があると、反物質もあるとんでもない世界になる)
 とすればニュートリノのペアが見つかるかは分からないですね)

○ダークマターどうしは衝突する、と考える科学者
 ほとんどの科学者は、
 ダークマターどうしは近づいても何も起こらない、
 と考えるそうですが
 次に登場する科学者は一部は衝突するのでは、と考えているそうです
 そしてそれが宇宙を作るのに重要かもしれない、とのことでした

 この方は元々海洋構造物の研究者(建築関係?)だったが
 今はダークマターについて研究している宇宙物理学者だそうです。
 長髪で口の周りに髭を生やした方で、なんとなくアウトローな雰囲気でした(笑)
 彼はダークマターの証拠である、宇宙の重力レンズを観察したこともあるそうです

 彼は、自分の研究は見えないダークマターをどうやって観測するか、だが、
 ダークマターは見えないので頼りになるのは重力レンズ、
 と述べています

 重力レンズとは、重力で時空が歪められ、
 光もそれに沿って動くため曲がって見える現象

 ダークマターの重力レンズで、
 遠い銀河からの光がダークマターを回り込む「二重像」
 というのが見えるそうです

 彼はダークマターどうしの相互作用を見るため、
 弾丸銀河団、というのを観測したそうです。

 弾丸銀河団とは、2つの銀河がぶつかり合ったもの
 太陽系からは数十億光年の遥かに遠いところにあるそうです

 この銀河を観察すると
 銀河自体は距離がわりと離れていたので通り抜けたそうですが
 銀河を取り巻く水素やヘリウムなどのガスはぶつかり合い、激しく反応した
 小さい銀河が大きい銀河を通り抜けた形になったそうです。

 一方ダークマターは変化はなく、すり抜けた
 重力をごくわずかに感じただけだったそうです

 しかし彼は、ダークマターは宇宙の大部分を占めているのに、
 銀河の衝突で変化しないのはおかしい、これはなぜだと考えたようです

 そして、ダークマターは重力以外に変化を起こす可能性はないのか、
 話が単純化されすぎていないか、と考えたようです

 彼はそこで、別の銀河団の衝突についても調べた
 ダークマターの相互作用があるか、具体的には衝突でダークマターの動きにズレができるかを調べたそうです

 対象としたのはマスケットボール銀河団
 これは衝突から時間がたっている銀河だそうです
 (弾丸銀河団は衝突からそんなに時間がたっていないらしい)

 彼は銀河団の衝突をイタリア料理に例えていて
 トマトソースを銀河の中のガス、
 割りと大きいミートボールを銀河、
 少し小さいパスタをダークマター
 に見立てていました

 そして突然、それらを仲間の研究者たちとぶつけ合う
 ソースはどろどろに広がるので、投げ合うとぶつかり合って飛び散ってびちょびちょ、
 しかしミートボールは個数が少なく、お互い離れているからほとんどぶつからず
 パスタは小さいのがたくさんあるから一部はぶつかる
 (この様子けっこー激しくて、食べ物もったいない…と思ったの私だけ?(笑))

 これを銀河の衝突で考えると
 ガスはモヤっとたくさんあるからぶつかり
 銀河は間がスカスカなのでぶつからない
 ダークマターはそこそこ多いし小さくて広がってるから、
 ほとんどはすり抜けるが一部はぶつかる、
 と考えられる

 そして、ぶつかった一部により
 速度の遅れがあると考えたそうです

 観測すると
 ダークマターが、通常の物質とは分離しているようにみえる現象が見られたそうです
 これは、ダークマターの一部がぶつかって遅くなったので、動きがずれたのではないか、とのこと

 彼は、他の銀河の衝突で同じような現象を見つければ、
 ダークマターどうしは相互作用するという証拠になる、と述べていました

 また、彼の共同研究者は、
 銀河団が衝突したとき、ダークマターの相互作用の度合いにより銀河団がどう変化するか、
 をシミュレーションしているそうです

 ダークマターが全く相互作用しない場合、
 強めに相互作用する場合、
 など色んな場合をシミュレーションした結果、

 やはりダークマターどうしは相互作用する、という結論だったらしい
 でないと今の宇宙の状況と矛盾するそうです

 ダークマターは物質とは作用しないと言われているが
 ダークマターどうしは作用する可能性があるようです。

○ダークマターは影の宇宙を作る?
 では、ダークマター同士が相互作用するなら固体になれるのか?
 そのようにしてできた物質が我々の地球と衝突したら?
 と考えた方がいるそうです

 次の方はメルボルン大学の理論素粒子物理学者

 彼はこのようなダークマターはすでに我々の宇宙に存在する、
 もしかして地球の内部に隠れているのかも、
 とすら考えているらしい

 その根拠として、
 彼は宇宙の物質すべては対称性を持つ、という考え方を持っているそうです
 
 ローンズボールという球技で説明すると
 どちらの手でボールを転がしても物理的には効果は同じ

 自然界でも、左利きの粒子と右利きの粒子が作用するときは同じだと考えられる
 実際、電磁気力や強い力(原子核を結びつける力)は
 右利き、左利きどちらの粒子からも同じ力が働くことが分かっているそうです

 しかし
 弱い力(放射線崩壊などを起こす)は例外で、
 左利きの力ならぶつかり、右利きの力ならすり抜けるそうです

 彼は、これがダークマターの謎を解き明かすヒントになる、としている

 それを説明するため、鏡の話をしています
 鏡に映る自分と本当の自分はほぼ対称に見える。
 しかし時計の位置がちがう
 自分は左手につけても、鏡の自分は右手につけている
 対称性が好きな彼はそれが気に入らないらしい
 そのために、もう一人の自分を作るそうです

 弱い力についても、
 弱い力の別バージョンがあるはず、と考えているそうです
 彼はそれをミラーマターと呼び、鏡の像のようにふるまうと考えているらしい
 通常の粒子が左利きなら、ミラーマターは右利きにふるまう
 これなら宇宙の対称性は崩れないらしい

 そして、このミラーマターがダークマターの正体と彼は考えているそうです

 彼はこのミラーマターが、
 我々の目に見えない領域に私たちの別バージョンや影の宇宙を作っているのかも、
 とも述べています

 このような「影の宇宙」の証拠はあるのか?
 彼は、鏡の世界と我々の世界がごくまれに接触する可能性もある、と考えているらしい

 ミラーマターは我々の物質を幽霊のようにすり抜けるはずだが、
 光子どうしがこすれあえば摩擦を起こして熱を起こすかも、とのこと

 そして、もしミラーマターが集まって小惑星を作るなら、
 それが地球内部に残っている可能性もある、とのこと
 その場合、クレーターは残らないが摩擦熱はあり、地面を溶かすかもしれないのだそうです。

 実際、1932年、リビアの砂漠で溶けたガラスが発見されて、
 炎に燃えた小惑星が衝突したものだろうと考えられたが、
 クレーターがないのが謎とされているそうです。

 彼はこれは、ミラーマターの残ったものという可能性もある、
 と述べています

 ミラーマターは奇妙な発想だが、
 彼にとっては、宇宙が非対称と認めるよりましなのだそうです

 (この話も、2つ前の方の話と同じく、
 弱い力にペアがないことが、
もしかして反物質がなく物質だらけの我々の世界を作っているもとになっているのかもしれないので
 この人は気に入らないかもしれないが
 少なくとも我々の生きている宇宙では、
 右利きのペアは見つからないかもしれないですね。

 しかし、なぜ我々の宇宙では対称性が破れているのか?
 ていう新たな謎が生まれます。
 もしかして、宇宙の対称性が本当にあるなら、
 反物質だらけ、右利きだらけの世界もあるのかもしれないですね)

○ダークマターの地図を作る
 次に出てきたのはミシガン大学の天体物理学者
 彼女はダークマターがやってきた道筋を地図にしようと思っているそうです

 彼女はピンホールカメラの中にいました
 このカメラでは、
 太陽からの光が木にあたり、
 小さな穴を通って木の像がスクリーンに投影される
 このカメラを使えば、
 光の来る方向を知ることができるのだそうです。

 彼女はこのカメラの光と同じく
 ダークマターのくる経路を描く地図を考えているそうです
 そのレンズの役割をするのはなんとDNA

 彼女の説明によれば
 DNAと金原子を利用する。
 生物学と物理学の融合だそうです。

 やり方としては金の薄い板にDNAを並べ、
 ダークマターを金の板に当てると、
 ダークマターで金原子が弾き飛ばされ、飛ばされた金原子がDNAを断ち切る

 断ち切ったDNAの切れ端を回収し
 それを分析することで金の粒子がどの角度から来たかわかり、
 ダークマターの飛んできた経路などが分かるそうです

 テープをDNA、弾丸を金の原子、
 弾を撃つ人をダークマターに例えていました

 彼女は
 「DNAはどんな素材よりも高い精度でダークマターを検出できる」
 と話していました

 (このやり方だと、正確には金原子の軌道が分かるだけなのでは、と思うのですが…
 同じ当たり方でもぶつかる粒子の性質によって、金原子の軌道は変わるでしょうし、
 その時の外的環境によっても金原子の軌道は変わる気がする)

○宇宙マイクロ波背景放射の偏り
 最後に出てきたのはミシガン大学の宇宙物理学者
 彼は宇宙マイクロ波背景放射に裂け目があることを発見したそうです

 宇宙マイクロ波背景放射とは、
 ビッグバンの時放出されたマイクロ波の分布を示したもの
 その分布を見ると、温度の低いところ、高いところがまだらに広がっている

 これは、ビッグバンの時圧縮されていた宇宙がそのあと急激に膨張し
 温度が急激に下がったためだそうです。

 この物理学者は、
 マイクロ波の温度分布はバスケットボールのシュート成功の統計学的な分析に例えられる、
 と話していました

 2人のプレーヤーで行う1対1のバスケットボールを頭上から観察し
 成功したシュートをした場所と失敗したシュートをした場所に、
 それぞれ赤と青の点を置いていく

 すると赤と青の点がコート上に左右対称に分布する

 宇宙マイクロ波背景放射の温度分布も、このように均一な散らばりになると予想されたそうです

 しかし実際は、温度分布には偏りが見られた
 それはまるで、コートの一部が傾いてシュートしにくくなっているようなものだそうです。

 分布が均一でないということはコートがおかしいと考えるのが妥当で、
 宇宙でも、何か特別なことが起きているのだろうとのこと

 宇宙マイクロ波背景放射の最も温度が高い所と低い所は、
 宇宙を横切る軸に沿って存在するそうで、

 彼はここになにかがあるのかも、と述べています
 もちろん単なる偶然かもしれないし
 あるいは宇宙が始まったときに何か特別なことが起きたのかもしれない、
 あるいは目に見えない特別な構造がここに存在しているのかもしれない、
 と話していました

 (http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/15/031000004/041600003/?ST=m_column

 http://kisotishiki-database.livedoor.biz/archives/17830926.html

 などによれば
宇宙マイクロ波背景放射は、マイクロ波領域(短い波長)で輝く電波で、
 放射温度はとても低い(絶対零度より2.73℃高いだけのマイナス270.4℃)のだそうです。

 このマイクロ波放射は、
 ビッグバンから40万年後の
宇宙の「晴れ上がり」の時に発せられた光だそうです。

 晴れ上がりとは、ビッグバン直後は荷電粒子が散らばって光を阻んでいたが、
 40万年もすると宇宙が低温になり、
 散らばってた荷電粒子同士が陽結合、原子ができたので光が「晴れ上がった」現象。
 それ以前の光は観測できないため、
 宇宙マイクロ波背景放射が宇宙最古の光と言われるらしい

 この宇宙マイクロ波背景放射が
 NASAがCOBE、WMAPなどで観測した結果では、
 放射は均一ではなく、ゆらぎ、異方性があったとのこと

 このゆらぎは、初期から存在するダークマターのためと考えられているようです
 ダークマターはその重力で色んな物質を引き寄せ
 星や銀河を作る核になったのでは、
 とのことです

 つまりマイクロ波背景放射の偏りはダークマターが原因かもしれない、ということらしい

 この放射の偏りのデータから
 宇宙の年齢、宇宙を構成する物質組成、ハッブル定数、宇宙定数などがわかるのだそうで

 そこから現在の宇宙は
 通常の物質が4.6%、
 ダークマターが22.8%、
 ダークエネルギーが72.6%

 宇宙マイクロ波背景放射が放射 された時代の宇宙では
 通常の物質が22%(ニュートリノ10%を含む)、
 電磁波15%、
 ダークマターが63%、
 ダークエネルギーはほとんどなかったんだそうです

 この変化が何を意味しているのか、
 ダークマターはそもそも存在するのか。

 他の科学者では、ダークマターは幻想だという方もいますし
 今後さらに研究が進んでいくのでしょうね)

モーガンさんは
我々は闇を全くの無と見ていたが、
実は未知の物質ダークマターに満ちている
ダークマターが存在すると言われる宇宙も
より大きな宇宙の一部の構造に過ぎないのかも、
という感じで締め括っていました

○感想など
 うーん、今回は理解だけでいっぱいいっぱいでした。

 ヒッグス粒子もニュートリノも、
 目には見えないし、
 できてもすぐ壊れてしまう、
 ほとんど妄想の世界かなぁと…。

 今回は、対称性の破れ
 (右利き、左利きのペアが均等でない)
 をダークマターの存在で説明しようとする考え方がいくつかありましたが、

 私はどちらかというとマルチバースの考え方を導入する方がいいかなと思いました。

 昔マルチバースの話をしていた番組
 (たしか「コズミックフロントネクスト」)
 では、アインシュタイン方程式の宇宙定数Λの矛盾をマルチバースで解決しようとしていました。

 ちょっと説明しますと、
 Λは、宇宙が膨脹することを示していて、
 その宇宙膨張の原因はダークエネルギーによるもの、とも考えられるが

 観測から得られるダークエネルギーの値を全て足してそれをΛにしてしまうと、
 値が大きすぎて、今の宇宙が膨脹しまくって無くなってしまうのだそうだ

 そこで、他にも宇宙があると考え、
 Λの大きい宇宙、小さい宇宙など色んな宇宙があると考えて
 その中でたまたま我々の宇宙のΛが小さいので
 今の銀河、星の構造を保っていられる、と。

 今回の対称性の破れも、
 色んな宇宙があると考え、
 左利きが多い我々の宇宙、
 右利きが多い反物質でできている宇宙、
 などと考えれば辻褄が合う気がする。

 宇宙全体としてはバランスが取れて対称性も保たれる、と思うのだが…。

 ダークエネルギー、ダークマターも
 色んな値を取る宇宙があって
 ダークマターが少ない宇宙とか
めちゃんこ多い宇宙などもあるのかも、と思います。
 (証明はできませんが)

 それにしても、理論物理は想像力(創造力?)のある方が多いですね…

 ヒッグス粒子とかニュートリノとか
 あんまりよくわかってないので勉強になりました。

 というわけで今回はこの辺で。