2017年07月04日

NHKスペシャル 「謎の“日本人テロリスト”を追え ~ダッカ・テロ事件から1年~」

NHKスペシャル 「謎の“日本人テロリスト”を追え ~ダッカ・テロ事件から1年~」

バングラデシュのダッカのテロ事件については
NHKさんはニュース、Nスペ、クロ現でも取り上げていました。
(と思ったら、クロ現はテニスの試合に差し代わっていた。
 クロ現見てから書こうかなと思っていたのに…)
なにかあるんかなと思って録画していたもの。

おそらく
・テロからちょうど1年(起きたのは2016年の7月1日)というのと、
・犯行グループのJMBのメンバーで、指名手配されている人の中に
日本と関わる人がいる(まだ逃亡中)
のが理由かなとと思われます

最初は暗い内容なので見るのやめようかなと思っていたけど、
見てみたら、問題は根深そうでした。

〇ダッカのテロの日本人犠牲者
 テロが起きたのは、高級レストランのホーリー・ベーカリー。
 当時食事をしていた日本人7人も犠牲になった。
 彼らは、みんな発展途上国の支援活動をしていた方たちだそうです

 犠牲者のうちの一人の岡崎さんという方のご両親は
 「息子がどんな最期だったのかを知りたい」と話していました
 彼は32歳と若い方で
 都市工学を学び、発展途上国の人のために働くことに生きがいを感じていたそうです
 「みんなに喜ばれるのがうれしいと話していた」

〇当日起きたこと
 スタッフは現地に飛び、当日そこにいた生存者を探し、話を聞いて回る
 テロリストからの報復を恐れて、口を閉ざす人が多かったが
 店の元従業員などが話をしてくれたそうです

 当時店を襲撃した実行犯は5人
 JMBという、ISのバングラデシュ支部を名乗るグループの犯行で 
 彼らは事件後に犯行声明を出したそうです

 ・一人の元従業員の証言
  「夜の8時半ごろ、店の厨房にいたら
   ホールから「アラーは偉大なり」という声が聞こえ、銃声が聞こえた」
  当時店にいたのは外国人
  (イタリア人、インド人、スリランカ人、日本人など)
  のほか、バングラデシュ人もいたそうです
 
  「みんな助けてくれと泣き叫んでいたが
   彼らはテーブルの下に隠れていた人にもみんな発砲した」
  バングラデシュ人だけは撃たず、外国人を狙い撃ちしていたとのこと
  「彼らはみな笑っていた」

  日本人もみな狙われたが、
  一人だけ外のピザ窯の裏に逃げ込み、助かったそうです

  20分近くしてから警察と治安部隊が到着したが
  警察官2人が負傷し、膠着状態になったそうです

 ・別の元従業員の証言
  しかし、本当はもう一人助かっていたはずの人がいたそうです
  この従業員は、日本人のテーブルの近くにある冷蔵室にいたが、
  日本人の一人が助けを求めてきた

  彼はその人の手を取り、冷蔵室に引き入れたそうです
  どの人だったか写真で確認すると、岡崎さんでした

  冷蔵室の中で、二人で息をひそめながら
  寒いのでスクワットしていたそうです
  「外に出たい」とも言っていたが
  「危ないから警察が来てから出よう」と話していたらしい

  しかし夜中の1時過ぎになり、
  冷蔵室の前に来たのは警察ではなく実行犯たち
  二人はドアを開けられないように押していたそうですが
  彼らはものすごい力でこじ開けたそうです

  そのあと二人は店内に引きずり出される
  店内には人質になっていたバングラデシュ人の家族
  (子供の誕生日パーティーで来ていたそうです)
  がいたので
  「子供がいるから人を殺さないでくれ」
  と頼んだそうなんですが

  実行犯はその従業員に前に出るようにいい、コーランの一節を唱えさせた
  「しかしそのあと、後ろで銃声が聞こえた
   日本人の彼が撃たれたとわかった」

  人質になっていた女性によれば
  「許してください、助けてくださいと言っていたのに、話す隙も与えなかった」
  
  朝7時40分になり、陸軍と特殊部隊が突入、犯人たちをすぐに射殺したそうです
  しかし外国人17人、バングラデシュ人を含めると22人が犠牲になったそうです

  岡崎さんと冷蔵室にいた従業員は、今でも自責の念に駆られるそうです
  「何とかして彼を救えたのではないか」
  その思いは耐え難い苦痛として心に残っているそうです

〇JMBについて
 JMBはなぜ外国人だけを狙うのか?
 スタッフは、JMBの元幹部に話を聞くことができたそうです
 この元幹部はダッカテロにはかかわっていない、とのことです

 「なぜ外国人を狙うのか」という質問に対し
 「外国人を狙えば、政府の立場が弱くなる
  外国からの圧力が強まり、発言力が弱くなる」
 「ターゲットは外国人、
  もしくは今の政府を支援する人々だ」

 つまり政府の弱体化を狙っている
 もともとバングラデシュは親日国ですが、日本人も例外ではないらしい
  
〇JMBの中の日本とつながりを持つ人物
 このJMBに属する人のうち
 10人が危険人物として指名手配されているそうです

 そのうち、首謀者とされる人はアジトにいるのを警察が見つけ射殺
 別の一人は潜伏先のシリアで殺害されたそうです
 
 しかし別の人たちは行方が分かっていない
 この逃亡中の人の中に、日本人名の人がいるそうです
 
 彼はサイフラ・オザキ(本名はサジット・デブナット)
 事件にかかわった証拠はないが
 SNSを通じ「募金」と称して日本国内のバングラデシュ人から資金を集め、
 過激派組織に資金援助をしたたしかな証拠はあるので、
 指名手配になっているとのこと

〇彼と日本とのつながり
 彼は2002年に学生として来日したそうです。
 母国の発展のために留学していた

 当時彼の指導教官だった立命館アジア太平洋大学の方によれば
 「優秀で、しっかり勉学にいそしんでいた」という印象だったそう
 「日本はフェアな社会だから好き、永住権も取りたいくらい」
 とも言っていたそうで、
 日本を第二の母国のように感じていたようです

 その後彼は立命館大学の准教授となり、学生を熱心に支援する
 私生活でも日本人の妻との間に4人の子供をもうけ、
 幸せに暮らしていたそうです。
 「子煩悩のお父さんで、仲の良い親子だった」

 しかし少なくとも、2014年頃からISのテロネットワークには関わっていたようです
 日本にいるバングラデシュ人の若者を過激思想に染め、
 シリアにあるISの拠点に送る活動をしていたようです

 彼に勧誘され、テロを起こした若者の一人の供述調書によると
 「私がオザキと知り合ったのはフェイスブックだった
  彼は日本在住で、シリアとパイプを持つというふれ込みだった
  当時私は人生で最もつらい時期で、
  彼は私にシリアの戦闘活動に加わるように、私の気持ちを煽り続けた」
 
 サイフラ・オザキはバングラデシュと日本を行き来していた
 バングラデシュのモスクに若者を集め
 日本では、彼らのシリア行きの算段を取る
 
 なぜ日本なのか?
 現在、シリアに行くには、トルコから国境を越えていかねばならないらしい
 しかし、トルコではテロ対策として、ビザを出す審査が厳しくなっている
 ところが日本のビザを持っていれば、信用が増し、
 トルコのビザも比較的簡単に取れるそうです

 テロを起こした若者も
 「オザキは、日本のビザがあれば、
  トルコのビザもオンラインで取得できると教えてくれた
  日本のビザは、オザキが身元引受人になってくれたので一週間で取得できた」
 と言っています

 また、バングラデシュ警察も
 「トルコに渡航する人は外国人戦闘員として入る人が多い」
 として、バングラデシュのトルコ大使館でビザを取る人には警戒を強めている
 実際、何人か逮捕したことがあるそうです
 「彼らは、バングラデシュの大使館でビザを取ると
  逮捕されたり計画が露呈する恐れがあると考えたのだろう」

 同志社大学にいた、オザキ氏とつながりのあるバングラデシュ出身の学生3人も
 現在行方不明になっているそうです
 彼らもシリア入りしたと思われています。

〇彼が心変わりしていった理由
 ではなぜ彼はISと接点を持つようになったのか?

 彼の生まれ故郷で両親に話を聞くと
 両親は
 「なぜ息子が容疑者になっているのか分からない」
 「連絡を取りたい」
 彼から電話も来ないそうです
 
 彼の家は、村では珍しいヒンズー教徒で、
 しかも下のカーストだったそうです

 彼はバングラデシュ唯一のエリート士官学校に進み
 家を出ると両親に断りもなく、イスラム教に改宗したのだそう
 当時を知る同級生は
 「彼はイスラム教はフェアだと言っていた、
  黒人も白人も関係ない、みんな平等なのはいいと言っていた」
 
 しかし世界では、ムスリムは厳しい立場に置かれていた
 彼を変えたのは、長期にわたるシリアの内戦だそうです
 「アサド政権と反政府勢力が対立していて、
  そこにロシアとアメリカが介入したため、
  戦闘は泥沼化し、多くの人たちが犠牲になり、避難している」
  
 「世界はアンフェアだ、
  イギリスやアメリカがイスラム教をこんな風にした」
 と言っていたそうです

 ISはその後国家樹立を一方的に宣言
 「ジハード」と称する戦闘を行っている

 彼は当時、ISのサイトを熱心に見ていたそうです
 ISは世界をフェアにする、
 イスラム教を広めないと、世界はフェアにならない
 と考えるようになったそうです。
 「ISは理想の国を作る」とも言っていたとか…

 日本に対する態度も変わっていったそうです

 安倍首相が2015年にISと戦うと宣言、
 2人の日本人がISの犠牲になった

 この時の日本の反応に、彼は失望していたそうです
 「日本は、ISが日本人2人を殺したら大騒ぎするのに
  イスラム教徒が何千人も殺されてもニュースにもならない、
  日本はアメリカの言うことをうのみにするだけで、
  ムスリムの厳しい現実を知らない」

 そして彼はダッカテロの半年前、姿を消したそうです
 ブルガリア経由でシリアに入ったのだろうと言われているそうです

〇ISに感化される若者たち
 ダッカテロの実行犯には、地方の貧困者もいれば、都市部のエリートもいる
 彼らはネットを通じてISに感化されたそうです

 元幹部によれば
 感化されやすい若者は使いやすい、のだそうです
 「若者は自分をテロリストと思っていないのだ。
  アラーに従ったジハードをしているんだ、と信じている。
  その背景には国家からの抑圧や、社会への不満がある
  こういう人たちがいる限り、テロはなくならないだろう」
 幹部を射殺したところで、
 これからもISは若者を感化し続けるだろう、とのこと

〇最後に…
 帰国後、スタッフは岡崎さんのご両親と再会したそうです
 さすがに事実を告げるのはためらっていたそうですが
 「どんな残酷な最期でも教えてほしい」
 と二人に言われ、彼と一緒にいた従業員の証言ビデオを見せていました

 二人とも最初は涙があふれ、言葉も出なかったのですが、
 父親は絞り出すような声で
 「最期即死だったなら…
  こんなこと、親が言いたくないことだけど
  苦しまなくて済んだ、それが本人にとっては良かったんじゃないかな」
 と自分に言い聞かせるように言っていました。

 岡崎さんの墓石には、「ダッカテロ人質事件」という文字と
 志半ばで逝った7人を象徴する星7つが刻まれているそうです
 「事件を風化させないでほしい」とご両親は話していました。

〇感想など
 最近のテロでは、生活が苦しい貧困層だけではなく
 比較的裕福なエリートも実行犯だったりする。
 それはなぜだろうと思っていたけど、
 理想の世界を作りたいという思いから来ているのだなと思いました。
 (並べていいのか分からんが、
  一時期のオウム真理教に走っていたエリートに通じるものがあると思う)

 特にオザキ氏の場合
 自分がカーストの低いところにいたから
 おそらくヒンズー教徒だったころはつらい体験をしていたのだろう。
 それを救ってくれたのがイスラム教だったのに、
 なんでみんなそれを否定するのか、という思いが強いのだろうと思う。

 こうしてみていると、
 お互いの誤解がどんどん広がってしまっているから難しい…

 本来はイスラム教は、彼が言うように平等で平和な宗教なんだけど、
 一部のテロリストのせいで
 欧米では「イスラム教」イコール「怖い人たち」というイメージができつつあるし、

 一方欧米はテロリストだけを攻撃しているつもりなんだけど、
 オザキ氏のような人たちは
 自分はテロリストではなく、純粋なムスリムだと思っているから
 「欧米の攻撃」イコール「イスラム教への迫害」と勘違いしている…

 どちらも「自分は正しい、正義を実行している」
 と思っているし
 どちらも部分的には正しいので、よけいややこしい。

 話し合うことができたら…と思うのですが
 ここまで来るとお互いの信頼感がゼロだろうから、
 余計難しい。

 というか、話し合いよりも戦争をやりたがっている人たちがいるようにも見える。

 アサド大統領の話も昔ドキュメンタリーで見たけど
 あの方はアメリカなどに降伏したら
 自国内での自分の立場がなくなる(悪ければ抹殺される)から、
 絶対に何があっても負けたとは言わない、ということは分かりました。
 (たぶん北朝鮮も同じ)

 なのでいくら他国が攻撃したところで
 いつまでたっても抵抗し続け、終わらないことは分かっているのに
 欧米はなんで戦争を続けるんだろう。

 たぶん武器を売りたい人とか
 この国は気に入らないから倒したいと思う人とか
 戦争をしたい人が世の中には少なくないのだろうと思う。

 そしてそういう戦争をしたい人たちが
 オザキ氏のような純粋な(間違った純粋さですが)若者たちを
 「感化」して「利用」しているのだろう。
 ここまでくると、どうにも手に負えないな~と思ってしまいます。。

 日本でできることはなんだろう、と思ったのですが
 偏見をなるべくなくすこと、異文化の人たちのことも理解しようとすること
 (特に若い世代の人たちは)
 なのかなと思います

 オザキ氏は日本での報道に憤っていたけど
 日本でもイスラム教についての正しい知識を
 もう少し広めた方がいいのかもしれない、と思う。
 草の根レベルで仲良くなれたら、
 誤解もすることはないかもしれない…
 
 ちなみに私も学生時代
 イラン人の留学生さんが同じ研究室にいて
 (といっても私は別の場所だったので、あんまり話す機会はなかったけど)
 「一日5回お祈りするための部屋はありませんか」
 とおっしゃっていたそうで、
 イスラム教って本当にお祈りするのか~、
 と思った記憶があります。
 彼のために飲み会ではお肉抜きのメニューを考えたり、という体験も新鮮で
 ご本人も穏やかで楽しい方でした。

 お互い、顔を突き合わせて
 同じ人間なんだ、と感じられたら憎しみあうこともないと思う。

 でも、オザキ氏も奥さんが日本人で
 彼が親切にしてもらった日本人も少なくなかっただろうに
 それでもISのネットの情報の方を信じてしまう
 というのはなんだかやるせないなと思います。
 やはり、幼いときからのカースト体験の方が強烈だったのだろうか。
 
 最近、ISの戦闘員が
 シリアだったかイラクだったかの子供を洗脳して
 攻撃的な人間にしてしまっている、
 という報道を目にしました。
 (その攻撃性は、後々残ってしまうそうです)

 こういうのを目にしても
 子供のころこそ、異文化の人たちと仲良くする
 みんなに親切にされる
 という経験は必要なのかなと思います。
 親として、そこは心にとめておきたい。

 それにしても、オザキ氏の奥さんや子供たちはどうしているのだろう。
 なんでこうなってしまったのか、
 なんで彼を止められなかったのか、
 と思っているのかもしれないし
 あるいは諦めているのかもしれない。
 彼にも、奥さんや子供たちへの思いが少しでも残っていれば…と思います。

 そして、
 発展途上国の人たちを救いたい
 と純粋に願っていた7人の人たちの思いも
 無駄にならない世の中が来てほしいと思います。

いろいろ考えさせられました。
というわけで、だらだら書いてしまいましたが、今回はこの辺で。
 
 
posted by Amago at 12:04| Comment(0) | テレビ(政治) | 更新情報をチェックする

2017年06月25日

NHKBS1「”黒幕“バノンの戦い~トランプ政権の舞台裏~」

NHKBS1「”黒幕“バノンの戦い~トランプ政権の舞台裏~」
2017年のアメリカ製作のドキュメンタリー。
5月にアメリカで放送されて話題になったそうです。

内容としては、トランプ政権の過激な差別思想発言は、
バノン氏が脚本を書いていた…
というような内容です。

バノン氏はハリウッドやゴールドマン・サックスでの勤務経験があるだけで、
外交や政治は専門外らしいんですが
そんな人間がアメリカ世論を操作している、
てのは怖い話だなぁと思いました。

ただ、バノン氏がなんでそんな過激思想に傾いていったのか、
という部分は曖昧だったかなぁと思います。

○バノン氏の影響力
 最初はバノン氏の現政権への影響力について。
 トランプ氏が就任後、
 イスラム教国民の入国禁止令、オバマケア廃止など
 数々の大統領令を出し、アメリカ国内は混乱していましたが
 これはバノン氏の狙い通りだった、という話。

 また、彼は
 「911以降、アメリカでは
  イスラム教徒の危険思想による脅威が増している」
 と発言しており、

 ジャーナリストなどからは、
 彼は今の世界を
 「アメリカの民主主義」対「イスラムのテロ」の戦争
 という単純な構図に置き換えている、
 と指摘されていました

○バノン氏の生い立ち
 彼はバージニア州リッチモンドの労働者階級の生まれ、
 親は熱心なアイルランド系のカトリックで
 勤勉の大切さを説き、
 政治的にはケネディ氏の民主党を熱烈に支持していたそうです

 彼はカトリック系の男子校に入り、スポーツに打ち込む
 バージニア工科大に入り、配電工のアルバイトをする

 彼みたいな家庭の元に生まれた子供はケネディみたいになりたい、
 と思うそうですが、

 しかし大学のとき
 彼は学生の自治体の会長に立候補
 このときに
 ワシントンの官僚を
 「我々の人間らしいライフスタイルを奪っている」と批判、
 対立候補を支配者階級の代表として攻撃し、当選したそうです

 エスタブリッシュメントを攻撃して自分への支持を伸ばす
 というやり方はこの頃から始まっているらしいが
 なんでそうなってしまったかは触れられていませんでした

○海軍、ゴールドマン・サックス、ハリウッドなど多彩な経歴
 さて彼はそのあと、政治への関心が高まったのか
 足掛かりとして海軍に入る

 そしてオマーンに配属されたとき
 イランでアメリカ大使館人質事件が起きたそうです

 このときのカーター政権は人質救出に失敗
 彼は
 「アメリカの威信を傷つけた」
 と強く批判したそうです

 そのあと、ゴールドマン・サックスで働く
 (なぜゴールドマン・サックスに入ったのかは触れてなかったので調べましたが

http://toyokeizai.net/articles/-/146406?display=b

 によると、当時は1980年代で、金融業が華の職業
 (日本のバブル時代と同じですね)
 彼はそれに憧れており
知り合いに
 「ウォールストリートで働きたいならハーバード大学     でMBAを取ればいい」
 とアドバイスされ、
 ハーバードに行き、ゴールドマン・サックスに入ったらしい)

 このとき名門校出身者が優遇されている現状に怒りを感じたそうで、
 退職してハリウッドに進出、映画やテレビに出資する会社を設立したそうです

○煽動的なドキュメンタリーの製作
 そのあと、2001年の911テロが起きる
 それは彼にとって、
 かつてのイランでのアメリカ大使館人質事件を思い起こさせたようで
 「イスラム教徒はアメリカに来てアメリカ人を殺そうとしている」
 と考えるようになったらしい

 そのあと彼はドキュメンタリー映画を撮影している

 これは、レーガン大統領が
 「ビースト」という邪悪な脅威と戦う、という話で
 共同脚本家によれば
 「終末論的、煽動的、
  熱い語り口を使い、身の毛もよだつ映像を使っている」
 つまり恐怖を煽り、それに向かって戦うのだと強く呼び掛けている

 さらにこの脚本家によれば
 「彼は編集室で、この物語の結末を「ビーストはまだ生きている」という筋書きに変えた」

 「ビーストはまだ生きている」
 というナレーションのあと
 911で飛行機が突っ込む映像、
 イスラム教徒の映像と「彼らは改宗を働きかけ、破壊する」というナレーション、
 最後にはワールドトレードセンターから飛び降りて自殺する人たちの映像を流し
 「ビーストはイスラム教徒」
 と意図的に思わせる編集だった

 バノン氏は本をよく読み、哲学的な話をするそうですが
 そのあと
 「フォースターニング」
 という本を読んで強く感銘を受けたそうです
 これは歴史はサイクルしているという前提のもと、未来を予測する本で、
 これからは冬の時代、民衆の反乱が起きたのち独裁支配に屈する、と書いていたそうです

 彼はこの本を元に
 「ジェネレーション・ゼロ」
 という映画を製作
 これは大規模な戦争を予言するような映画だそうで
 内容としては過激らしい

 しかしこの内容は過激すぎたのか
 彼が思うほど世間にインパクトを与えなかった

 そこで彼は現実の政治に働きかける道を選んだ

 最初に目をつけたのはアラスカ知事のサラ・ペイリン氏
 彼は反体制派のペイリンさんを大統領候補にしようと
 ドキュメンタリーも作成したそうなんですが、頓挫
 それでも彼は、世間にポピュリズムの風が吹いていることを感じた

○ニュースサイト「ブライトバート」との出会い
 そのとき出会ったのがアンドリュー・ブライトバート氏
 ブライトバート氏は、保守系のニュース・ポストの記者だったそうですが
 やがて独自のニュースサイト「ブライトバート」を立ち上げる
 古いやり方を壊す手法を取り、物議を醸し出していた人物のようです

 バノン氏はブライトバート氏と意気投合
 当時を知る人は
 「まるで化学反応を起こしているよう、
  お互いを別の次元に引き上げてくれる人物だと思っていたようだ」

 ブライトバート氏は、バノン氏と組むことで
 リベラルやエスタブリッシュメントと戦えると考えていたようです

 そのあとバノン氏は資金集めのため、
 投資家のマーサー一族に近づく
 マーサー氏はコンピューター科学の専門家で
 その知識を株投資に生かし、一財産を築き上げていたらしい

 バノン氏は政治に関心のあったマーサーの娘に近づき
 彼女の政治顧問になったそうです
 マーサー一族の中には、彼が一族を牛耳るんじゃないかと危惧する人もいたとか

 バノン氏はマーサー一族にブライトバートへの資金援助を要請、
 結果的にブライトバートは一大勢力となったそうです
 バノン氏はブライトバートの取締役会にも名を連ねる

○「ブライトバート」を引き継き、政治への影響力を持つ
 しかしそのあと思いがけないことが起きる
 ブライトバート氏が急死
 (心臓発作らしいです。
 あまりに突然の死だなぁと思いちょっと調べたのですが
 ネットでは暗殺説もあるとのことです。

 彼の検視をした方も不審死を遂げていること、
 オバマ氏を挑発する発言(彼が差別主義者である証拠を握っているとかなんとか)をした後の死であったことから
 オバマ氏がCIAに命じて暗殺させたとする人もいます
 ただこれは共和党議員によるガセネタだという人もいて、真相は不明)
 
 そのあと「ブライトバート」はバノン氏が引き継いだそうです

 バノン氏の代になると
 「ブライトバート」はハリウッドよりもワシントンの政治の話が増える
 ワシントンにも事務所を構え、共和党系の影響力あるメディアになったらしい

 当時を知る人は
 「バノン氏は30代の若い記者ともよく話し、
  記者たちは自分がアウトサイダーだという自負を持っていた」

 「ブライトバート」は、
 「ポピュリスト・ナショナリズム」と呼ばれる立ち位置を確立、
 「アメリカ・ファースト」という言葉も産み出した

 そして、
 黒人や移民などのマイノリティによる犯罪を糾弾したり
 エリート批判する記事をインターネットで拡散させた

 「ターバンを巻いた人が世界を支配する」
 「女は頭が悪い」
 など、差別的で刺激的な言葉を使い、
 そういう思想の人たちを正当化し、発言の機会を与えてしまったそうです

○政治にも影響力をもたらす
 そのあとバノン氏はワシントンにも働きかける
 2013年、移民制度を改革する法案が
 共和党、民主党の共同で審議されていた
 バノン氏はこれを阻止することを画策

 このときバノン氏が目をつけたのは共和党のスティーブン・ミラー
 彼は保守系の理論派で、記者たちにプレスリリースを送り付けていたそうです(迷惑メールとして扱われていたそうですが)

 彼は移民制度改革反対派のセッションズ氏の側近で
 バノン氏とセッションズ氏を引き合わせたそうです

 バノン氏の助言により
 「この法案は有権者を軽視している」
 という共和党のポピュリストたちの抗議が起き、
 改革は頓挫した
 ブライトバートの元記者は
 「あの法案は、ワシントンの既存階級の利益を優先したもの、葬られるべきだった、
  我々の勝利だった」

○トランプ氏との出会い
 そのあと、2004年頃トランプ氏に出会ったようです
 トランプ氏は「ブライトバート」を以前から熱心に読んでいたそうです

 仲介役?となったのはボジー氏という保守派団体の方で
 この3人が一同に会したらしい
 ボジー氏はバノン氏を戦略家と呼び、
 トランプ氏は大統領選立候補を考えている、とバノン氏に伝えたそうです

 バノン氏とトランプ氏は意気投合
 どちらも敵を叩くことにのめり込むことにのめり込むタイプなんだそうです

○トランプ氏の大統領選挙
 共和党での候補者争いのときには
 バノン氏は正式にトランプチームには入っていなかったそうですが
 トランプ氏はバノン氏にひそかに助言を求めていたらしい
 その助言のもと、トランプ氏は対立候補を次々と攻撃

 そのころ、
 「ブライトバート」はトランプ氏の宣伝機関誌に成り代わってしまったそうで
 それに嫌気をさした記者たちは辞めていったそうです
 辞めた人は
 「メディアは政治とは距離を置かねばならない
  政治に影響を与えたければ、自分がその陣営に加わればいい」
 と話していました

 トランプ氏が共和党代表に選ばれると
 バノン氏は正式にチームに加わる
 便りになる指南役として扱われたそうです
 トランプチームに入ったボジー、セッションズ、ミラーなどはみんなバノン氏がらみ

 しかし民主党の大統領候補のヒラリー氏と争っている間
 トランプ氏の女性蔑視発言が問題視される
 共和党の中央からもトランプ氏は非難され
 トランプ陣営から撤退の声も出た

 しかしバノン氏は逆に反撃を提案
 クリントン氏の夫、ビル・クリントン氏が大統領時代に行ったセクハラ疑惑を持ち出し
 話をすり替える戦略をとる

 「メディアが同じ方向を向いているとき
  予測不能のやり方を持ち出す」
 という戦略なのだそうだ

 トランプ氏は本能や直感で動き、
 政策研究はあんまりしないタイプで
 そこのバックボーンとなったのがバノン氏なんだそう
 「トランプ氏の公約に政策的な話が加わったのはバノン氏がチームに入ってから」だそう

○トランプ陣営
 やがてトランプ氏は大統領選挙に勝利
 就任演説が行われる

 トランプ氏のスピーチに使われているのはバノン氏の言葉なんだそう
 かつてのドキュメンタリー共同脚本家によれば
 「アメリカの犠牲の時代は終わった」
 「アメリカファースト」
 という言葉はバノン氏らしい言い回しなのだとか
 (ウィキによれば、理論派のミラー氏もトランプ氏の演説に力を与えているそうで、
「忘れられた人たち」(没落した白人労働者階級)に対する「あなたたちを忘れない」という呼び掛けはミラー氏の起草によるものだとか)

 そのあと決定した閣僚はバノン氏がらみの人たち
 セッションズ氏は司法長官、
ミラーは上級顧問、
 他ブライトバートからも二人が政界入りしているらしい
 バノン氏自身は大統領首席戦略官、大統領顧問となる

 バノン氏は大統領権限を使い、
 迅速に動くことを望んだそうです
 オバマケア、環境問題、移民入国禁止令、国境への壁など
 物議を醸し出すような大統領令を出す

 これは混乱を起こすのが目的で
 だからこそ200もの大統領令を次々と出したのだそう
 「自分のようなやり方では、
  ワシントンでは長く持たないと思っているのかもしれない」

 中でも優先したのは過激思想やテロへの対策
 バノン氏のそれまでの考え方を実行する絶好の機会で
 常に大統領に寄り添い、影響力を与えていたそうです

 バノン氏はNSC、国家戦略会議にも入る
 「外交や安保政策の専門家でもない彼がここに入ったのは
  自分が影響力を持つと示したい気持ちの現れだ」

 彼は絶頂期を迎えた、とも言えた

 そのあとバノン氏はシーパック(CPAC、全米の保守主義の活動家や政治家による、年一回の度のスピーチ討論会)の会議に招かれ
 エスタブリッシュメント批判をしたそうです
 
 しかし、バノン氏は表に出たことで攻撃されやすくなった

 マスコミはバノンをトランプを影で操る人物、とし
 「偉大なる操縦者」
 「バノン大統領」
 と皮肉ったそうです

 風刺番組でも
 トランプ氏のものまねコメディアンが
 「バノンがいないと始まらない、
  バノンはどこ?」
 そしてドクロの衣装をつけたバノン氏が登場すると
 「君はちょっとどいてくれないか」
 とトランプ氏をどかし、
大統領の席に座る(笑)

 そのあと、次々と打ち出した大統領令は裁判所から差し止め命令が出されアメリカ中は大混乱、
 トランプ氏の支持率も急落

 「バノンはハリウッドやゴールドマン・サックスの経験から
  人々を動かす術を知っていると思っていたかもしれないが
  立法プロセス、政治的な取引はそれとは別物」
 と話す人もいました

 また、トランプ氏の娘婿のクシュナー氏はバノンを公然と批判、対立している
 クシュナー氏はグローバリストや共和党の中央部と結び付きがあり
 バノン氏の思想とは相容れない
 かつてのバノン氏の盟友ミラー氏は、
 イバンカ、クシュナー氏の側についてしまったそうです

 この対立ではトランプ氏は身内側につき、
 「バノン氏は私の部下」と発言
 バノンはNSCを外される

○それでも影響力を持つバノン氏
 これでバノン氏は干されるのか?と思いきや、
 就任後100日目の集会ではトランプ氏はバノンを連れていったそうです
 バノン氏ほど戦略を持ち、民衆に訴えかける演説を考えられる人は
 政権の中には他にいないそうです

 バノン氏はトランプ氏に
 エスタブリッシュメントに振り回されず、ぶれないようにと訴えているそうです
 ロシアゲート疑惑、FBIへの介入疑惑など
 トランプ氏が数々の批判にさらされているにも関わらず
 批判勢力と戦う戦略を取り続けるのは
 バノン氏の助言あってのことだ、とのことでした。


感想など
 バノン氏については別の分析をしている記事もあって

http://toyokeizai.net/articles/-/160361

 の分析では、
 トランプ氏は別に彼に操られているわけではなく、
 自分の大統領になりたいという野望に彼の思想を利用しただけ、
 とのことです

 バノン氏は
 今回の話でもあったように、
 元々、女性、移民、黒人などのマイノリティに差別的な考えがあり、
 (ゴールドマン・サックス時代にすでにそうだったが、
 ハリウッドでより強化されたのだとか…)
 それを隠さず話す人間、
 エスタブリッシュメントにも批判的な思想の持ち主

 トランプ氏は、
 そんな彼の思想と同調する人間は世の中には意外と多い、
 彼の過激な言葉は支持者を増やすのに有利なんだ
 とバノン氏に説得され、
 それに乗ってみようと判断し、戦略として利用しただけだ、とのこと。

 トランプ氏が一番信頼しているのは自分と自分の家族だけ、
 実質ナンバー2は娘のイヴァンカさんなんだそうです
 バノン氏もそれは承知で、
イヴァンカさんの前では女性差別的なことは絶対言わないらしい。
 そういう意味では、早い目にイヴァンカさんに気に入られた安部首相は賢いみたいです

 ちなみにバノン氏は政治的経験はないのに、なんでそこまで重用されているかというと
 「人たらし」の才能があるんだそうです。
 つまり権力者に気に入られるのがうまいらしい

 ゴールドマン・サックスでも、
 海軍に7年いて、
 そのあとハーバードに行ってますから
 ビジネスマンとしてはかなり遅いデビュー。
 それでもゴールドマン・サックスに就職できたのは
 当時のCEOの息子と親しくなり、そこから取り入ったからだそう。
 さらにM&A部門に配属されたあとも人たらし能力をフルに使って成功したそうです
 (資本家に近づいたときも、娘に先に取り入ってましたね…)

 バノン氏は人たらし能力はあるが
 取り入った人物が落ちぶれたら平気で切るそうで
 (辞任に追い込まれたフリン氏にもそうだったらしい)
 トランプ氏もたぶん同じタイプ。
 お互いに利用しあっている、ということなんですかね…

 こういう分析が本当であれば
 トランプ氏がしっかりしていれば政権自体が危険思想に染まることはなさそうですが、

 それにしてもトランプ、バノン両氏のとるやり方は劇薬というか、
 差別的な考え方を国民の心から引きずり出してしまうのがこわい。

 スピ系の見方では
 トランプさんはわざと我々の心の闇を表に出しているんだ
 (浄化のためなんだそうだ)
 という意見もあるが
 それもあながち間違ってないかもなどと思ってしまう。

 まぁいずれにせよ
 バノン氏の終末思想に惑わされず
 ハッピーな未来を思い描いて実現していきたいものです。

なかなか勉強になりました。
今後どうなることやらですが
今回はこの辺で。

posted by Amago at 20:52| Comment(0) | テレビ(政治) | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

未来世紀ジパング「池上彰の世界激変!"北朝鮮の盟友"イランは悪なのか?」NHKBS1スペシャル「トランプ時代の中東」

未来世紀ジパング「池上彰の世界激変!"北朝鮮の盟友"イランは悪なのか?」NHKBS1スペシャル「トランプ時代の中東」

中東関係の番組を録画していたので、遅ればせながら見ました。
しかし見れば見るほど
中東って複雑な世界だなぁと思いますね…

未来世紀ジパング「池上彰の世界激変!"北朝鮮の盟友"イランは悪なのか?
未来世紀ジパングはほとんど見たことないのですが
池上彰さんが解説するシリーズがあるらしい。
この回は、イランについての話でした。

〇イランの宗教
 首都のテヘランは人口8000万人、
 イスラム教信者が多く、うち85%がスンニ派、15%がシーア派だが、
 政権はシーア派という構成

 2002年ブッシュ大統領が
 イラク、北朝鮮とともに悪の枢軸国と名指ししたそうです

○イランは反米だけど国民はアメリカ大好き
 2013年に池上さんが取材していたそうですが
 このときは経済制裁の最中だったせいか
 反米のポスターなどがあったそうです

 しかし今回スタッフが取材したところ
 国民はアメリカ大好きだったらしい

 例えば
 ・Tシャツにアメリカ国旗のポイントを入れると飛ぶように売れる
 ・appleストアのバッタもんもある
  (売ってるiPhoneは本物、他の国から輸入したらしい)
 ・マクドナルドのパクリみたいなMash Donald'sがある
  キャラクターも一応ロゴを消しつつ使われていました(笑)
  しかしメニューはオリジナルだそうで、
  羊肉のバーガーがめっちゃおいしそうでした
 ・ヴィトン、グッチ、コーチなどの偽ブランド物も売っている
  ちなみにこれらは中国製
  中国は経済制裁中に地下鉄もちゃっかり建設し、儲けているらしい
  (イスラム教なので、男女別の車両になっている)

  つまり「政府は反米だがアメリカ好き」なんだそう
  スタジオで出演していたパックンによると
  アメリカには100万人のイラン人がいて、
  イランに住んでいるイラン人の次に多いんだそうです

  「じゃあ仲良くすればいいのに」
  しかしアメリカはイランを受け入れられないらしい

○アメリカ政府がイランを嫌う理由
 池上さんの解説によれば、アメリカがイランを嫌う理由はいくつかあるそうです
 ・北朝鮮と軍事的な協力関係だから
  例えばイランのシャハブというミサイルは
  北朝鮮のノドンから技術供与を受けてできたといわれる
  北朝鮮はこれで外貨を稼ぎ、経済制裁を骨抜きにしてしまっている

  また、
  北朝鮮はミサイルを小型化したり
  中距離ミサイルを開発したりして
  アメリカ本土を攻撃する可能性が出てきたのでアメリカは警戒している

 ・イランはイスラエルと敵対関係
  元々、イスラエル(ユダヤ人)はアメリカ社会に影響力を持っている
  なのでアメリカはイスラエル寄り

  このイスラエルにとってイランは敵
  (北朝鮮から日本は1250キロ
   イランからエルサレムは1000キロ
   いずれもミサイルが発射されたら10分以内にはつくらしい)

  イスラエルはイランを国家として認めていない
  前のアフマディネジャドのときは
  「地図から消せ」みたいなことを言っていたらしい

○イランの大統領選
 イランの大統領選の取材に行ったそうですが、
 当局に通訳同行を義務付けられたそうです
 内容が当局に行くようになっていて、
 通訳によれば
 「何かあった時レポートを提出させられるんです。
  何を報告するかはこれ以上言えない」とのこと。監視体制みたいです

 立候補者はロウハニ氏とライシ氏
 ロウハニ氏は現職で穏健親米、
 ライシ氏は強硬反米だそうです

 ・ロウハニ氏の選挙運動
  支持者は若者、女性が多く、爽やかな雰囲気
  しかし選挙運動を取材していると、警察が突然介入、撮影も禁止

 ・ライシ氏
  支持者は男性が多く、男くさーくムンムンしていました
  (もちろん女性もいましたが)
  「アメリカに死を」という過激なスローガン
  こちらの運動は警察は黙認していました

 ・投票日
  投票はモスクで行われるそうです
  投票の取材をしていると、
  スーツ姿の男たちがわらわら現れ、
  契約していた通訳を追い出して取材に張り付く
  スーツ男は
  「終わりましたか?」など早く外に出てほしそうでした

  ほかの国のジャーナリストも自由に動きたい、と言っていました

○暗躍する革命防衛団
 さて、選挙の時監視していたスーツ軍団は一体何か?

 池上さんによれば「あれはね、「革命防衛隊」」
 国の軍とは別の軍隊なんだそうです。
 ややこしいのですが
 イランは大統領の上に宗教の権威者(今はハメネイ師)がいて、
 その軍隊が革命防衛隊、
 他にも民兵「バシジ」を所有しているらしい

 彼らは、軍によるクーデターが起きないように監視しているのだそうだ
 国の軍が信用できない、というのはよくわからん世界だ。

 革命防衛団になる人たちは、
 イスラムのためなら命を投げ出しても構わない、
 と考えているほど献身的なんだそう

 しかし国民には嫌われないようにしているらしい
 ディレクターのY氏は取材時財布を盗られたが、
 彼らが悪漢を取り押さえ、助けてもらったことがあり
 そこで彼らは「われら革命防衛隊!」とアピールしていたそうだ(笑)

 イランの影の権力者ハメネイ師は反米強硬思想を広めようとしているが
 選挙結果はロウハニ57%、ライシ38%
 現職が再選された
 国民は親米政権に期待している、とのことです

○中東でのイランの立ち位置
 イランは、
 中東の中では同じシーア派のシリア、アサド政権を支援していて
 アサドはISと対立している
 先ほどの革命防衛隊もアサド政権とともにISと戦っている、とのこと

 一方でアサドは、
 アメリカが支援するシリアの反政府勢力とも対立している

 つまりアサドのシリアとイランはISとも、アメリカシリア反政府勢力とも敵対
 ISは誰とも仲良くせず、敵対しているそうです

○イランとビジネス
 次はビジネスの話。
 イランはビジネス先としては伸び盛りで潜在力があり、
 そのイランは日本にラブコールを送っている、という話です

 ・伸び盛りのイラン
  イランは今はビジネスチャンスなのだそう
  見本市が開かれ
  外国ビジネスマンにとっても
  「イランの企業はのび盛り」
  「資源が豊富なので今後が期待できる」
  原油の埋蔵量4位、天然ガス埋蔵量1位で、潜在力はあるらしい

 ・引く手あまたの日本企業
  そのなかに日本のリバテープ製薬(熊本)
  という製薬会社も参加していました

  薄いばんそうこうが売りで、
  イランにはばんそうこうがなく、需要が見込める
  彼らの商品はつけ心地が良く、
  いろんなイランの商社が取引したがっているそうです

  また、イランには親日の人が多いそうで
  女子高生も日本人を見てキャーキャー言ってました

 ・テヘランにスーパー銭湯を作った親日家
  彼は7年日本に滞在、温泉が好きすぎて作ってしまったらしい
  入浴料5000円と高いが利用は見込めるとのこと

  彼は14社の商社(貿易、車の部品など)を経営する凄腕の実業家でもある
  「イラン人は韓国製、中国製より日本製が好き
   日本はイランとのビジネスをもっと増やしてほしい」
  とのことでした

○日本とイランの歴史
 ・日本でかせいだイラン人
  池上さんによれば、昔はイラン人は観光ビザで日本に来れたそうです。
  イランイラク戦争のあと、
  仕事が無いので観光です、とたくさん来て、
  そのあと不法滞在して
  ちゃっかりバブル期に稼いで帰り、
  その資金でイランでビジネスを始め、成功した人も多いそう

 ・日本はイランの恩人
  日本は、イラン産の石油を初めて輸入した国でもあるそうです
  アメリカの国交断絶の最中でも出光がひそかに輸入、
  イランが困っていた時に日本が助けたため、
  日本には恩義があるそうです。親日家が多いのもそのせいらしい

○これからの日本の立ち位置
 ならば日本はイランと仲良くすればいいが、
 アメリカ、サウジアラビアが嫌っている

 アメリカのトランプ氏は
 最初にイスラエル、中東を訪問
 彼はサウジ、イスラエルなどスンニ派を巻き込んで中東版NATOを作り、
 シーア派のシリアやイランと敵対しようとしている

 また、サウジの経済界は3月来日し、
 サウジへの投資を増やしてね、という動きになっているそうです

 ではこれから日本はどうすべきか?
 池上さんの提言では
 日本が主体的にもっとイランと仲良くなり
 アメリカのイランへの警戒を和らげていけば
 イランが北朝鮮と接近することも避けられる、
 とのこと

 今はイランは孤立しているので北朝鮮に近づいている
 イランの孤立をなくせば、北朝鮮に近寄ることもなくなり
 それが日本の安全保障にもつながる、と話していました

イランって割と親日だったんですね~
アメリカや日本に好意を持ってくれているようで、
もっと草の根レベルで仲良くできたらいいのに、と思いました。

BS1スペシャル「トランプ時代の中東」
こちらは、もう少しお堅い番組でした。
トランプ氏就任が中東にどんな影響をもたらすか?の話。
河野キャスターが、5月にエルサレム、イラン、イラクを取材しています。
全体的に、トランプ氏批判の感じかなと思いました。

○イスラエル
 トランプ氏就任で、パレスチナとイスラエルの対立が激化しているそうです
 ・パレスチナ人少女の銃殺
  取材を始めた頃、
  パレスチナ少女が、市民の前でイスラエル治安部隊に銃殺される事件が起きた

  治安部隊によれば、彼女は治安部隊をナイフで襲おうとした、とのこと
  しかし目撃者によれば
  「少女は何もしていない」

 ・イスラエルの入植の増加
  1993年のオスロ合意で
  イスラエル、パレスチナが将来的に共存するという合意がされた

  しかしイスラエルは政権が変わると
  パレスチナの領土とされたヨルダン川西岸に、勝手に入植を始めた
  居住地は220以上、38万人以上

  オバマ氏は「国際法違反」と批判したが
  トランプ氏はイスラエル重視、
  このためトランプ氏就任後は入植が増えているのだそう

  イスラエル人はトランプ氏を歓迎する構え
  「オバマは和平を押し付けてきた」
  「中東では剣を構えてないと殺される」
  「もともとユダヤ人の土地だから、住むなと言われる筋合いはない」

  この地域にあるヘブロンは、
  ユダヤ人の元聖地で、
  ユダヤ人を無料で招いて昔の都を見て回るツアーも開催されており、
  歴史的に住み着く権利がある、という意識を高めているらしい
  主催者
  「トランプ氏は希望の星
   イスラエルへの偏見を変えるチャンス」

 ・土地を追われたパレスチナ人
  一方、入植者に土地を奪われたパレスチナ人がいました

  その人が元住んでいて、今は入植地になっているところを一緒にたずねると
  検問所があり、河野氏はパスポートを見せないと入れない

  中を歩くと、パレスチナ人のかつての商店は閉鎖
  彼によれば
  「水道管を切断されて強制的に閉鎖させられた」

  奥はイスラエル人が住んでおり、
  パレスチナ人はこれ以上入れない
  「生まれた場所に帰れないなんておかしい」
  と嘆いていました。

  また、イスラエル人の車が来て、わざとクラクションを大きく鳴らす
  「取材を妨害しているんですかね」

  入植地を出て、
  今のパレスチナ人の市場に行くと
  イスラエル人から石などが投げ込まれていました
  「トランプ政権になってから
   入植者はためらいなく攻撃するようになった
   彼が大統領の間に土地を奪ってやれなどと、公然と言っている」

 ・オリーブ畑を脅かされるパレスチナ人
  イスラエル政府は、新しい入植地建設を許可、
  パレスチナ人の昔からのオリーブ畑も狙われている

  先祖代々の土地を奪われ、
  農地が2割になったパレスチナ人がいました
  残った農地でも、500本のオリーブの木に火をつけられたそうです。
  こうなると、再生するのに7年はかかるらしい
 
  このときも畑の近くに入植者がうろうろしており
  「何をされるかわからない」と入れなかった
  彼によると
  「もともと友好的でない入植者たちが
   トランプのせいで狂暴になっている」

 ・トランプ氏の中東訪問
  5月末、トランプ氏が中東訪問しました
  イスラエルでは、大部分の閣僚が出迎える歓迎ぶり
  トランプ氏はイスラエルとの関係を強化すると宣言、
  ネタニヤフを「ベンジャミン」とファーストネームで呼び
  「私の政権はイスラエルの味方」と宣言していました

  トランプ氏は、
  イスラエルと同盟を結ぶだけではなく
  サウジなどとも協力しようとしている
  (池上さんの番組でも言っていましたが、
   中東版NATOのようなものを作るつもりらしい)

  オバマ氏の時代では、イランに対し融和政策を取り、
  これがイスラエル、サウジとの関係を冷え込ませた、とのこと

  イスラエルの、元イスラエル国家安全保障会議のメンバーの方は
  「中東では、力のあるサウジやイスラエルと組んだ方が、交渉は有利。
   シリアなどの内戦拡大を防ぐためには、
   中東のパワーバランスの再調整が必要で、
   トランプ氏はそれを行おうとしている」
  つまり、オバマ氏の政策を批判し、アメリカはイスラエルと組むべきだと話している

  しかし河野氏は、
  トランプは入植地の問題には触れず、
  和平のビジョンは持っていないようだ、
  トランプ氏はイスラエルの肩を持つことで事態をより深刻化させている、
  とトランプ氏に対し批判的でした

〇イラン
 池上さんの番組と同じく大統領選を取材していました

  現職のロウハニ氏が最初に出ていました
  「彼はアメリカとの対話に応じ、対立の歴史を変えた」

 ・イランとアメリカとの歴史
  ここで、イランとアメリカの対立の歴史を追っています
  38年前、アメリカはパーレビ国王を支援
  親米政権に対し国民が反発、
  イラン革命が起きたそうです

  国王はアメリカに保護されたので、
  反発した国民が大使館を占拠、
  結果アメリカはイランと国交断絶する

  (http://www.y-history.net/appendix/wh1703-039.html
   などによると、イラン革命の経緯は以下の通り

   当時はパフレヴィー朝の皇帝政治だったが、
   この王朝はアメリカ資本と結びつき、石油資源開発などを行い、生活の西欧化を行っていた
   しかしその恩恵は王族に独占されるだけで国民まで回らず、
   アメリカ従属状態になっていた

   そこで民衆が、イラン国教のシーア派の信仰に立ち返るべきだと立ち上がり
   シーア派指導者のホメイニ師
   (当時は皇帝政治批判のため国外追放され、パリに亡命)
   が反政府活動を行ったそうです
   1978年にホメイニ師中傷の記事が新聞に載ったことをきっかけに暴動が起き、
   皇帝はイランを離れ、代わってホメイニ師が政権の座についたそうです
   それ以降はアメリカ文化の模倣を否定、
   厳格なイスラム法に基づく日常生活を義務付けるようになった、とのこと
   
   ちなみに革命政権は海外の石油資本が混乱を避けて撤退したため、
   石油国有化に踏み切ったそうですが、
   資源保護の観点から石油輸出を制限し、第二次石油危機を起こしたそうです)

  2002年、核開発が発覚したこともあり、
  アメリカとの関係は悪化

 ・制裁解除で成長するイラン
  2年前、オバマ政権は、
  核開発を制限する代わりに経済制裁を解除した

  そのため、今は経済成長中
  池上さんの番組でも言っていたように
  今はテヘランはヨーロッパ、アメリカの店も多く、自由、華やいだ雰囲気でした

  投資を呼び戻す国際見本市も多く開かれているそうです。
  海外からの投資はこの2年で1兆2000億円だそう
  「天然資源が豊富」
  「潜在力がある」
  とオーストラリアやドイツのビジネスマンも話していました

  重機を扱うイランビジネスマンは
  経済制裁で7000の顧客を失ったが、今は取り戻しつつあるそうです
  「経済制裁解除はみんな喜んでいる
   閉ざされた扉が開かれることを期待している」

  しかしトランプ氏はこの流れに水を差している
  オバマ氏の合意を「ひどいもの」と批判、イランへの圧力を強めている

  イランビジネスマンは
  「トランプ氏はイラン8000万人の国民を敵に回している。
   いつもイランに問題を押し付けようとする、
   我々は平穏に暮らしたいだけなのに」

  選挙運動では、強硬派候補ライシ氏の集会には
  「アメリカに氏を」
  とあからさまな反米だが
  穏健派のロウハニ支持者にも反トランプがいるそうです
  「トランプのやり方はひどい」
  「我々も戦う、銃を持って制裁する」

  専門家によれば
  「トランプ氏のやり方は、
   イラン革命も知らない若者を反米に育てている、
   いいことは何もない」

  イラン国民はロウハニを選び、現状維持を選択
  ロウハニ氏は
  「我々は、屈辱や脅迫を容認しない
   この言葉は大国に特に聞いてほしい」
  とトランプ氏を意識したメッセージを送っていました

  河野氏は、トランプ氏の核合意破棄は反米の意識を高めるだけ、としていました

〇イラク
 イラクでは、ISからモスルを奪還する作戦が進んでいる
 地上戦はクルド人組織、
 空爆はアメリカ軍(有志連合)と、
 連携して行っているそうです
 (イラクにおいて、アメリカ軍が誰と組んでいるかよくわからんのですが
  前のBSのドキュメンタリーでは、
  フセイン後のイラクの国軍に協力している、みたいな話でした 
  しかし最近では
  http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/05/isis-112.php
  によれば、クルド人組織に武器を供与しているようですね
  たぶんISを倒すためなら何でもありになってきているのだろう)

 この結果、イラクはモスル近くのバシカという町を奪還
 兵士の案内で、バシカを訪ねていました

 住民は帰ってこず、空き家のみ
 押収した武器などは、手製のロケットなどがありました
 地下トンネル(空爆から逃れるため)や
 「我々はアラーのもとにとどまる」という落書きもあり
  戦闘の跡が生々しい。

  地上戦を担うクルド人部隊は、
  有志連合が通訳付きで指導していました
  クルド人の司令部によれば
  「アメリカのイランへの空爆がIS打倒に役に立った、
   連携を取って攻撃できた」

  イラクでは、
  トランプ氏登場で、アメリカ有志連合がISへの攻撃を強めるのを期待していました
  女性は
  「ISは我々を奴隷として売買していた、許せない」

  しかし空爆は市民も犠牲にした、という事実もある
  モスルの市民で巻き添えになった人は
  子供を含めた21人を失い、自分だけ生き残ったそうです。
  彼自身もがれきの下で5日取り残されていたらしい
  彼は
  「家族は燃えて、骨も残らなかった
   我々は動物ではなく人間だ、なぜあんな強力な爆弾を使う必要があるのか?
   家族を返してほしい、ISの支配も受け入れるから…」
  と悲痛な声を上げていました

 アメリカ軍に話を聞くと
 「建物の上のIS戦士を狙ったので、市民をよけるのは難しかった」
 とのこと

 市民の犠牲を防ぐ手立てはしているのか、との質問には
 「残念ながらISは市民を盾にしている
  最善は尽くすが、完ぺきにはいかない
  人間なので過ちもある、難しい」
  犠牲者を出さないのは現状では困難だ、と話していました、

  トランプ氏は中東訪問を
  「歴史的な成果」
  と胸を張って帰っていったらしい
  しかし河野キャスターによれば
  トランプ氏は、ISを討伐したあとの和平をどうするかのビジョンが見えない、
  と話していました

BSの番組では、オバマ氏擁護、トランプ氏批判、
という感じだったので
オバマ氏への批判記事も少し読んでみました

https://www.msn.com/ja-jp/money/other/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%E3%81%AF%E3%82%AA%E3%83%90%E3%83%9E%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AB%E5%A4%B1%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%8C%E4%B8%AD%E6%9D%B1%E3%81%A7%E3%81%AE%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%AD%98%E5%9C%A8%E6%84%9F%E3%80%8D%E3%82%92%E5%9B%9E%E5%BE%A9%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B%EF%BC%9F/ar-BBBI7Sn

によれば、
オバマ氏は中東において、スンニ派、シーア派勢力を均衡させるために
イランとの融和政策をとったようです。
しかし、
 イスラエルからの信用も失い
 サウジからは裏切り者と言われ、
 スンニ派諸国のアメリカ不信を生んだ
 イランも約束を守るかどうかは不透明

結果的にアメリカは
どっちからも中東では力が弱い、敵かもしれない、
とみなされるようになった、とのこと

トランプ氏はここを建て直そうとしているようです
アメリカ(トランプ氏)の思惑としては、
 ISなどのテロ組織を滅ぼそうとしているが、
 アメリカ第一主義なので、自分たちが出て行って軍事負担をする気はない

 その代わり、中東版NATOのようなものを作り
 (メンバーはサウジ、アラブ首長国連邦、ヨルダン、エジプトなど)
 中東諸国が自分たちでテロや災害などの解決に立ち向かえるようにしている、
 そして、昔のNATOの仮想敵国だったソ連的な立場に
 イランを置こうとしているようです。

サウジはその宗主国的な立場を期待されているが、その思惑は以下の通り
 見返りにアメリカに武器、インフラの改善を求める
 それはアメリカ企業の儲けにもなる

 また、サウジはサウジ国内のアメリカ企業に投資許可を与えている
 これは、サウジ皇太子が計画しているビジョン
 原油輸出に頼らない産業国を目指す、という流れに沿ったもので
 次期国王への基盤固め、という皇太子の狙いもある

ただトランプ氏やサウジの思惑がうまくいくかは不透明
というのは、サウジに武器を供与することにはアメリカ国内からも批判があるそうです

これは過去にサウジがテロなどに関与していたこともあるが、
アメリカで影響力のあるユダヤ人の働きかけもあるらしい
イスラエルは、中東でサウジが強大化し、
パワーバランスが崩れることを警戒しているのだそうです。

また
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6536?layout=b
の記事では、
オバマ氏について、
 ・中東でのアメリカ関与に限界を感じており、そういう発言もしていた
 ・イランとの融和などは、シーア派、スンニ派のバランスを取るためだった
しかしオバマ氏のそういう姿勢が、世界の不安定化を招いた、
と批判されています。

これらを読んでいると
オバマ氏のやり方は、
アメリカとか、民主主義がちゃんと機能している世界では
教科書的に正しいやり方だったのかもしれないが、
それが中東で通用しなかったのかなと思います。

オバマ氏のやり方だと、
二つの勢力が均衡しているなら、
もうそれ以上崩さないで仲良くする方がお互いにとって一番いいと思うはずだ、とか
約束をすれば、相手は必ず守るはずだ、とか、
交渉にはルールがあり、それはみんな守るはず、みたいな
ある意味お人よし的というか、性善説的な考え方が根底にあると思う。

オバマさんは賢いので、
そういう世界で生きてきたのかもしれない、
それは正しいというか理想的な世界なんだけど、現実はそうじゃない。

中東は弱肉強食の世界
裏切りもあり、裏切られても結果良ければそれでよしみたいなところがあるし
勢力は持てば持つほどいい、相手は叩けるだけ叩くみちなところもあるし
そういうタフな交渉ができないと生きていけないのかなと思う。

そういう意味では、タフなビジネス世界を生きてきた
(たぶんルール破りすれすれもありだったんだろう)
というトランプ氏が交渉するのはありなのかも。

まあでも中東の場合、ビジネスとは違い
自分が死ぬか生きるかの世界なので、もっと大変なのかもしれない。
トランプさんでも歯が立たない、
というかあんまりやたらなことしていたら命にも関わりそうだ。

それから、中東版NATOの思惑について述べた上の記事の見方が正しいのならば
トランプ氏には全くビジョンがないわけでも無さそうだが、
ただそのやり方がちょっと古い?

昔のソ連みたいにイラン、パレスチナを仮想敵にする、など
わざと敵を作って安全を守る方法は、
後々禍根を残しそうに思います。

日本はどこにも利害関係はなさそうなので
そこをうまく利用して、どことも仲良くして
バランスを取れるような役割が取れたらいいのかな。

…力関係というのは複雑だし、答えはすぐには出ませんね。
平和な世の中がいいなぁ。

というわけで長くなりましたが、今回はこの辺で。




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