2018年02月17日

Eテレ欲望の経済史 戦後日本編「第1回焼け跡に残った戦後体制 戦後~50s」

Eテレ欲望の経済史 戦後日本編「第1回焼け跡に残った戦後体制 戦後~50s」

BSの特番「欲望の資本主義」からスピンオフした経済史の番組、
前回までは世界の歴史でしたが、
今週からは戦後の日本の話だそうです

欲望の話からはだいぶ遠ざかっている感がありますが(笑)
戦後日本史ってあんまり勉強してなかったので参考にはなりました
(学校の勉強だと、たいがい近代史は時間が足りなくなる(笑))

今回の戦後日本シリーズは、
1940年生まれの経済学者、野口悠紀雄氏の話を
1975年生まれの経済学者、坂井豊貴氏がインタビューする
という形式でした

今回、戦後の経済制度の転機となったものとして
●傾斜生産方式
●農地改革、財閥解体
●ドッジ・ライン
が挙げられていました

○傾斜生産方式
 野口氏
 「戦後は1945年から始まったのが通説なんですが、
  私は1940年の戦中に転機があったと考えています」

 その象徴的な存在が「傾斜生産方式」だそうです
 これは戦中、足りない予算を石炭や鉄鋼、造船に集中的に割り当てるというもの

 野口氏によれば、この方式は戦後にも採用され
 復興の足掛かりになったそうです

 それを可能にしたのが「価格差補給金」
 これは、石炭の会社から国が石炭を高く書いとり、鉄鋼会社に安く売る
 この差額は国の財政から賄う、という政策

 これにより、各地の炭田にはお金や労働者が集まった

 北九州の筑豊地域で、当時労働者だった男性がいました

 当時は炭田の近くに長屋があり労働者とその家族が住んでいた
 彼は地元の生まれだが、四国、中国など各地から来ていた人も多かったそうです
 ただし炭坑の仕事は危険も伴う
 そのため、当時は政府も労働者集めを目的として
 炭坑の豊かな暮らしをアピールする映像も製作していたらしい

 炭坑の町は娯楽もあり、
 映画館、芝居小屋もあった
 バイク、服などの高価な贅沢品もあり、会社に立て替えてもらって給料から後から天引きで買えたそうです。

 こうした政策の結果、
 石炭産業が栄え、鉄鋼生産も急増
 1年間で32%の生産増を実現させたそうです

○インフレ
 しかしこの傾斜生産方式はインフレを引き起こした
 野口氏「500%を越えるインフレもあったんですよ」
 坂井氏「てことは今100円のものが一年で500円になるんですね」

 野口氏の解説によると、
 労働者は賃金のインフレもあったのでよかった
 インフレの一番の被害者は資産家だったそうです

 1945年から52年の財閥解体では、
 資産家の株式は、保有制限を越えた分は全て国債に変えられた
 インフレ時は国債の価値は下がるので、財閥は没落した

●農地改革
 坂井氏「インフレでは大地主も損をしたんですか?」
 野口氏「農地改革があって、それで大地主の土地の大部分が国債に変えられた」

 当時は日本の農地の45%が小作人に貸し出され、
 小作人は小作料を納めて生活していた

 戦後、GHQはこの封建的な農業の改革を求め、
 1946年に農地改革が行われた
 政府が地主から土地を安く買い上げ、
 小作人に安く売り渡し、土地は小作人のものとなった

 ちなみに作家の太宰治の生家も大地主だったそうで、
 庭園もあわせれば690坪もある大邸宅に住んでいたそうです
 部屋は11、豪華な洋間もあり
当時としては珍しい吹き抜けの作りもあったらしい

 彼は子供の頃、小作人が土間で
 「今年は出来が悪いんです」
 などと釈明する姿を目にして
 「こんな時代は無くならなければ」と考えていたらしい

 農地改革が行われると、彼の生家も売りに出され、一家は没落した
 「民主主義の時代になり、自分もたくさん小説が書けるようになる、
  と思う一方で、生家を失うことには多少のショックはあったのでは」
 と生家を案内してくれた方は言っていました

 野口氏は農地改革の意義について
 「小作人の制度は江戸時代から続いていた制度で
  それを廃止した農地改革は、戦後社会の基本型を作った」

 坂井氏は
 「そのモチベーションはどこから来ていたんでしょう?使命感というか…」

 野口氏
 「1930年40年頃は世界中にそういうものが広がっていたんですね」
 1917年にロシア革命が起き、
 世界中に社会主義的なユートピアが作れそうだという気運が高まっていた
 日本の農林水産省の官僚も左寄りの思想の人が多く、
 GHQの力を借りて社会主義的なユートピアを実現しようとしていたのでは、
 とのことです

●ドッジ・ライン
 1940年代後半、日本は傾斜生産方式によるインフレで物が値上がりし、国民の生活が苦しくなった
 そこで経済規律を建て直すため、アメリカの銀行家ジョゼフ・ドッジが招かれた
 彼の指導で日本は緊縮財政を取り、インフレは終息したそうです

 しかし野口氏は
 「教科書的には「ドッジによってインフレは終息した」とありますけど、
  私は黒子は大蔵省だと考えています」

 野口氏によると、
 ドッジは当時の日本経済を「竹馬経済」と呼んでいた
 アメリカからの援助と、価格差補給金の2本の足で辛うじて立っている様子を例えたもの
 野口氏は「なんでドッジが竹馬知ってるんでしょうねぇ」と突っ込んでましたけど(笑)
 「宮澤喜一(当時の大蔵官僚)がドッジに色々教えたんだと思います」だそうです

 そしてこんなエピソードを話していました
「宮澤はインフレが終息したとき、ドッジにニュース記事を見せたんです」
 それは、泥棒が現金を盗んだ、というもの
 これは良いことだ、と話したのだそうです。

 坂井氏
 「悪いことじゃないんですか?」
 野口氏
 「インフレの時だとお金を持っていても価値がない、だから物を盗んでいたんです。
  現金を盗るということは、
  それだけお金の価値が高くなったということ」
 宮澤氏はドッジ氏に、あなたのお陰で良くなりました、という意味でこの記事を見せたらしい

 坂井氏は
 「ハイパーインフレは押さえ込んだんですが、
  緊縮財政は普通あんまり歓迎されない政策ですよね」
 野口氏
 「だから大蔵省は自分でやらなかったんじゃないですかね」

 国が表だって緊縮財政をすると国民から反発を受けるので、
 ドッジさんに外圧をかけてもらう形にして、悪者になってもらった、てことですかね?

 しかし野口氏は
 「てことは、次にインフレ起きたときはコントロールするのは不可能ということでもあるんですよね」
 悪者になってくれる人がいないんですね。

●戦争特需
 インフレからデフレへと経済が激しく揺れ動く中、1953年に朝鮮戦争が勃発

 日本では戦争特需にわき、
 鉄鉱業は更に復興、
 繊維業界など他産業にも特需が波及する

 神武景気(54~57)
 岩戸景気(58~61)
 の2度の好景気もあり、
 55年には経済成長が戦前の最高水準をこえ
 翌年の経済白書では
 「もはや戦後ではない」
 と言われたそうです

 一方、GHQはこのとき、
 アメリカの豊かな生活をアピールする映像を流しており
 郊外の一戸建て、自動車や電化製品、核家族の理想モデルが人々に浸透したそうです
 当時3種の神器と言われたのは白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫

 人々はこれらへの憧れや物欲を持ち始めたようです

 坂井氏
 「野口先生はこの時期は中学生?高校生ですか?」
 野口氏
 「高校生くらいのときですね。
  東京タワーが伸びていくのが見えたのをよく覚えています
 (1958年に完成)」
 成長する東京タワーは、戦後の日本を象徴している感じだったそうです

 それからこのとき、野口氏の一生を変えた出来事も起きたそうです
 それはソ連のスプートニク一号の打ち上げ(1957年)
 彼が高校2年のときで、
 このとき、科学技術で未来が変わるんだ、と思ったんだそうです

○感想など
戦後の日本って、アメリカに教育されて復興したのかと思っていましたが、
実は官僚たちがGHQの権力を隠れ蓑にして改革を実現させた、
という説は興味深い話でした。

ということは、明治維新もそうだったんですけど、
日本人ってよっぽど大きい外的な変化がないと、
なかなか改革が国民に受け入れられないのかもしれないですね…

最近、戦後からうまれた体制も改革が必要になってきているものがある。
例えば終身雇用とか新卒採用などの雇用体制や
家族に介護や育児を任せる社会保障制度は、
女性が社会進出しようとするときの足かせになっている感があります。

こういう昔からある制度は、
小作人システムもそうですけど、
それなりにうまくいってたからなかなか変えられないんでしょうね。
音頭をとる人がいてもみんなで足を引っ張ってしまうのが日本人なのかも。

雇用や社会保障のシステムも、
外的な変化がないと変わらないのかなぁ。
なんか外圧来ないかなぁ…
などと考えてしまいました
(他力本願なのが弱いですが(笑))

今回は気軽に日本史の勉強をしたいと思います。
というわけで今回はこの辺で。
posted by Amago at 11:10| Comment(0) | テレビ(お金) | 更新情報をチェックする

2018年02月14日

BS世界のドキュメンタリー「プリ・クライム~総監視社会への警告~」

BS世界のドキュメンタリー「プリ・クライム~総監視社会への警告~」

2017年、ドイツ製作のドキュメンタリー。

番組の冒頭では
映画「マイノリティ・リポート」に出てくる「犯罪予防局」
の話が出ていました。
一般に、警察の仕事は罪を犯した人を逮捕することですが、
「犯罪予防局」では、犯罪が予測される人を前もって逮捕するのだとか。
 こんなSF映画の話が、アメリカやイギリスの一部では現実になってきているのだそうです…

このドキュメンタリーでは
実際にそのシステムで監視対象にされている人たち、
監視システムを作った人たち、
使用している警察、など
いろんな立場の人たちの話が紹介されていました。

話としては色々混ざってごちゃごちゃしてたので私なりにまとめながら書いてみます

●シカゴ警察の人物評価アルゴリズム
●カリフォルニア警察の「ビーウェア」システム
●ロンドン警察の「マトリックス」システム
の話でした

○シカゴ警察の人物評価アルゴリズム
 ・危険人物のリスト
  シカゴ警察では、
  イリノイ工科大学と共同開発した人物評価アルゴリズムにより、
  市民一人一人の犯罪に関わる可能性を数値化しているそうです
  例えば200なら、一般市民より200倍関わる可能性がある、とされる
  警察では、その数値が高い人物のリストを作り、監視対象にしているそうです
  (「戦略的対象者リスト」「ヒートリスト」という)

  2012年から試験運用され、
  その1年後から本格採用されているらしい

  判断基準としては、
  その人に犯罪歴があるかどうかより、
  誰と一緒にいるかが重視されるらしい
  というのは、暴力事件と関わる人物と交遊関係があれば、
  次の事件にも巻き込まれる可能性が高いから、だそうです

 ・対象者
  対象者になったマグダニエルさんという方の話によれば、
  ある日突然、警察とソーシャルワーカーが家に来て
  「あなたはリストに載っている」
  と言われ、質問されたり行動を監視されたんだそうです

  マグダニエルさんは高校を中退、
  そのあと仕事を探しつつドラッグの密売もする生活、
  高卒認定試験も受けたがうまくいかなかったらしい

  「たしかに素行の悪い連中とも付き合っていたが、
   シカゴで最も危険な人たちのリストに載せられるなんてひどい」と怒っていました

 ・情報はデータベース化される
  シカゴ警察の方によれば
  このシステムでは、事件が起きた15分以内にリストが作成される
  リストには、その人の犯罪歴が時系列的に示され、
  被害や逮捕の履歴、交遊関係も記載される
  その人が別の事件の被害者になったとき、
  警察官はこのデータベースを直ぐに読み出せる仕組みになっているそうです

 ・データベースシステムを導入する理由
  データベースシステムについて
  コロンビア特別区大学のアンドリュー・ファーガソン氏は
  「政府があらゆる手段で手に入れたデータは、技術的には結合可能」
  そのデータは、逮捕歴だけではなく連絡先、メンタルヘルスの履歴、社会給付金の額なども含まれるそうです

 警察はなぜデータを使うようになったのか?
  パリ東大学のビレル・ベンブジド氏によると
  1970~80年代から犯罪が急増、取り締まりがが追い付かなくなり、
  警察は犯罪検挙よりも防止に力を入れざるを得なくなった、
  その結果情報テクノロジーに頼るようになった、とのことです

 ・数値化の怖さ
  先のマグダニエルさんは215という数値を勝手に付けられたそうですが
  それについて先のファーガソン氏は
  「本当に怖いのは、国民が数値化されていることではなく、
   それを政府が手に入れていること」
  と話していました

  アメリカでは、民間企業が作る個人のデータを、
  民主党も共和党も購入しているそうです
  我々は、企業に個人情報を提供することはためらわない。
  しかし、それを政府も手に入れているのが問題だ、と話していました

  一方ドイツのIT企業CEOのイボンヌ・ホッシュテッター氏は
  「自分達が数値化されるのは誰も合意していないはず。
   なのになぜ数値化が行われているのか?
   それは人々が経済成長を望むから、つまりお金もうけのためだ。
   銀行や金融機関、IT企業が人々のデータで稼げると気付き、ビジネスモデルを作った」

  中国では、2020年までに全ての国民が数値化され、
  よき国民か、二人目ができそうな夫婦か、などもわかってしまうのだそうです

○カリフォルニア警察の「ビーウェア」
 ビーウェアは警察が使用できるソフトで、
 金融機関や銀行などからの個人情報を集めたデータベースがあるそうです。

 双方向からの通信も可能で、
 例えば犯罪が現在進行中で切羽詰まった状況のとき、
 通信指令室に電話すれば、
 リアルアイム犯罪センターのオペレーターに、データベース情報を提示してくれるそうです

 情報は、過去の入居者やその電話番号、
 今の入居者やその人の過去の住所、関係者など…

 ビーウェアではソーシャルネットワークの検索も行い、あらゆる情報を収集できるそうです

 警察のソーシャルメディアの情報利用について、
 先に出ておられたコロンビア特別区大学のファーガソン氏は
 「なるべくたくさんの情報を知りたいのかもしれないが、
  データブローカーからの情報は信頼できない」
 と問題点を指摘していました
 ブローカーはあくまで情報を売るのが目的で、
 正確さは重要視していない、と。

 しかしカリフォルニア警察署長は
 「民間企業が利用するアルゴリズムがセールス対象者を絞りこめるなら
  同じアルゴリズムを警察も、犯罪防止のために利用すべきだ」

 一方、カリフォルニアの弁護士マーク・W・キング氏もファーガソン氏と同様、
 ビーウェアは完璧ではない、と危惧していました

 彼がビーウェアの開発会社から聞いた話によると、
 このソフトが情報源とするのはFacebookやTwitterなど。
 しかしある日誰かがTwitterで
 「レイジ(rage、怒り、暴力)」
とつぶやいたとき
 このソフトはその人を問題だと見なしたそうです
 しかし、この人は「レイジ」というカードゲームを指していて、暴力とは関係なかった

 「このようにコンピューターも誤解することもある。
  警察がその情報を元に無実の人を撃ってしまう悲劇もありうる」

○ロンドン警察の「マトリックス」システム
 ロンドンの個人判定システムは「マトリックス」は、
 交遊関係のパターン認識をして、統計上の可能性を出すのだそう

 このシステムで、ギャングとのつながりがあると判定された人には警察から手紙が送られる
 「ロンドン警察は、あなたがギャングとのつながりがあるという情報を手にいれました。
  ジョイントエンタープライズの考え方に基づき、
  今後は犯罪の場にいながら止めようとしなかったり、犯罪者と一緒にいたりするだけで逮捕される可能性があります」

 「ジョイントエンタープライズ」
 は200年前、決闘を止めさせるために考えられたシステム
 具体的には、
 当時の決闘には介添人がいたが、
 決闘でどちらかが亡くなると介添人も罪に問われる、というもの
 法律で決まっていたわけではないが、法廷で採用されたものだそうです

 黒人の元ロンドン警察官は
 「データ入力している警察官を誰がチェックするのかが問題」
 犯罪に全く関わりない人間が、
 警官のミスでシステムに組み込まれる危険がある、
 と指摘していました

 ロンドン市民で手紙を実際に送られた人は
 「俺はギャングのメンバーじゃない、
  なんでそんな風に言われるのか。
  俺が入ってるのはサークルだ。やつらは疑ってるけど」
 と怒っていました

○監視対象者が人物リストに載せられた理由
 どのシステムでも、人物評価理由は明かされていないようです。

 最初のシカゴシステムのリスト対象者のマグダニエルさんは
 「警察に居住地を尋ねられて答えると、
  あそこはギャングが多いからお前も同類だろうと言われた」そうです
 「自分の収入じゃここしか住めないんだ。
  だけどやつらは住んでる場所だけでどんな人間か決めつける」

 そして今回リストに載った理由について
 「親友が2か月前に殺された。
  警察はギャングの抗争だと言ってたけど、
  俺は殺されたやつとすごく仲がが良かったから同類扱いされたんだと思う。
  それ以外に考えられない」
 と話していました

 シカゴの弁護士のカレン・シュリー氏は
 「警察は人物を特定するアルゴリズムを公表していない、
  リストから削除されるのも不可能だとしている。
  これが本当なら恐ろしいことだ、
  アルゴリズムは数学と科学で作成したというが、それが正しいとは限らない」
 と話していました

○警察の予測システムを作った会社への取材
 ではどんなアルゴリズムで判断されるのか?

 パリ東大学のベンブジド氏は
 シカゴ警察などで使われている犯罪予測システム「ハンチラブ」を開発した会社を訪ねていました

 製作会社のCEOの方は
 「警察のデータは特殊なバイアスがかかる可能性があり、
 バイアス自体は消せないが、他のデータと組み合わせて相殺することは可能」
 「ハンチラブは、用途別の幾つかの部分から構成されているのが特徴」
 「警察署で使うことを想定している「プランニングコンポーネント」と、
  パトロールの車内で使う「携帯用コンポーネント」とがある」
 など技術的な説明をしていました

 この会社のデータアナリストは
 車に乗って携帯用コンポーネントのシステムを操作していました
 タブレットをもってタッチしています
 「今、タブレットのGPSで位置情報をトラッキングしている」
 画面上のエリアやボックスをタッチすると、
 事件の起きやすい場所の最新情報が提示される
 こうして効率的に警官を配置することができるのだそうです
 しかし、可能性が高いというだけなので何も起きないことも多いし
 これで示されているからといって、犯罪がないのに逮捕することはできない、
 と彼は話していました

 ベンブジド氏は
 「ハンチラブのアルゴリズムは、
  複数のデータ、例えば気象や環境、社会などのデータ、を取り入れている。
  ハンチラブのプログラムはオープンソースのものなので、
  アルゴリズムも現在は公開されている」

 CEOの方は
 「我々は、個人に関わるデータをシステムに組み込むことには慎重な立場だった」
 プライバシーの問題、正確さへの懸念もある。
 いかなるときこのデータを使うのを許されるべきかは、社会に問うべき問題だ、
 と話していました

 会社は「開発には慎重」「オープンソース」と説明するが、本当に透明性あるシステムなのか?
○新たな人種差別の始まり?
 ロンドンのソーシャルワーカースカント・チャンダン氏は
 警察によるテクノロジー利用を憂慮していました。

 彼が援助する若者たちは、
 どうしても荒れた環境にいたり、黒人であったり
 警察と関わる傾向のある人たちが多い。
 このため予測機能を持つテクノロジーが、
 彼らにとって不利な状況を産み出すのではないか、と。

 ロンドンのある公園には、監視カメラがいくつも設置されていました
 この公園では昼間は子供たちの遊び場だが、
 3件殺人事件が起きたため
 設置されたようです…

 チャンダン氏と公園のカメラを見て回っていた、
 黒人の人権活動家アーニー・ヒル氏は
 「監視カメラのシステム改良を口実に、
  黒人のコミュニティや政治団体を監視している、という話がある。
  それは、黒人だからという理由の職務質問や、予告なしの取り調べが行われているのと無縁ではないはず」
 とぞっとする話をしていました。

 更に、先に出ておられた黒人の元ロンドン警察の方は
 「私がロンドン警視庁にいて黒人警察環境会の会長をしていたとき、
  ロンドン警察が制度的な人種差別をしていた事実を諮問会に提出した。
  私に言わせれば、マトリックスは新たな制度的人種差別だ。
  仕組みが分からない、人種差別的なプロファイリングだ。

  DNAデータベースであれマトリックスであれ
  システムから削除できる方法や、
  警察の責任が問える仕組みを設けるべきだ」
 と主張していました

○プログラマーの方の意見
 一方、シカゴのゲーム製作会社プロデューサーのドミニク・グアイ氏は
 彼が作ったハッカーが主人公になるゲームについて話していました

 彼はまず、あらゆることにテクノロジーが使われ、
 その中でハッカーは何でもできる自由を持っている社会を考えたそうですが
 「これは既に現実に存在していることが分かった、
  そこで現実をベースにしたフィクションを作った」

 彼のゲームでは、
 個人情報が電子機器に保存されていて、
 ハッカーである主人公はバーチャルなシカゴ市民の情報が読める
 しかし主人公はゲームの中の犯罪予測システムで不当なプロファイリングを受ける
 コードの気まぐれで犯罪者にされてしまう…

 彼は
 「ビッグデータはただのデータの集まりで、それ自体は善悪はない」

 「プログラミングのコード自体には善悪はない。
  コードを書いた人も、プログラミングには手に負えないこともあり、
  完全に全てのことを把握できるわけではない。
  このため、結果についての責任所在が曖昧になることはありうる」
 とプログラミングの危うさを指摘していました

○今後は?
 ・黒人の人権活動家アーニー・ヒル氏
 彼は、警察による市民監視がさらに進むのでは、と危惧していました
 「ソーシャルデータは諸刃の剣、と警察は分かっているはずだが、
  彼らはもう一歩を踏み出すかもしれない」

  警察がデータを監視し、
  投稿者の特定を行ったり、投稿停止措置をとったりするかもしれない。
  個人データを見られても構わないというかもしれないが、
  警察がどんなアルゴリズムで監視し、
  個人情報をデータベース化するか分からない、と話していました

 ・ソーシャルワーカーのチャンダン氏
 彼は、予測システムでは犯罪者の更正の可能性を考慮していないと指摘していました
 「ある犯罪の経歴がある人が、同じことをする前提で予測されている。
  しかし人は周りから助けられ考えを変えることもある、
  そもそも警察は、検挙し懲罰するのが仕事のはず」

 ・マグダニエルさん
  彼の言葉は切実でした
 「殺されたやつは兄弟みたいだった、
  あいつはまだ17だった、子供もいて俺が代わりに面倒を見てる。子供は俺が本当の父親と思ってる、どうかしてる」

 「400人だったリストが2か月で1500人になった。そのぶん犯罪者が作り出されたんだ。
  それで誰が得するんだ、治安は良くなるのか?
  得するのは警察かもな。犯罪が増えれば予算が着く」

 「みんな他人のことだから真剣に考えないんだ。
  自分の子供や自分自身だったら、と考えてみたらいい。
  でも自分の家のドアをノックされるまで、誰も考えないんだ」

 ・コロンビア特別区大学のファーガソン氏
  彼は社会での議論が必要、と訴えていました
 「人々は進んで情報を提供している。
  今後IoT、モノのインターネットが進めば、家のセンサーや車が勝手に情報を集めてくれる社会になるだろう。
  しかし、あなたは情報を提供することがどれだけ怖いかを知らない」
  
 「モノのインターネットで市民を監視できることが
  法に触れることなのか、
  新しい情報についてどう考えるのか、
  我々は常に社会に問いかけていかねばならない」

・ドイツIT企業CEOのホッシュテッター氏
 彼女は技術の未熟さを指摘していました
 「一人一人を数値化してリストに載せるのは、まだ初歩の段階に過ぎない」
  アルゴリズムでは、Facebookの「いいね!」の数でその人が判断される
  例えばあるものにいいね!した人の73%がテロリスト、と判断されたとしても
  残りの27%はそうではなく、機械は必ずしも正確ではない

 それからIT企業さんのせいか、今後については少し楽観的?でした
 「アルゴリズムは社会の監視だけではなく、正常化にも向かうだろう
  監視だけなら、人々の未来を方向づけ規制していくだけになってしまう」

ドキュメンタリー監督は、このドキュメンタリーで、
時々出てきて色々ボヤいていたんですけど
最後に
「そろそろ帰るときが来た。
ようこそ、総監視社会へ」
と締め括っていました

○感想など
 説明があったシステムについて少し調べました

・シカゴ警察のシステム
 http://japanese.engadget.com/2017/08/11/hunchlab/
 https://www.technologyreview.jp/s/5775/chicagos-experiment-in-predictive-policing-isnt-working/

 によると、
 今回は触れられていませんでしたが、
 2013年から運用された人物評価システムと、
 企業の作ったハンチラブ(Hunchlab)とは別物だそうです

 2013年のシステムは
 銃器犯罪に関わりそうな人を予測しリスト化し、本人に危険を通知するシステムですが、
 結局あまり犯罪防止にはつながらなかったようです。

 この原因としては、
 警察官にリストの使い方があまり指示されていなかったこと、
 使ったとしても、警察はリストにのっている人を優先的に逮捕してしまうので、
 犯罪を防ぐことにはならなかったそうです

 それから、米司法省は2017年、
 シカゴ市警に対して
 「体系的な欠点がある」
 人種差別的な捜査を容認している、
 などとした報告書を発表し、捜査のやり方に問題があるよとチェックを入れたようです

 ハンチラブはそれらの反省から、シカゴ警察が予算をつぎこんで導入した犯罪予測システムだそうです
 このシステムはベンチャー企業Azavea社が開発し、
 番組でも紹介されていた通り、
 1日内の時間や季節、天候や地域経済、過去の犯罪データ、
 …など様々なデータをもとに、アルゴリズムで犯罪パターンを見出し
 地図上に表示する、
 というもの

 米ロイターによればハンチラブの方は効果を挙げているそうで、
 シカゴ市でも治安が悪いサウスサイド地区での地域では、
 2017年の1月から7月の間で、
 発砲事件が39%、殺人事件が33%減ったそうです
 何と比べて減ったのか書いてませんが、前年比かな?

・カリフォルニア警察のシステム
 https://www.washingtonpost.com/local/public-safety/the-new-way-police-are-surveilling-you-calculating-your-threat-score/2016/01/10/e42bccac-8e15-11e5-baf4-bdf37355da0c_story.html?utm_term=.e6f579c5d2e1
 などによると、
 紹介があった「ビーウェア(Beware)」というソフトはIntradoという会社が作っており、
 カリフォルニアのフレズノ市が使用しているそうです

 このソフトは、
 容疑者が挙がると、その人の逮捕記録、財産記録、ウェブ検索の記録、ソーシャルメディアへの投稿などを精査し、
 その人の脅威度をスコア化して赤、黄、緑の3つの脅威レベルで示すそうです。
 危険だと分かれば交渉などして、犯行を告白させられる可能性がある、ということです

 また、フレズノ市にはリアルタイム犯罪センターがあり、
 アメリカのハイテク警察のお手本なんだそうです
 (ニューヨーク、ヒューストン、シアトルにもあるそうです)
 そこでは街中や学校などに設置されているカメラ画像が写し出されていて、
 リアルタイムに画像を見ることができる。
 街中には、マイクロホンで銃声の発生場所を三角測量できる機械、などもそこら中に設置されているとか。

 また、オペレーターは911の電話をうけとると、
 車両免許証の記録、車のナンバーの記録、ソーシャルメディアの記録などのデータベース情報を提示できる。
 事件の発生場所を告げれば、そこの住人の名前が返され、
 その人の脅威度のスコアも出されるそうです

 ただこの人物スコアリングの根拠などについては
 Intradoが「企業秘密」として明かしていないそうで
 一部の弁護士や市議会、住民などが懸念を示している、とのことです。

 ちなみにカリフォルニアでは、ハンチラブのような犯罪予測システム「プレドポル」も導入しているらしい
 https://forbesjapan.com/articles/detail/19706
 http://iot-jp.com/iotsummary/iottech/bigdataanalysistool/%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E4%BA%88%E6%B8%AC%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0/.html

 などによると、プレドポル(PredPol)という会社が開発したもので
 犯罪予測を地図上に示すもの(ハンチラブと似たようなもの)
 ハンチラブと似ていますが、
 こちらはカリフォルニア大学の地震の予測システムから開発されたもので、
 地震予測と同じく不変的な要因(見通しが悪い場所など)と
 変動的な要因(その日別の場所で銃撃事件があった、など)を組み合わせて予測する、
 というものらしいです

 カリフォルニアだけではなく、他のいくつかの州でも採用されている、とのこと。
 このシステムの効果ですが、ロサンゼルス市警によれば
 強盗事件を33%、暴力事件を 21%、空き巣被害を12%削減させたのだとか。
 (これもいつと比べての減少なのかは書いてないが、前年比かな?)

・ロンドンのシステム
 https://gigazine.net/news/20141031-software-prediction-crime/
 BBC News - London police trial gang violen ce 'predicting' software http://www.bbc.com/news/technology-298 24854
 https://www.axc.ne.jp/column/news/2016/0315/7403.html

 などによると
 ロンドン市警が採用しているのは、総合コンサルティング会社Accentureの開発したソフトウェア、だそうです(ソフトの名前は出ていませんでした)

 これは今回紹介があったのと同じかわかりませんが、
 ロンドンの過去4年間の犯罪データ、犯人の行動やSNSの投稿データなどを集め、
 その収集データを解析する。
 そして、4年間の次の年での、ギャング組織やそのメンバーのSNSデータなどを解析データと照らし合わせ、
 次に犯罪しそうな人を予測するというもの。

 2016年から5年契約している、という報道もあります。

 その他、IBMも犯罪予測システムを開発し、ニューヨーク市警察で導入されているそうです
 ドイツにもプリコブス、というシステムが検討されたことがあるとか…
 そして日本でも、京都府警が2016年10月に犯罪予測システムが導入されているんだそうです

・上記の内容はネットニュースなので
 IT企業に有利な報道がされている可能性もあるかもしれないですが、
 ハンチラブやプレドポルのような「犯罪場所」を予測するシステムなら、
 実績もあるようですし、IT技術はそれなりに効果的なのかなと思いました。

 たしかに今回紹介されていたとおり、
 ビーウェアみたいな「人物」の予測については、
 間違いがあると怖いと思うが

 今回のドキュメンタリーはこの2つが一緒くたになっていて、分かりにくかったのがちょっと残念。
 
・今回怖いと思ったのは以下4つでした
 ・科学は正しいと信じてしまう怖さ
 ・決めつけられる怖さ
 ・やり直しできない怖さ
 ・情報を差し出す怖さ

 1つめについては、たぶんこれからAI技術が進んで人間より賢くなったら、
 それがさらに顕著になるのかなと思います。

 少し前にAI関係の本を読んだとき、将棋の羽生善治さんも似たようなことを仰っていましたけど、
 科学とか数字って何となく絶対正しいと思ってしまう。

 でも今回プログラマーの方が話していたように
 アルゴリズムを作っているプログラマーでさえ予測不可能な結果が起きることもあるわけで、

 我々人間も、アルゴリズムが間違いかもという予見を持つこと、
 間違いをチェックしたり直す機能をシステムに組み込むことが大事だなと思います。

・決めつけられる怖さとは、
 データベースの情報を元にいったん犯罪者、とか黒人、とかレッテルを貼ってしまうと
 その人の言動もすべてバイアスをかけて見てしまうことです。

 特に警察官だと、犯罪者とかギャングの一味などと思い込むと、その人の扱いがぞんざいになったりする。
 それは人権上も問題があるが、
 他にも、例えば何か事情があるかもしれないとか別人かもしれない、など、
 真実が見えにくくなり、事件の真相がねじ曲げられる恐れがあると思います。


・やり直しができない怖さに関して、
 ソーシャルワーカーの方が指摘していた
 「人間は間違いを犯しても、周りの助けにより変わることもある」
 という言葉は重かったです。

 今のシステムだと、過去凶悪事件を起こした人は
 いつまでたっても脅威レベルが「危険」とされてしまう

 その人が心を入れ換えて頑張っても、いつまでも警察に容疑者扱いされていたらやる気を無くしてしまう。

 そうなると「善」「悪」のラベリングで二分された世界になってしまう。
 排除された悪は集まって、今起きているようなテロリストのような憎悪の集団を作ってしまうと思います。

 敗者復活、忘れられる権利を保証するシステムも必要だと思いました。

・最後に情報を差し出す怖さ。
 ファーガソン氏が何回も言及していましたけど、
 我々は、企業に情報を無頓着に差し出している。
 というか、今のシステムだと差し出さないとサービスが使えないから、出さざるを得ないんですよね。
 そこは差し出す情報を選ぶ権利を主張していかねばならないのかなと思います。

データの誤りを正す権利、削除する権利、
人生をやり直す権利。
企業に提供する情報を選ぶ権利、情報の使われ方を知る権利。

これらの権利が法律で定められる世の中になるといいと思います。

色々勉強になりました。
というわけで今回はこの辺で。

posted by Amago at 10:56| Comment(0) | テレビ(科学) | 更新情報をチェックする

2018年02月12日

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「我々はなぜ存在するのか」

Eテレモーガンフリーマン時空を超えて「我々はなぜ存在するのか」

今回は哲学的なお題ですね…
科学でどう斬るのかと思ったのですが
全体的には進化論的な話が多かったかな?

○生物は環境に応じて進化してきた、とする生化学者
 最初に登場したのは、ヨーク大学の生化学者リー・クローニン氏

 彼はハギスという料理を食べていました
 ハギスは羊肉からできているそうで、見た目大きな黒っぽいハンバーグみたいな感じです
 (スコットランドの一般的な肉料理で、
 羊の胃袋に、
 ゆでたヒツジの内臓ミン チ、刻んだオート麦とたまねぎ、ハーブ、牛脂、
 などを詰めて蒸したものだそうです…見た目は微妙。美味しいのかな?スコッチウイスキーには合うそうです)

 彼は
 「ハギスのレシピは気まぐれでできたものではない。
  長い年月をかけ、試行錯誤して、
  試食した人にダメだしされて改良されてきた」

 そして進化でも
 基本的な化学物質のスープが、
 環境という試食者にどんどんダメだしされ、改良され、生命が生まれたのだ
 と話していました

 彼は、化学物質が、環境のダメだしで生物の形に進化できるかを実験したそうです

 具体的には、4つの単純な化学物質について、
 それぞれの分量の配合を無作為に決めて、
 その混合液を水の入ったシャーレに垂らし、
 滴の動きを観察したそうです

 組み合わせは無数にあるが
 そのなかで自分で動き出すものが現れたらしい

 彼は
 「生命の基本は
  1動き、2分裂、複製、3振動(周りの動きを関知する)」
 として、数あるシャーレの中でこの条件を満たすものだけ残し、
 次の世代で少しだけ変化を起こさせた

 すると選ばれた化学物質では
 活発に動くもの、
 ほかの滴とくっついて拡大するもの
 分裂して増殖するもの
 なども現れたそうです

 「外部にいたら原始的な生物のようだ」
 しかし彼によると、
 この滴たちには自力で栄養を摂取できるものが出現していない

 もし自分で栄養を摂り、分裂して増殖すれば
 本当の生命体になれるかもしれない、とのことです

 進化生物学者はその環境で有利なものが生き残った、としている。
 今のところそれを担うのがDNAと考えられているが
 クローニン氏は、DNAがなくても進化はできると考えているそうです

 (クローニン氏の実験がいまいちよくわからなかったので調べました
 https://www.english-video.net/v/ja/1218
 (TED?のプレゼンテーション)

 彼は、無機物(炭素を含まない化学物質)から生命体を作る試みをしていたそうです

 やり方としては、数十個のフラスコを繋げた装置に、
 3、4種類の無機分子
 (彼は無機分子で作ったレゴブロックみたいなもの、と表現していました)
 を垂らし反応させるそうです

 無機物で生命を作りたいので、
 炭素は入れたらダメなんだそうです

 それから、この流体装置は3Dプリンターで作ったもので、
 中ではたくさんの複雑な反応が組合わさっているのだろう、とのことです

 彼によると、分子が生命を持つにはMICE(代謝、情報、容器、エネルギー)が重要なのだそうだ

 そして、
 「このキットならDNAに頼らずに分子に情報を蓄積でき、
  多様性を作り出せる」
 と話しています
 3Dプリンターで作る容器も重要なんだそうです
 このくだり、いまいちよく分かりませんが
 とにかく自分の発明した無機物のキットと装置が大事だと言いたいのだろう。

 彼の実験結果では、分子同士が多様性を産み出し、
 それぞれが競争、つまり自然淘汰する様子が観察されたそうです
 まだ自分で増殖していないが
 増殖もするようになれば
 有機物が無くても、無機物のみで生命体を作り出せる。
 これは無機生物学の始まりだ、としています

 ちなみに、同じように無機物から生命を作る試みは、
 1950年代ユーリーとミラーという方が行っていたようです

 彼らは生命の起源を調べるため、
 メタン、窒素、水素のスープを反応容器に入れ、加熱してその液に高電流を与える(原始の地球の状態)実験をした

 すると反応液からアミノ酸が見つかったため、
 生命は原始地球での化学反応で生まれたのかも、と考えられた

 しかし細胞は見つからなかったので、この研究は一時期下火になった
 1980年代から復活しているようです

 これらの研究では基本的な分子の化学反応からタンパク質やDNAができた、
 と考えているが、
 クローニン氏はDNAやタンパク質に頼らないシステムを考えているようです。

 ところで、クローニン氏のプレゼンテーションは2011年くらいで
 「無機生命体は2年したらできるはず」としているのですが
 そのあとこれについての発表はないですね…

 2013年頃のクローニン氏は
 「科学キットと3Dプリンターを使って自分の作りたい医薬品を作る」
 という別の研究のプレゼンテーションをしています。
 別の方向に切り替えたのかな?
 (私の単なる憶測ですが))

○遺伝子はポーカーゲームのカード?
 次に登場したのはミシガン州立の大学の進化生物学者、リチャード・レンスキー氏

 彼は30年前から、ひたすら大腸菌を12の異なる容器で培養しているらしい
 成長のエネルギーとなる培地の糖が無くなったら、
 次の培地に移して育てるそうです

 最初の15年では、多様な進化を遂げたものの、微々たる変化だった
 しかしそのあと、劇的に変化したコロニーが1つあったそうです

 そのコロニーでは、
 培地の糖が無くなると、無害な化学物質からエネルギーを作り出す方法を見つけたそうです

 彼は
 「これは何千世代にわたるDNAの複製の末に起きた」
 それはポーカーゲームのようなもの、と話していました

 ポーカーは運と技術が要るゲーム
 例えば「ロイヤルフラッシュ」
 (5枚のカードが絵札と10とエースの組みあわせ、これが出たら即勝ちになる最強の手)
 を出そうと思うと
 最初に自分の所にエースと10、絵札のカードが揃わないといけないし
 そこに最後のカードを加える技も必要

 突然変異も同様で、
 必要な遺伝子を得た状態で、かつ環境の働きかけがあって初めて起きる

 さらに、彼によれば
 その突然変異を得てすぐ進化する場合だけではなく、
 ある突然変異を得たあとそのまま数世代保持し、
 子孫の代で進化に寄与する場合もあるかもしれない、と話していました

 「人類は目の前の必要にかられて生きると同時に
  子孫が劇的に進化するよう貢献しているかもしれない」

 彼は
 「多くの予想外の出来事が、生命を育んでいる。
  私もそのささやかな一人であることに誇りを感じます」
 と話していました

○農耕の発達が、人間に目的意識を持たせた
 次に登場したのは遺伝学者のラジブ・カーン氏。
 彼は、農業の発達や家畜の登場が人類を変えた、と考えているそうです

 彼は、動物の家畜化は、
 言うなればその生き物を子供っぽく従順になった変化だ、と話していました

 例えば敵が縄張りに侵入すると攻撃的になる野性動物は、
 家畜化すると、人にすりより餌をもらうようになる
 狼の一部は従順な犬になり
 牛も従順な家畜の牛になった

 これらは野性動物が変異し、
 その中で人間に従順な遺伝子を持つものが選ばれ、繁栄することで起きた

 彼によると猫は例外的で
 「人間に取捨選択されたのではなく、自ら進化した」そうです
 猫は食用ではなく、
 ネズミを捕まえ、人間にとって有益な仕事をしていると見なされたから
 そのまま交配などされずに生き延びてきた
 しかし山猫と家猫の遺伝子を比べると
 特に従順さに関わる遺伝子が変化しているそうです

 そして彼によると
 「ヒトも家畜化された」とのことです
 ヒトも従順で協調性がある方が生き延びるようになり
 「大人しく、ひ弱で子供っぽい方向に進化した」

 しかし彼は、
 ヒトは、この進化で
 より大切な、生きる目的を見いだすようになった、
 とも話していました

 狩猟採集の世界では、コミュニティの構成人員は少ないため
 一人の人がいろんなことをせねばならない

 しかし農耕の開始、都市化などが進むと、コミュニティは拡大する
 すると、分業が進み
 それぞれの個体が独特な能力を発達させるようになった、
 とのことです

 (これは少々「??」でした。
 農耕の始まりで人々が従順、というか協調的になったのは納得できるが、
 そこから目的意識が生まれたというのはちょっと飛躍しているような?
 役割分担をしても、自分の得意なことを何となくするだけで、目的意識を持たない場合もありうると思う。
 目的意識を持つには、もう1段階のなにか
 (自他を意識する?上を目指す?人生を考える?神を意識する?…うまい言葉が見つからないが、そういうもの)
 が必要な気がする)

○文化の遺伝子、ミームとトリーム
 次に登場したのは進化学者のスーザン・ブラックモア氏。
 銀色の髪の毛にうっすらカラフルなカラーリングをしているのがおしゃれな方でした

 彼女は
 鶏では、卵を多く生む遺伝子を持つものが有利に進化してきたように、
 生物は自分の遺伝子を複製、成長するよう進化してきた
 と話していました

 人間も同様の進化をしてきたが、
 ほかの生物とは違い、言語を発達させ、
 遺伝子以外の手段で情報を複製させてきた、と彼女は述べています

 この文化を複製する遺伝子のようなものを「ミーム」というそうです
 具体的には技術、物語、習慣など、人から人へ伝わるもの

 彼女によると、
 ミームは使う人の脳に働きかけ、自分を複製させようとするそうです

 例えば石の斧を使う部族と青銅の斧を使う部族が争う
 これは石のミーム、青銅のミームが使う人たちに競争を仕掛けていて、
 勝ったもののみが繁栄するようになっている、とのことです

 また、ドアのノックや握手などは
 数ある挨拶の手段から
 これらのミームだけが勝ち残った結果である、とのこと

 ブラックモアさんはサンバも踊っていました
 サンバはブラジル発祥で、
 にぎやかで躍動感あるリズムはブラジルの太陽に合う
 気候の全く違うイギリスでは、違う進化を見せているそうです

 一方、最近はテクノロジーの進化により、
 トリームという複製手段も登場している
 トリームとはデジタルの情報で広がり、
 人間でなく、テクノロジーを乗り物にして広まるものだそうです

 例えば人の生演奏でサンバを伝えるのはミーム、
 スマホの動画を介して広まるのはトリームなのだそう

 トリームの方が効率的に文化を広められる
 彼女は
 「コンピューターがトリームを広めるとしたら、
  人類は存在意義を失うだろう」
 と話していました
 さらには
 「人類は自らその道を進んで選ぶかもしれない」とも。
 なぜなら、多くの人々は今、
 情報をデジタルネットワークで手に入れようとしているからだ、と。

文化の担い手はコンピューターになってしまうのか?

 (ミームの話もいまいち分からないので調べました
 https://www.english-video.net/v/ja/269
 (ブラックモアさんのTED?プレゼンテーション)

 ミームはリチャード・ドーキンスが「利己的な遺伝子」という本で提唱した概念のようです

 ミームの概念は、ダーウィンの進化論から始まる話らしい

 ブラックモアさんによると、
 ダーウィンの進化論は
 「変化、選択、遺伝」が基本だそうです
 つまり、変化し、選択された個体が遺伝される

 そしてブラックモア氏によれば
 これが必然的に起き、デザイナーは要らないのがミソなのだそうです
 デザインが先にあるのではなく、「変化、選択」されたものが必ず「遺伝」される
 デザインはそのあと現れる、と。

 ダーウィンは、遺伝子の概念を知らなかったようですが
 遺伝子の概念が現れると
 ダーウィンの言う変化、選択、コピーは遺伝子が担う、
 と考えるのが一般的になった

 ドーキンスは、利己的な遺伝子が有利に変化して自己増殖する、としたが
 彼は同時に、増えるのは遺伝子だけではなく、
 変化や選択を伴う情報も、全てコピーされる、としたそうです

 そして、そのコピーされる情報を「ミーム」と呼んだのだそう
 それは、人々の間で真似されながら伝播していく情報。
 これは、人々が模倣を始めた250万年前から生まれたものだそうです
 (ミーム、という言葉も
ギリシャ語で「模倣」を意味するらしい)

 ブラックモア氏は
 人類の進化は2つの自己複製子で進んだ、と考えているそうです
 1つは遺伝子、1つはミーム

 彼女の考え方によれば
 遺伝子は脳を小さく、コピーが不要になる方向に進もうとし
 ミームは脳を拡大し、色んなものを模倣する方向に進む

 ミームは人間を乗り物とし、あらゆるものを模倣させるのが目的
 ミームはもとからあったのではなく
 遺伝子の中に発生した寄生虫みたいなもので
 遺伝子とミームは共存共栄して進化してきたのだそうです

 彼女によれば、
 更に人類は今、第3の自己複製子を放とうとしている
 それはテクノロジーによるミーム、このプレゼンではテームと呼んでいました
 テームは、紙にデータを書き写し始めたときが起源だが
 本当のテームは、人間の介在のない「変化、選択、コピー」なのだそう。
 テクノロジーの発達(AIの出現)で、これが可能になろうとしている

 彼女はテームが世に放たれたら人間は存在価値を失う。
 ミームと遺伝子は共存できたが、
 テームとは共存可能だろうか?と危機を抱いています。

 しかし私個人としては、
 「人類がミームの乗り物でなくなったら、人類は存在意義を失う」
 とのご意見には疑問を感じました。
 なぜなら、ミームは人間に関係なく勝手に生まれたのではなく、
 ミームの中身、つまり文化や情報などは、人間があってこそ作られるものだからです。
 ミームと人の遺伝子は共存共栄、と表現されていたとおり、
 人が無能になったらミーム自体も存在しなくなるのではと思います。

 ただ、テームの中身はAIが作り、ミームの中身は人間が作って、
 両方が共存していく社会になる可能性はあるかなと思います。

 それはそれで新しい文化が生まれそうで、何も怖いことはないのでは?)

○人間は進化するアルゴリズム、と考える物理学者
 次に登場したのは物理学者のサラ・ウォーカー氏

 彼女は、生物はなぜ複雑になる方向に進化したのか?と考えたそうです

 ダーウィンは、複製能力が高いものが生き残るとした
 しかしそれなら、単純な生き物の方が自分をコピーしやすいはず

 例えば切り紙は、
 単純な四角形なら、切りやすく何枚でも作られるが、
 複雑な形なら切るのが大変

 生物も複雑な方がコピーは難しいはずで、
 なぜ生物ははここまで複雑に進化したのか?他に目的があるのではないか?と。

 彼女は生命を
 「自己複製するアルゴリズム」と定義したそうです
 生命は自分を処理する機械のようなもの、だそうです

 このアルゴリズムは、子供を見ていると理解できるそうです
 彼女の息子さんはまだ1歳くらい、
 いつも情報に飢えて何かを探し回っている
 (話の内容はともかく、探索しまくるお子さんめちゃかわいい…(笑))
 その行為は1つのアルゴリズムで、
 人間の活動全ては情報処理と考えられるそうです

 食事をとる行為もその一つで、
 環境から化学物質を取り入れ
 適切な反応を起こさせるためのプロセスだ、
 と話していました

 彼女によれば、進化は、よりたくさんの情報を処理できる方向に進んでいるのだそうです
 例えば進化が進むほど視覚、聴覚はより鋭くなり
 爪はより鋭く、食物の情報を得る方向に進化している

 テクノロジーも、より多くの情報を処理する方向に進化しているそうです
 子供の姿を幼いまま取っておきたい思いは
絵として
 人類は光として捉え、本物そっくりに保存する技術、つまりカメラを思い付く
 今は更に進化し、デジカメは情報処理能力が高くなり、顔であることも認識する
 最近のスマホは、被写体も認識する

 このように、人はよりたくさんの情報を獲得し、処理するようテクノロジーを進化させてきたが
 これこそが究極の生命の目的なのでは、と話していました

 生物は、多くの情報を得て、
 生命がどのように存在するのかを突き止め、
 自分自身を理解しようとしているのかも、とのことです

 (この話にはちょっともやっとした気分になりました。
 生命は自己複製するアルゴリズム、という定義なら、
 アルゴリズムはどうやってできたのか?誰かがなにかを意図して作ったのか?という新しい疑問が生まれると思う。
 というのは、よりたくさんの情報を処理する方向に進化した、とありましたけど、
 より少ない情報を処理する方向に進化しても良かったのではと思うからです。
 そこは、人間の知りたい、とかより良くなりたい、などの欲求、意識が関係しているのだろうか。
 それともそういう意識とか意欲も含めて、アルゴリズムは単なる進化の偶然の産物なのかな?)

○人類は安定と崩壊の臨界点にある?
 次に登場したのはコーネル大学物理学者のジェームズ・セスナ氏

 彼はクリスピーを牛乳に浸していました
 クリスピーは、そのままの乾いた状態では安定し、
 牛乳に浸すと湿って崩壊する

 彼は、この2つの状態の間に臨界点がある、と話していました

 自然界にも臨界点はある
 例えば雪は積もって安定した状態から雪崩を起こすが、
 臨界点はそのはざまにある

 彼によると、我々人間の体も臨界点まで進化しているそうです
 今や聴覚は限界まで研ぎ澄まされており、
 変化が起きると様々な思考が生まれる
 聴覚も敏感で、ありもしない幻覚を見ることもある

 人間はあらゆる感覚を発達させてきて
 それが極限に達しており、安定と崩壊の狭間にあるそうです

 彼に言わせると、人間の感覚はナイフの上に立っているようなものらしい
 わずかな変化で、脂肪とタンパク質の構造が崩れてしまう
 常に臨界点に近い状態で、外部の変化に応じてすぐ壊れる脆いものなのだそう

 さらに、生命のシステムも同じではないか、と話していました
 ムクドリの群れは、一羽一羽は隣の鳥と同じ方向を目指すようプログラムされている
 それぞれが、安定を保つギリギリの臨界点にあるそうです
 だからこそ、一部が変化したらすぐ対応できる
 これは、捕食動物から身を守るために最適化されたシステムなのだそう

 しかしこれは周りのシステムに依存している状態で、
 こういう状態では、わずかなバランスの崩れがあると(例えば一羽がちょっと間違えるなど)
 群れ全体が致命的な結果を招く

 人類も環境への最適化で繁栄してきた生き物であり
 環境汚染など少しのバランスの崩れが滅びを招くかもしれないそうです

 しかし、彼は希望は持っているそうです
 「人間は、今のシステムは臨界点にあると自覚している
  だからこそ世界をコントロールする術を身に付けてきた。
  我々には、災いを避ける知恵がある」
  と彼は話していました

 (人類が臨界点にある、とする理由がわかりませんでした…
 たしかに生命は微妙なバランスの上にあるが、
 多少の崩れなら調整する機能も持っている。
 ある機能を失っても、他で補う能力もあると思います。
 臨界点というより平衡状態と表現した方が良さそうに思う。

 ただ、生態系、人間の体などの絶妙なバランスは
 長い進化でうまいこと作られてきた芸術作品みたいなもので
 簡単に崩してはいけないという点には賛同します)

○人生の目的を持つことが、苦難を乗り越える力となる
 次のコーネル大学の心理学者トニー・バロウ氏の話はやや哲学的でした。
 
 彼は生後2ヶ月で養父母に引き取られた生い立ちの持ち主
 「養父母と肌の色が違うことで、人生について色々考えるようになった」
 彼は差別や迫害を受ける人々に興味を抱き、
 人生の意味を考えるようになったそうです

 その結果彼が行き着いた結論は、
 「人生を苦労しながら歩んでいく旅路とすれば
  目的地に着くのが大事なのではない。
  必要なのは目的地に向かうことそのものであり、
  目的地を持つことで世界の見え方が無意識に変わる」

 彼の勤務先であるコーネル大は、大学の前にきつい上り坂があるそうです
 毎朝、学生はちょっとした苦行に耐えねばならない

 ある日、彼は学生に
 「昨日は休んで済みませんでした、坂が上れなかったんです」
 という話を聞く
 それをきっかけにある実験をしたそうです

 それは、坂を上る前の学生に「その日の目標」についての聞き取り調査をする
 坂の上には別の調査員がいて、
 上ってきた学生に、坂の勾配やしんどさをきく

 一方別の学生には、
 上る前に「人生の目的」を文章で書いてもらったそうです

 つまり、
 短期的目標=その日の目標
 長期的目標=人生の目的
 この2つで違いがあるかを調べた

 その結果、人生の目的を文章にした学生の方が、
 坂上りを苦にしない人が多かったそうです

 彼はこの結果について
 「人は将来の目的を持つことで目の前の苦しみから解放されるのではないか」
 と分析していました

 目的があると思えば、少々の目先の障害は気にならない
 目的意識があれば、人生の苦難を乗り越えられるのではないか、と。

最後にモーガンさんは
アンネ・フランクやネルソン・マンデラは
絶望の淵で「生きている目的とはなにか」と問うた。
彼らの、人生を意味あるものにしよう、という意図は、
世界を動かす力になった

全ての生物に生きる目的はないのかもしれないが、我々はそれを探す。

生きる理由を見つけることこそが、我々の究極の目的なのかもしれない、

と締めくくっていました

○感想など
 今回は少々納得できない理論が多かったものの
 最後の方の話はグッときました。

 今回の内容のほとんどを占めていた進化論的な話からすれば、
 我々は遺伝子か何かの選択の結果、生まれちゃったものに過ぎない。

 たぶん、世の中の青年が
 「なぜ自分は生まれてきたか」
 「どう生きるべきか」
 「生きる目的は」
 と悩んだとしても
 生物学的には、その答えは生まれてきちゃった結果への、後付けの理由でしかないのだろう。

 でもそう悩むのは、無駄ではない。
 悩んで、自分なりの答えを出していくことで
 人生が生きやすくなるのかなと思いました。
 長い先の夢や目標があれば、
 どうでもいい日常の些細なことに無駄に悩まなくなるのかな、と。

 しかし目標を作ったとしても、
 必ずしも達成することがベストというわけでもない。
 「重要なのは目的地にたどり着くことではなく、
 その過程にある」
 という言葉も響きました。

 仙人の修行をした人の本によれば
 仙人の修行に山登りがあるが
 「頂上を目指してはいけない」
 と言われるそうです
 頂上を一目散に目指したら、途中の風景を楽しめない、と。

 大きな夢や目標を持つことで、小さなどうでもいい悩みに動揺しなくなる。
 一方で、目標に向けて頑張りはするけど、
 時々はその旅路を振り返って、その過程で得たものを慈しみ、楽しみ、感謝する余裕を持っていれば
 人生を幸せに生きられるのかもしれない。

 「我々が存在するのはなぜか?」
 答えよりも、問い自体が大事なんだと思いました。

色々勉強になりました。
というわけで今回はこの辺で。